お歳暮やお中元を贈られた際は、原則的に贈られた商品の金額を収入に計上する必要はありません。ただし、商品券やビール券などの金券は換金性が高いため、原則的には収入へ計上する必要があります。何事も程度が過ぎないように、贈る側も贈られる側の事情を考慮して、社会常識の範囲内に贈り物の金額を収める必要があるでしょう。
お中元やお歳暮を受け取る際は収入に計上しなくてOK
最近はお中元やお歳暮に送るものも、バラエティ豊かな商品が多くなりましたね。
サラダ油や洗剤、ビールやお菓子など定番といえる商品もありますが、有名パティシエが作ったオリジナルスイーツや高級ブランド和牛など、貰った人が「おぉっ!スッゲー」と思えるような面白い商品もいっぱいあります。
商品を選ぶ時も、ホントに迷ってしまうくらいです。
お歳暮を贈る立場としては、仕事関係でお世話になった人に贈る商品の購入代金や送料を含めて、「交際費」という科目で経費にすることが可能です。
仕事を円滑に進めていくためには、こういうアナログな心配りも多少は必要ですね。
ただ、これらの贈り物を受け取る立場としてはどうでしょうか?
「モノを受け取る=経済的な利益を受ける」ということになるので、本来は収入として計上するのが原則です。
ところが、贈り物については「これ、いくらで収入として計上すればいいの?」という話になってしまいます。
ビールのギフトセットだから1本あたり200円として…なぁんて計算をするわけにもいきませんし、ましてや相手方に「いくらだった?」なんて聞くわけにもいきません。
ネットで同じようなギフトがいくらか調べるなんて、無粋すぎます(*´Д`)
せっかく頂いたお歳暮をお金に換金するなんてコトはしませんので、こういった換金性の低いモノを貰った時は、収入としなくても特に問題ありませんよ。(税務署もそこまで野暮なことは言わないでしょうし…)
せっかくのプレゼントですので、ありがたく頂いてしまいましょう!
商品券やビール券などの金券を贈られた場合は注意が必要
ただし、商品券やビール券などの金券を貰った場合には、気を付けたほうが良いですね。
お菓子やコーヒーギフトなどは換金性が低いので、収入として計上しにくいですが、商品券などは額面で金額がバッチリ分かってしまいます。
10,000円の商品券であれば、ほぼ10,000円と同じ価値があるわけですからね。
このように、換金性が高いモノを貰った場合には、原則的に収入として計上する必要があります。
ビール券やAmazonギフトカード、クオカードや図書カードなども換金性が高いので、同じようなことが言えるでしょう。
「でも黙っていれば分からないんじゃないの?」こんなふうに思う人は気を付けたほうが良いです。
税務署も商品券などの取り扱いについては、細心の注意を払っているからです。
あなたが黙っていても、商品券を贈った側に税務署が入ったのを契機に、その会社があなたへ商品券を渡したことがバレてしまうことだってあるかもしれません。
社会的な常識の範囲内で金券はやりとりしよう
もっとも、贈られた金券が5,000~10,000円程度であれば、社会的な常識の範囲内とも言えるので、税務署もとやかく言わないかもしれません。
しかし、数万円という単位になると指摘を受けることもありますので気を付けてくださいね。
プレゼントを贈ったり贈られたりするのは、感謝や好意を表すという意味でとても気持ちいいやり取りです。
お中元やお歳暮にしても、古き良き日本の風習ではないかなと。
「お中元やお歳暮をもらったから収入として計上しなさい!」なんてことは基本的に税務署も言いませんが、何事も程度が過ぎてしまうと問題になってしまいます。
お中元やお歳暮は感謝の意を伝えるのが本来の趣旨ですから、無粋なことは言われないようにしましょうね。