こんにちは!編集部です。
今回は”自社商品のブームが去って下火になった時”という事例をもとに「売上0円でも3カ月以上会社を維持できる資金を確保することの必要性」について解説しています。
ブームに乗った拡大期は借入で容易にしのげる
TVで驚異のダイエット食品として紹介された、SNSで美味しい店として拡散したなど、ブームとなってあなたの持つ商品の需要が急激に増えることがあったとします。
売上が上がるのはもちろん良いことですが、商品を売るためには材料を仕入れなければなりません。
材料を仕入れるにはお金がかかります。売上の入金がある前に仕入の出金があるのですがら、まずここで資金繰りが悪化してしまうポイントとなります。
急激な生産拡大により、人手も増やさねばならないかもしれません。
この段階では需要拡大期ということもあり、後々の収入が見込めることから、短期的な銀行借入などで当座をしのぐのが一般的です。
ブームから定番になれなかったら待っているのは資金繰り地獄
人気となれば似たようなお店が乱立したり、安い粗悪な類似品が出回ったり、誹謗中傷にさらされたり、様々なネガティブ要素が発生してきてしまいます。
ブームから定番へ落ち着けばよいのですが、成功例はそう多くはありません。逆にブームに乗った後に倒産した会社のニュースはよく見かけます。
例えば、麩ブームを作った麸の老舗シバタが破産手続きに入ったことがヤフーニュースで大きく取り上げられた事があります。
この事例のように一旦ブームを作り上げたあと、ブームが下火になると別の要因で資金繰りが悪化します。
大量に仕入れたものが売れないとなると、入金がなくなるわけですから一気に資金はショートします。
またブームを当て込んで新規店舗を開いた、従業員を増やした、新しい機械を導入もくしは新しい工場を建てた、といった固定費を増加させる投資を行っていた場合には目も当てられなくなります。
ブームに乗っている時ほど手元資金を厚くする
こういったブームに陰りが見える際の銀行借入は非常に危険です。
売上増加等の見込み無ない状況では、借入で増えたお金も運転資金に消えてしまい、借入返済+利払いのキャッシュアウトが上乗せされるため資金繰りが更に悪化します。
こうなれば最後は自転車操業となり、どこかでキャッシュフローが止まり、会社は継続できない状態に追い込まれてしまいます。
私達はブームに乗っているときほど、冷静に状況を見る必要があります。
儲かっているうちに手元資金をどのくらい厚くできるか、売上が0円となっても3ヶ月~半年は会社を維持できるだけの資金が確保できていれば理想的です。