社員がどれだけモチベーションが高くとも、仕組みやルールでモチベーションが下がったり、ネガティブになることがあります。最初のうちは静観していても、仕組みが原因で社員同士が人格を否定し合う状況になると少し問題です。作った仕組みは所詮不完全なものと考え、経営者は常に仕組みを作り変える意識を持つ必要があります。
仕組みやルールが社員の意識・やる気を削ぐ
社員の意識がどれだけ高くても、ポジティブに行こうと思ったとしても、仕組みやルールでモチベーションが下がったり、ネガティブになったりすることはあるものです。
例えば、社内で営業成績を競い合い、成績で露骨に差をつけて評価する仕組みをつくると、成績が良い人が偉い、そうでない人は偉くない。
こんな光景をみかけることはないでしょうか?
時には、社員が互いに人格まで否定しあい(一方的な場合もあるが)、どうしても人間関係がギスギスすることになり、会社の雰囲気が悪くなっている場合もあります。
短期的には競い合いで成績が上がり続けるかもしれませんが、会社は人の集合体です。
無理をして働く身体にいずれガタが来るように、無理な人間関係が重なれば会社にもやがてガタが来ます。
有能な社員同士がぶつかり合う人事評価の事例
以前、相談を受けた自動車販売会社様での話です。
この会社では、ヘッドハンティングで雇った二人の優秀な営業マン同士がいがみ合っていて、社内雰囲気が悪くなっている状況がありました。
東洋運命学でそれぞれの方の特性や潜在能力を見てみると、Aさんは、新規顧客をとるのがうまい営業マンタイプで、Bさんは、既存顧客とのおつきあいを大切にし、メール、手紙、訪問でフォローして行く営業マンタイプ。
実際、Bさんは、お客様から指名されて呼ばれることが多いそうです。
どちらも、会社にとってはなくてはならない存在のはずですが、残念ながら、その会社の人事評価システムは、「新規顧客獲得件数」で重要評価項目になっていたのです。
自然と、Bさんは不満をもってしまうことになり、喧嘩の原因もそこにあったようです。
早速人事評価システムを見直してもらうことで、問題は事なきを得ました。
仕組みは常に作っては壊しを続ける必要がある
人生やビジネスでは、元氣、やる氣、本氣が重要、マインドが大切といっても、やはり現実の仕組みの中で、そのマインドが停滞してしまうこともあります。
仕組みには完璧なものはなく、常に見直される必要があるものと考えて、作っては壊し、作っては壊しを繰り返して、改善を続けて行くしかないのでしょう。
ちょうど、人間の骨も、常に作られて、常に壊されていくことにより、環境に対応しようとするのと同じですね。
皆さんの会社では、常に仕組みを変えていらっしゃいますか?