人が喜びを感じるか感じないかは、遊びか仕事かということに関わらず、何かに没頭している状態から生まれます。この状態は、1960年代にアメリカで活躍した心理学者のチクセントミハイによって、「フロー」と名付けられました。経営者がフローな状態に無い限り、部下がフローな状態となることはまずあり得ません。
「遊び」と「仕事」という概念は区分して考えられがち
「ふざけるな!仕事は遊びじゃないんだぞ!」
どこかで、この言葉を聞いた覚えはありませんか?
もしくは、貴方はこのような言葉を、部下に投げかけたことはありませんか?
多くの人は「遊び」と「仕事」という概念に区分を設けて考えます。
このような状態にいる人は、「遊びは喜び」「仕事は我慢」と考え、仕事に退屈と欲求を感じ、遊びに罪の意識を感じます。
考え方は人それぞれですが、どんな状態で仕事に臨んだとしても、仕事に時間を費やす現実に変わりはありません。
フローな精神状態にいる人は仕事に「遊ぶが如く」没頭する
1960年代に、チクセントミハイというアメリカの心理学者は、ある発見をしました。
それは、人が喜びを感じるか感じないかは、遊びか仕事かということに関わらず、何かに没頭している状態であるということです。
彼はその状態を「フロー」と名づけました。
金銭的報酬を外からの報酬(外発的報酬)とすると、フロー状態は、中からこみ上げてくる喜びや楽しさであり、内発的報酬とよびました。
彼は、著書の中で、「現代の社会では、内発的報酬がほとんど無視されていることが大問題である」と書いています。
経営者がフローで無ければ社員がフローになることは無い
貴方の会社で働いている社員は、何かに我慢して仕事をしているように見えますか?
それとも、「フロー」な状態で、いきいきとした表情を見せながら、遊ぶが如く仕事をしているように見えますか?
貴方が我慢して仕事をしているのか、遊ぶが如く仕事をしているかは、社員を見ればすぐにわかります。
社員が仕事に対して見せる姿勢は、そっくりそのまま貴方の仕事に対する姿勢の写し鏡となるのです。