こんにちは!
タナカキミアキです。
あなたは「世の中の中途採用市場が実は結構怖いものだ」ということを知っていますか?
今回は、私の長男が中学1年の時に簿記3級と2級を取らせる一つのきっかけとなった映画「武士の家計簿」を通して、「世の中の中途採用市場が実は結構怖い」という理由と、「きちんと募集要項を見なければならない」ということについて解説したいと思います。
「武士の家計簿」は、Amazon プライムに加入している方は無料で見られますので、興味のある方はぜひ見てみてください。
「武士の家計簿」は人材のコモディティ化について説いていた
武士の家計簿のオープニングでは、主役のお子さんで、のちに大佐にまで登りつめる明治政府の海軍の会計屋さんのそろばんのシーンから始まります。
重幸さんという子供で、堺雅人さんが演じるそのお父さんの直之さんと、仲間由紀恵さん演じる夫婦が散財していた自分の家をそろばんの腕で立て直すという話です。
実際に、神田の古本屋さんから37年分の実際の家計簿が出たそうで、それを元にした映画です。
息子さんは海軍の会計屋さんから大佐にまでなりますが、実は新政府にスカウトされます。
一方、戦術の天才の大村益次郎さんのスカウトの言葉が実に良いです。
「刀や鉄砲を担ぐ人間ならいくらでもいるが、これからの時代は兵站(へいたん)が左右する。君だよ、しっかりとそろばんが使える君だ。君の技は千人、いや万人の兵にも匹敵する。」
このような言葉で、スカウトします。
このシーンを中学1年の息子に見せて、息子は簿記の資格を取得しました。
ここ10年くらい、人材のコモディティ化が問題とされています。
もともとコモディティ化というのは製品などに言われていて、同じような製品であれば、それほど差がないので、価格の安いほうが選ばれるという話ですが、これが人材の方にも同じように来ているわけです。
中途採用の「即戦力求む」に隠された本音とは?
良い会社の中にも、中途採用としてヘッドハンティング会社や人材紹介会社を使っているところはありますが、おおっぴらに一般募集することはないと思ったほうがいいです。
給料の高い会社は、”手足”になるような人は求めていません。
頭のいい人が欲しくて、他の会社でしっかり努力をしてきた人間を獲得するためにヘッドハンティング会社などにお願いすることがあるくらいです。
結局、日本企業というのはやはり新卒採用で、若い人をどの企業も取り合ってしのぎを削っているわけです。
新卒採用ができなかった部分について、経験者採用があると考えた方がいいです。
つまり、中途市場にロクな人材はいないというのが共通認識です。
日本では新卒採用が当たり前なので、新卒に強いところが中途採用にも強いと思っておいたほうがいいと思います。
取り替えが容易なただの兵隊でいいのか?
募集要項を見るときは、大村益次郎が言った「刀や鉄砲を担ぐ人間ならいくらでもいる」と言うように、取り替え可能な兵隊を中途の人材から補充しているに過ぎないというつもりで見た方がいいです。
企業の本音は、「新卒で獲れなかった分や退職者が出てしまい、つながなければいけないので募集している」と考えてください。
本当に給料の高い良い会社は大っぴらに採用の募集を出さないということを知っておくと、自分の身の振り方も変わってくると思います。