一般的なタスク管理の本には「優先順位をつけて行動しなさい」とアドバイスがあります。しかし押し寄せる波のようなタスクに追われる経営者にとって、じっくりと優先順位を判断している時間も判断材料も、そうそう存在していません。そこでタスクが驚くほど効率的に片付く「5分ルール」を、効率化マニアのショーンが解説してくれます。5分ルール、今すぐ始めませんか?
タスク管理で優先順位つけるなんて現実は無理
こんにちは、ショーンです。
このサイトを訪問していただいている方々は、とてもお忙しい方ばかりだと思います。
あれやこれやと様々なことに追われて、お昼ご飯をまともに食べる時間もない・・・なんて毎日を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
タスク管理の基本は優先順位をつけることだと一般的には言われており、書店で平積みになっているタスク管理系の本には必ずそう書いてあります。
とはいえ、あらゆる方向から洪水のようなタスクが押し寄せる場合、その全てに優先順位をつけることができるのでしょうか?
結果として、締め切りが近い順に片付けていく、という状態に陥りがちなのが、多くの人の実態ではないかと私は感じています。
理論上は、色んな角度から検討した上で優先順位をつけて、タスクを管理していくことが望ましいことは大いに賛同します。
しかし、日々めまぐるしく変わる仕事の現場において、次々押し寄せるタスクの波にもまれている私達には、じっくりと優先順位を判断している時間も判断材料も無いのが現実です。
「5分で出来るものは今すぐやる」が5分ルール
私自身も数年前は同じような状況でした。
タスクの優先順位など考える余裕は一切なく、とにかく期限までに終わらせることがすべて。
「このプロジェクトはスケジュールに余裕があるから、少し遅れて大丈夫だ」などと、締め切りを過ぎてもいいタスクを探している始末。
とにかく毎日がギリギリの中で、定時帰りなどというのは漫画やドラマの中だけのフィクションだと思っていたぐらいで、平日は職場と家の往復のみ、週末は足りない睡眠時間を補うためにダラダラと家で過ごしていました。
しかし、これではまずいと考えはじめ、通勤時間を利用して、タスク管理系の本やWebで仕事ができると言われている人たちの記事を読み漁りました。
色々な細かいテクニックややり方はありますが、その中で最も簡単で、ものすごく効果のあったのが「5分ルール※」の実践です。
とてもシンプルなルールで、「飛び込んできたタスクが5分以内で終わることが可能なものだと判断したなら、その場ですぐに取りかかり終わらせる」というただそれだけのものです。
なんだ、そんなことかと思われるかもしれませんが、これが実践できている人は殆どいません。
後でやればいいから、簡単なタスクだから、と思い込んで後回しにしていくことで、タスクリストはどんどん膨れあがり、整理不可能になり、簡単な物事たちはタスクの山に埋もれていきます。
5分ルールをすぐ始めたほうがよい5種類の人々
「5分ルール」を実践することをお勧めしたいのは、以下のような兆候がある方達です。
- 1)タスクの発見が期限直前か、催促されてようやくタスクを思い出す人
- 2)メールの返信が遅く、いつも期限ギリギリで仕事をしている人
- 3)タスクをその場で実行せず、後回しにしトラブルを起こす人
- 4)目の前にある仕事にめいいっぱいで、タスクが重いと感じている人
- 5)なぜ自分がその仕事をやるべきか?という本質を考える時間と余裕がない人
このような人は大抵の場合、タスクがタスクを呼び、雪だるま式に膨らんだタスクリストを抱えています。
たちが悪いと、タスク管理をすることさえ諦めてしまう様子が散見される始末。
貴方がもしも5つの何れかに該当するなら、貴方は頑張っているにもかかわらず、周囲からは「あの人に頼んでも期限を守らない」「あの人は仕事が遅い」というマイナス面の評価を、思いのほか受けていることでしょう。
5分ルールは貴方の後回しにする癖を一掃する
これらのマズイ状態を一掃するのが「5分ルール」です。
5分以内で出来ると判断したのであれば、優先順位など考えずにとにかくそのタスクに取りかかり、即座に終わらせます。
こうすることでタスクリストに追加する手間もないし、またタスクを1つ終わらせたと達成感もその場で味わえます。
なによりも依頼する側からすると「あの人はいつもすぐに対応してくれる」という風に評価してもらえます。
タスクの難易度は大したことがなくても、「すぐに対応してくれる」ということは大きなプラスアルファ要素となるのです。
また、タスクが大量で複雑になればなるほど優先順位付けの判断が難しくなりますが、ここですぐに対処してしまえば、優先順位を考える必要もありません。
そして、タスクリストにも追加しないので、タスクがどんどんと増えていくこともありません。
後回しにしてしまうから対応するのが遅くなり、相手を待たせることになり、そしてタスクがいつの間にか溢れかえることになるのです。
タスクにあふれた状態を一変させるためには、とにかく後回しを一掃してしまう必要があります。
そのためには何らかの判断基準が必要なので、私は「5分ルール」を設けているのです。
どんなに忙しい人であったとしても、本当に難解で困難なタスクの割合は低くて、なんてことはないタスクの粒が無数にあることで、多くの時間が圧迫されていると私は考えています。
準備はいらない。今すぐ5分ルールを始めよ!
「5分ルール」はシンプルですが、これを徹底するのは結構大変です。
5分ルールを実施しつつ、集中して作業を進めるためのコツについては、また別の機会にお話ししたいと思います。
タスクに埋もれる毎日から抜け出したいと思っている方は、今日から5分ルールを意識して実施しましょう。
何日か続けるだけで、手許のタスクリストはずいぶんと軽くなっていくことでしょう。
何の準備も必要ありません。さぁ、今すぐに始めましょう。
※追記
GTDの提唱者デビット・アレンの本の中では「2分ルール」になっていますが、なかなか2分というのも難しいので、試行錯誤の末、私の中では「5分ルール」に落ち着きました。