こんにちは!編集部です。
35歳以上のビジネスマンと言えば、ある程度の経験も積んで、仕事もバリバリとこなす主力層。
彼らにとって「理想の経営者」とはどのような人なのでしょうか?
エン・ジャパンが1,292名に対して行った「理想の経営者」を見てみましょう。
ミドル層が選ぶ理想の経営者・第1位は?
それではさっそくみていきましょう!
ミドルが選ぶ理想の経営者、第1位は松下幸之助さん。
エン・ジャパンが運営する「ミドルの転職」を利用している35歳以上の方に「理想の経営者」についてヒアリングしたところ、もっとも多かったのは松下幸之助(以下、敬略称)でした。
選考理由では、『イチからパナソニックを大企業に導いた信念と実績』、『ビジョンが明確だから』などが主だったものとして上げられています。
第2位は孫正義、第3位は本田宗一郎、第4位は稲盛和夫、第5位は柳井正でした。
- 第1位:松下 幸之助(パナソニック創業者)
- 第2位:孫 正義(ソフトバンク創業者)
- 第3位:本田 宗一郎(ホンダ創業者)
- 第4位:稲盛 和夫(京セラ創業者)
- 第5位:柳井 正(ファーストリテイリング創業者)
ミドルが「理想の経営者」を選んだ理由は何?
では、アンケートに答えたミドル達は、どんな理由から理想の経営者を選んだのでしょうか?
以下、解答を見ていきましょう。
松下幸之助
- 社員を家族として大事にするところ。徹底的に現場主義な点。(48歳)
- 人格・実績を兼ね備え、後世にも影響を与えた。 (46歳)
- 自分の信念においてビジョンを明確にしているところ。(41歳)
- 脈々と続く企業の基盤を作ったから。(51歳)
孫正義
- アイデアと実行力、先見と確実性、笑顔と人望。(47歳)
- 他に追随を許さない強い経営力。(42歳)
- カリスマ性があり、実行力があるので。(43歳)
本田宗一郎
- チャレンジ精神と経営力。(49歳)
- 自動車メーカーが社会とどう関わるかを考え、HONDAブランドを作り上げた。(40歳)
- 自分の会社だけでなく日本社会の未来を作ろうとしていた。技術に尊敬とこだわりがあった 。(39歳)
稲盛和夫
- ビジョンが明確で、経営哲学において謙虚さ・素直さといった人間性も重視する思考だった点。(35歳)
- 経営理念を実務レベルにまで落とし込む経営手腕。(41歳)
- 京セラグループだけでなくJALにおける経営再建プロセスを拝見して。(50歳)
柳井正さん
- マーケット全体と、世の中におけるマーケットの立ち位置といった、鳥の目と魚の目をもっている点。(47歳)
- 「行動する前に考えても無駄」という考え方、経営者としての覚悟、部下を導くリーダーシップに感銘受けています。(42歳)
- ユニクロを一代でここまで大きくした経営手腕。(43歳)
8割のミドルが現在(直近)の経営者に満足していないと回答
では、ミドル達は現在働いている職場の経営者に対して、どのようなことを感じているのでしょうか?
【図1】現在(直近)の職場の経営者に満足していますか?
現在(直近)の職場の経営者に対する満足度については、「満足している」と回答した方は全体で19%となっており、8割のミドルが現在(直近)の経営者に満足していないことがわかりました。
年収別で見ると「満足している」と回答したのは、年収1000万円以上が27%、1000万円未満が17%となっており、年収が高い人のほうが経営者に対する満足度が高いことが伺えます。
経営者に求めることは「理念・ビジョンをもとに会社を導くこと」と「実行力」
経営者に求めることについて伺ったところ、もっとも多く挙げられたのは「会社を導く理念・ビジョン」(59%)、次いで「実行力」(31%)が挙げられました。経営者には会社の理念と方向性を示した上で実行する力を求めているようです。
年収別で差が見られた項目は、年収1000万円以上の方のポイントが高い「戦略性」(年収1000万円以上:30%、年収1000万円未満:24%)、「意思決定スピードの速さ」(同:23%、18%)、年収1000万円未満の方のポイントが高い「人材育成力」(同:11%、22%)、「個人としての謙虚さ」(同:13%、21%)です。
現在(直近の)経営者に残念と感じることは?
一方、残念な経営者の特徴についてもアンケートの結果が出ています。
もっとも多かったのは「会社を導く理念・ビジョンがない」(45%)、次いで「言っていることとやってることが矛盾している」(35%)が挙げられました。
年収別では、年収1000万円以上の方のポイントが高い「倫理観がない」(年収1000万円以上:36%、年収1000万円未満:25%)、年収1000万円未満の方のポイントが高い「人材育成力がない」(同:14%、21%)といった項目に違いが見られました。
いかがだったでしょうか?
経営者側から見れば、「それは自分たちで切り拓くべきじゃないか」とか、「彼らは彼らで自分たちの会社は自分たち」という方もいらっしゃることでしょう。
ただ、現代のミドルマン達が経営者に対して何を求めているのか、どんな時に離れていくのか?といった傾向を、参考までに把握しておくと良いかもしれませんね。
アンケート調査:転職サイト「ミドルの転職」