GEの1兆円赤字は見方を変えれば業績V字回復の要因であり、日本企業の未来指標である

企業分析
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米GEが1兆円を超える赤字を計上すると報道

米GEが四半期決算で1兆円以上の赤字を計上するということです。

報道によると、電力事業不振などが背景にあるとあります。しかし、記事を読むと保健事業での資産評価減が原因とも記載されています。

参考リンク:赤字1兆円超に 米GE 主力の電力事業不振など背景

実際のところGEの内実はどうなのか、オリジナルの決算を見ながら考えてみましょう。

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意図的かつ一時的な損失であればV字回復の可能性も

まず、四半期のオリジナル決算ですが、PL(損益計算書)を引用しておくと以下のとおりとなります。

節約社長
GE ANNOUNCES FOURTH QUARTER 2017 RESULTS

ここで1兆円損失の原因をGEは、“Investment contracts, insurance losses andinsurance annuity benefits”としています。

これは保険、年金事業の投資損失でしょう。もちろんその他の事業も悪化しています。

また、別の決算発表プレスリリースでは、更に詳しく保険事業の説明がありました。

P.10に以下の記載があります。

Ongoing actions to make GE Capital smaller and more focused … retaining capability to support Industrial business

− EFS impairments after-tax $1.8B related to goodwill & shortened hold period assumptions

金融事業を縮小し、180億ドル相当の減損はのれんと保有期間短縮による、損失に関連するものだとあります。

要するに長いことかけてきた金融機関の縮小について継続して手を売っており、しかしここでその金融事業について、保有資産の保有期間短縮などの原因があり、一気に評価損、減損を計上することになったということです。

日本でもこのような現象は、事業承継の場面で先代の残した膿(不採算部門)を、一気に特損として出し切る場面でよく見られます。

いわゆる第二の創業場面です。

これが意図的かつ一次的なものであれば、GEにとって今回の損失計上はV字回復の要因となるでしょう。

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金融の収益構造が変わる今、GEの動きは日本企業の先行指標になる

GEはいち早く金融事業からの脱却を提唱していましたが、なかなか完全には撤退できていないようです。

金融事業は顧客もたくさんいますから、引受け手がなければそうそう撤退もできません。

少し心配なのは、これだけGEが金融事業のリストラに苦労しているのに、日本企業の製造、流通大手の多くはまだまだ金融業で稼いでいることです。

たとえば、イオン、ソニー、セブン&アイがこれにあたります。

海外では既にフィンテックが金融の収益構造を大幅に変え、これに合わせてGEなども全てをかなぐり捨てて、撤退しているわけです。

遅からず日本にも同じことが起こり得るのは容易に想像がつき、先行指標としてGEの動きには留意しておく必要があります。

Photo credit: dok1 on Visualhunt.com / CC BY

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大原達朗

一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会代表理事・アルテパートナーズ株式会社代表取締役として、M&Aを手掛ける公認会計士です。

BBT大学、法政大学院イノベーションマネジメント科の教員も兼任しております。

大企業だけではなく中小企業にとっても、ユーザーフレンドリーな会計業界を、世界中に広めることが目標です。

M&Aの悩み(会社や事業を売りたい/会社や事業を買いたい/小規模M&A投資を検討している)があれば、お気軽にお問い合わせください。

運営サイト:
経営者のための実践ファイナンス

【現職】
一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会代表理事
アルテ監査法人代表社員
アルテパートナーズ株式会社代表取締役
日本マニュファクチャリングサービス株式会社監査役
法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科兼任講師
ビジネス・ブレークスルー大学大学院准教授
ビジネス・ブレークスルー大学准教授
PT. SAKURA MITRA PERDANA Director

【職歴】
1998年10月 青山監査法人プライスウオーターハウス入所
2004年1月 大原公認会計士事務所開設
2004年6月 株式会社さくらや 監査役
2006年1月 株式会社ライトワークス リスクコンサルティング部ディレクター
2007年4月 ビジネス・ブレークスルー大学大学院講師
2008年4月 法政大学大学院イノベーション・マネジメント研究科兼任講師(現任)
2008年4月 アルテ公認会計士共同事務所開設 代表パートナー
2008年6月 日本マニュファクチャリングサービス株式会社 監査役(現任)
2009年4月 アルテパートナーズ株式会社設立 代表取締役(現任)
2010年7月 アルテ監査法人設立代表社員(現任)
2010年8月 日本M&Aアドバイザー協会 理事
2014年10月 日本M&Aアドバイザー協会 代表理事(現任)
2016年4月 ビジネス・ブレークスルー大学准教授(現任)

【所属団体】
日本公認会計士協会、一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会(JMAA)、日本税理士会、日本CFO協会

【資格】
公認会計士、税理士、 JMAA認定M&Aアドバイザー (CMA)

【その他】
ビジネス・ブレークスルー大学大学院MBA/経営管理修士(専門職) 日本CFO協会主任研究員(2006年)

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