今年の4月から生活に密着した「値上げ」が幾つか生じています。そこで本稿は、企業や家計に少なからず影響がありそうな4つの値上げをご紹介します。ちりも積もれば山となる。節約だけでなく、賢く増やす方法なども検討しながら、平成29年度を迎えたいものですね。
新年度入りの4月に相次ぐ値上げが家計を直撃
新年度の4月ですね。ようやく暖かくなってきましたし、外に出れば桜もすっかり見頃を迎えています。
ポジティブな気分になる季節ですが、仕事柄、マイナスな部分にも目を向けなければならないのがツライところ。
というのは、この4月から「値上げ」になるものが幾つかあり、企業や家計に少なからず影響がありそうなのです。
主なものを以下挙げてみます。
1)生命保険料の値上げ
先月の記事「保険料改訂の4月までに知ってオトク!値上がりする保険・しない保険」でも取り上げた生命保険料の値上げ。
マイナス金利の影響で、主に貯蓄性のある保険商品が値上げとなりました。
学資保険などのポピュラーな商品が、軒並み販売停止・保険料アップとなります。
掛け捨ての「保険」と、iDeCo・NISAなどの「税優遇を伴う積立」を上手く使い分けてライフプランを設計したいものです。
2)国民年金保険料の値上げ
サラリーマンのように給与天引きだと気付きづらいですが、4月から国民健康保険料が230円増の16,490円となります。
この値上げの影響を受けず、むしろ得する方法があります。それは「前納」の制度。
意外と知られていませんが、国民年金はまとめ払いができます。(半年、1年、2年)
2年前納などを見るとまとまった金額が必要になりますが、15,640円得になるのであれば、預貯金の数百倍のパフォーマンス。
また、クレジットカードでの支払も可能になりました。ポイントやマイルを貯めている方は要チェックですね。
※ただし4月分の支払方変更は2月申出が期限。間に合わなかった方は来年トライしてみてください。
3)電気料金の値上げ
大手電力会社10社は、全社とも電気料金を値上げします。
これは火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)や石炭などの輸入価格が上昇したため。
月額で100円前後ですので大きな負担ではありませんが、この4月から都市ガスが自由化されるので、今後大きく差が出るようなら乗換えも検討して良いかもしれません。
4)航空会社の燃油サーチャージ料の値上げ
この1年間、6年半ぶりにゼロ円だった国際線の燃油サーチャージ。ところが円安と原油価格上昇に伴って2017年2月に復活。そして4月からはほぼ倍額となります。
例えば、日本―ハワイ間の片道は2000円から4000円に。ヨーロッパへは3500円から7000円になります。
ゴールデンウィークや夏休みの大型連休で、海外旅行を計画している方には痛手ですね。
節約だけでなく賢く増やす方法も検討するべき
最後に、【値上げ】ではありませんが、私たちの生活に関係する「改訂」を幾つかご紹介しましょう。
支払う国民年金の保険料は前述のとおりですが、受取る年金額は0.1%減ります。
また子育て世代では、ひとり親家庭向けの児童扶養手当と、障害のある子どもを育てる親への特別児童扶養手当などが、年金と同様0.1%減ります。
これらは、物価の下落に伴う給付減です。
また、雇用保険料(労使折半)は賃金の0.8%から0.6%に減。年間数千円程度ですが、負担が軽くなります。
いかがでしょうか。これらの他にも「タイヤ」「ティッシュペーパー」「オリーブオイル」なども一部のメーカーで値上がりするようです。
5月もはがきが52円から62円になるとのこと。
ちりも積もれば山となる。節約だけでなく、賢く増やす方法なども検討しながら、平成29年度を迎えたいものですね。