中小企業にとって優秀な人材を採用することは困難を極めます。コストを安くするためにハローワークを利用したり、採用サイトを比較する等、試行錯誤されている経営者の方はとても多いですが、それ以上に大事なことがあります。自社にとっての「優秀な人材」を具体的に言語化することです。優秀な人材を言語化するために、まずは経営者自身の経営ビジョンをしっかり描くことが肝要です。
中小企業が優秀な人材を採用するのは難しい
少し遅くなってしまいましたが、8月から人材採用の動き、特に新卒の採用が慌ただしくなってきました。
もちろん大企業でも採用のお悩みは尽きないと思われますが、中小企業にとって人材採用は困難を極める作業です。
人材採用というお悩みに対して、特に中小企業の経営者の皆様の場合は相談相手もいない、手探り状態というのが現状ではないでしょうか?
ハローワークは無料で採用活動ができるけれど、あまり応募が来ないし、質が良い人材も滅多に出会えない。
お金をかけて某リ◯ナビ、マ◯ナビへ広告を出さないとダメかな??でも、お金をかけて全く反応が無かったらイヤだし・・・
しっかりとした採用特設のホームページを作ろうか・・・
アイデアが生まれては消え、また思いついたように生まれてくる、この繰り返しではないでしょうか??
しかし採用のツール以上に大事なことが、経営者の頭から抜け落ちているケースがあります。
自社にとっての「優秀な人材」を言語化する
ではどのようにすれば、中小企業は優秀な自社のニーズにあった人材を集めることが可能になるのでしょうか?
私自身が社会労務士ということもあり、人材採用についてはこれまでも様々な相談を経営者の皆様より受けてきました。
結論から申しますと、採用に関しては「これが正解」という物がありませんし、企業の総合力が問われる作業になりますので、1回の投稿で書ききれるものでもありません。
しかし、良い人材採用が実行できていない企業には1つの特徴があります。
それは、経営者の方に「どんな人が欲しいですか??」とお聞きすると、「優秀な人が欲しい!!」とおっしゃるにも関わらず、自社にとっての「優秀な人材」を具体的に言語化できないことです。
例えば営業マンと言っても様々な営業があり、それぞれの会社で求められる「優秀さ」は違います。
新規開拓、飛び込み営業の営業マン募集でしたら、とにかくガッツがあって多少のことではめげない根性がある人が「優秀」かもしれません。
ルート配送の場合は、ガッツよりもしっかりとミスをしないで、受注作業や納品作業をこなすきめ細やかさがある方が「優秀」かもしれません。
ましてや、数字を扱う経理担当の「優秀」さと飛び込み営業の「優秀」さは全く違うのではないでしょうか?
また、新規開拓をガツガツやりたいと希望して入ってきた方が、ルート営業に配属されてしまった場合にその方の大きなストレスになる可能性もありますね。
ここまで言えば、自社がほしい「優秀な人材」を言語化することが、どれだけ重要か分かって頂けると思います。
経営者が自分自身の将来ビジョン描く必要あり
中小企業の強みは、各部署、担当との風通しのよさです。
大企業のように、顔も見たことの無い東京の人事部が採用した新人を、東北の営業所が営業マンとして使うというようなことは少ないはずです。
言語化ということでもう1つとても大切な着眼点があります。
それは、経営者のビジョンをしっかりと描くことです。
自分の会社、経営者自身の将来のビジョンをワクワク語れる様な会社に惹かれる方は多いでしょう。
ちなみにビジョンとは、社是などとは似て非なるものです。
ビジョンを明確にすると、それに賛同した人が集まります。
一見、採用とは全く関係ない様に見えますが、このビジョン作りは採用に限らず、中長期的に見てとても重要な作業になります。
このビジョン作りこそ、一番大切な採用の第一歩です!!
しっかり時間をかけて作りこむようにしましょう!!