初詣で神社やお寺に行くとき、私達は手を合わせて願いごとをします。ほとんどの人は「●●試験に合格しますように」「今年こそ、結婚できますように」といったまさに神頼みな言い回しをしていることでしょう。心理学では、神様の支援を期待する前に「自助努力」を強く誓うことが、願い事を実現するために有用だと研究により判明しています。更に願かけしたことは周囲に公言することでより実現に近づきます。
神様・仏様に委ねて頼むだけの初詣は正しい?
マーケティングコンサルタントの松尾です。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
新年早々の記事ですので、「神様・仏様への正しいお願いの仕方」について書いてみたいと思います。
既に初詣を済まされた方がほとんどだと思いますが、まだの方はぜひ参考になさってみてください。
また、初詣済みの方は「新年の抱負」を決める際にご活用いただけるとうれしいです。
さて、初詣で神社やお寺に行き、手を合わせて願いごとをする際、ほとんどの人は「●●試験に合格しますように」「今年こそ、結婚できますように」といった言い回しをするかと思います。
これはまるで、合格や結婚は神様が決めることのような表現です。まさに「神頼み」ですね。
しかし、よく考えてみましょう。
試験に合格できるかどうかは、どれだけ自分が勉強するかで決まるものではないでしょうか。
また、結婚についても、相手があることだとはいえ、じっと待っているだけで将来の夫・妻が現れることはありません。
いろんな集まりに顔を出してみるとか、結婚相談所に行くとか、まずは自分が積極的な行動をしなければ「運命の出会い」にはなかなかつながらないものです。
自助努力の誓いと予言の自己成就で願かけする
神仏に「願をかける」といいますが、実は正しい願い方があるのです。
それは、以下のように既に願いがかなったかのような過去形の表現をすることです。
- 「努力の結果、●●試験に合格できました。お力添えありがとうございました」
- 「婚活にいそしんだ結果、今年、結婚することができました。良い出会いをありがとうございました」
もし、過去形で表現するのがピンとこない場合は、次のような言い回しでもいいでしょう。
- 「がんばって勉強して、必ず●●試験に合格いたします。お力添えお願いします」
- 「婚活にいそしみ、今年中に必ず結婚いたします。良い人との出会いをお願いいたします」
上記の表現において大事なことは、まず自分の努力・行動があるということです。
神様の支援を期待するけれども、大前提として「自分ががんばる」という決意の宣言をすること。
そう決意し、言葉にすることで、自分の積極的な行動が無意識的に引き出されます。そして、願いが叶う方向へと自然に導かれていく。
神様があなたを導いてくれるのではなく、あなた自身が自分を導く力を生み出すことができるのです。
自分の未来が、自分の口にした「言葉」「考え」通りになる可能性が高いことは心理学でも研究されてきており、「予言の自己成就」という表現で説明されます。
たとえば、「自分はすごい」「自分は天才だ」などと、たとえ根拠のない自信で思い込んでいるだけであったとしても、そう考えている人は恐れを知らず、積極的にリスクを取りに行きます。
そして、失敗しても心が折れることがなく、再びチャレンジしようとするもの。そんな人は結果的に成功を手にする可能性が高いですよね。
ですから、初詣で願をかけるときも「私は事業で成果を出しました(あるいは、「事業で成果を出します」)見守ってくださってありがとうございます」と、自分の「良き未来」を予言するような表現をするほうがいいというわけです。
また、「新年の抱負」においては、「今年はダイエットして体重10キロ落とすぞ」などと決意表明的な言い回しにすることが多いと思いますが、ここは、以下のように「自己成就型予言」で行きましょう。
「今年はダイエットして、年末までには10キロ体重が落ちている」というような形ですね。
願かけした目標は周囲の人に公表するのが得策
さらに、「神様・仏様への正しいお願い」を実現に近づける方法があります。
それは、新年の抱負を自分だけでなく、周囲の人たちに公表することです。
そうすれば、自分だけでなく、周囲の人たちも「あなた、ダイエットしてるんだから甘いものお預けでしょう」などと、あなたの夢の実現に積極的に手を貸してくれることでしょう。
あなたの今年の自己成就型予言は何にしますか?