ソニーブランドなおも崩れず 世界的な企業評価は未だ高く

企業分析

 ソニーは日本を代表する家電メーカーである。画期的で魅力的な製品を開発してきたにも関わらず、インターネット社会に適応できなかったことで赤字が続き、往時の勢いはない。とは言えソニーのブランドは、まだ世界に名が通っていることも事実である。「世界で最も働きたい企業」を世界で選出するランキングにおいて、ソニーはなんと世界で2位なのである。

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往時とくらべてソニーは完全復活していない

 先日、30歳を目前に初めて一人暮らしをする友人と会った際、不要になったテレビを譲ろうと声をかけたが「僕は電化製品はソニーだけなので、ソニー以外ならいらない」と言われて、まだこの類の熱烈なソニー信者がいるのだと感じた。

 ソニーは日本を代表する家電メーカーではあるが、往時の勢いはない。

 2014年度の決算発表では3年連続の赤字を発表し、2015年3月期の業績予想では赤字額を上方修正したものの、それでも1260億円の赤字見込みだ。

 スマートフォン事業の不振が、全体の足を引っ張っている。

 ウォークマン、プレイステーション、VAIO、ハンディカムなど、画期的で魅力的な製品を開発してきたにも関わらず赤字が続く要因は、インターネット社会に適応した製品へスイッチできなかったことと言われている。

 ソニーの苦しみは今なお続き、完全復活も先になるだろう。

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それでも世界中の人々がソニーで働きたがる

 とは言えソニーのブランドは、まだ世界に名が通っていることも事実である。

 ランスタッドアワード2015という「世界で最も働きたい企業」を選出するランキングにおいて、ソニーはなんと2位を獲得したのだ。これでソニーは昨年から2年連続の2位を獲得している。

 世界22の国と地域の合計22万人に対して行っているグローバルな調査結果ゆえ、影響力は大きい。

 グローバル表彰のTOP10は以下の通りとなった。

  • 1位  マイクロソフト(アメリカ)
  • 2位  ソニー(日本)
  • 3位  サムソン(韓国)
  • 4位  GE(アメリカ)
  • 5位  フィリップス(オランダ)
  • 6位  HP(アメリカ)
  • 7位  シーメンス(ドイツ)
  • 8位  IBM(アメリカ)
  • 9位  コカ・コーラ(アメリカ)
  • 10位 タタ・コンサルタンシー・サービシズ(インド)

 世界的に認められている企業中での2位獲得から、世界中でソニーブランドの力が今なお健在であることがわかる。

 また「働きたい会社」と回答者が名指しで答えた割合をご紹介すると、1位のマイクロソフトは67.8%、2位のソニーは約62%と僅差での2位である。なおソニーは世界の5か国で1位に選ばれ、特にヨーロッパでの人気が高いことが分かった。

 業績不振が嘘のようなランキングである。

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1つの商品がブランドを復活させた過去事例

 1946年に「東京通信工業」として創業された会社は、高度経済成長期、バブル期に栄華を極め、世界のソニーとなった。

 しかし昨年には、ソニー発祥の地とされる旧本社ビルも売却し、まさに満身創痍(まんしんそうい)の状態と言えるかもしれない。

 ただし、”ゲームオーバー”の音楽はまだ流れていない。

 なぜなら過去にブランド価値を認められながらも、倒産寸前に追い込まれ復活を遂げた企業は多々ある。その最たる例がアップルだ。

 ジョブズの離脱により一時は窮地に追い込まれたアップルも、iMacという1つの商品が爆発的なヒットとなったことで息を吹き返し、iTunesやiPodであっという間に世界を味方に戻した。

 ソニーも今なお残るブランドという資産を活かしながら、第2の「ウォークマン」を発表できれば、一気に復活する可能性がある。

 道のりは険しいが、不振であえぐ他の企業に比べれば恵まれた環境にソニーはあると言えよう。

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