新年会は聞き上手になり社員の状態を把握しよう

経営

年明けの新年会は、社員の状態を効率よく知る良い機会である。

新年度入りの4月が迫り、正月ゆっくりした時間に家族と過ごすことで、キャリアの方向性を決めたり、進路判断を下す社員が多いからである。

正月の間に誰と過ごし、何をやって、何を考えていたか?さりげない質問から社員の状態を把握し、社内の万全な人事体制を整えよう。

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正月が人生の転機となる社員は多い

読者の皆様も新年のスタートダッシュを図るべく戦闘態勢に入っていることであろう。

新年、気持ちを新たに、決起集会の意味合いも兼ねて新年会を開催される経営者の方も多いはずだ。

年明けの新年会は、経営者としての所信表明を発表する場であるが、それ以上に、社員の状態を効率よく知る良い機会である。

正月休みに家族や親族と普段より長い時間を過ごすことで、自分自身を振り返り、キャリアの方向性や進路判断を下している社員は思った以上に多い。

2月末の部署異動、新年度入の4月など節目となる時期が重なっているため、転職することを考えている社員もいるかもしれない。

人は往々にして自分が願うのと違う方向へ進もうとする。社員に今年はこうしてもらいたい、と思っていたとしても彼の想いや考えと自分の考えが違えば、勇み足や余計な時間を使ってしまうことになる。

毎日のように顔を合わせている部下でも、本音を聞き出すことは決して容易ではない。

新年会を通じて「良い質問」をして社員の本音を引き出す努力を払うのは賢明だ。

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年明け最初の仕事は仲間の状態を知ること

新年会で、以下の質問を社員に投げかけることをお勧めする。

1)正月はどんなふうに過ごしたか?

正月は自分を自由に開放できる一年でも数少ない時間の一つである。

自由な時間の使い方をどう選択したかは、社員の価値観や今後のあり方を把握するよい手段だ。

勉強をしたのか?友人と遊んだのか?旅行に行ったのか?そのときどう感じたか?ヒアリング内容から社員のキャリア志向性を引き出すことが可能だ。

2)お父さんお母さん(家族)は元気か?

家族との関係性や、社員の家族が現在どのような状況かは、社員のキャリア選択に大きな影響を与える。

正月に実家で過ごす社員が大半であろうから、普段よりも家族と多くの時間を過ごすことで、何かしらの変化が起きているかもしれない。家族は元気か?家族とどんな話をしたか?自分自身はどう感じたか?質問してみよう。

思ったよりも社員の本音が聞ける場合が多い。

3)今年はどんなプライベートを過ごしたい?

プライベートと仕事は、密接に関連している。

若手社員で独身であれば「そろそろ彼女と結婚したいけど、収入が…」という答えが帰ってきたなら、収入をどれくらいに増やしたいのか?今の仕事に満足しているのか?転職しようとしているのか?その場でなくとも、様々な本音を更に聞き出すことができる。

「今年はもっと旅行に行きたい」というプライベートの目標があるのであれば、長期休暇を取るための具体的な相談に乗り、モチベーションを上げることもできる。

4)仕事でやりたいことや目標とか考えた?

ダイレクトな質問であるが、何も考えていない場合は一番コントロールがしやすい。

仕事について深く考えていた場合は、キャリアの方向性を大きく変換するサインとなっているかもしれない。

自社の中での目標なのか?それとも自分自身のキャリア目標なのか?純粋な関心と共に話を展開してみよう。

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あくまでも親身に相手を応援する気持ちで

質問をする際は、あくまでも相手を追い込むような聞き方をするのは厳禁だ。

質問の目的が、社員の状態や本音を聞くことであり、そこから最適な人事体制構築の解を得ることだからである。

相手を応援する気持ちで、経営者がオープンマインドで接することによって、自然な本音を聞くことができる。

ぜひ、新年会は話し上手よりも聞き上手となることをお勧めする。

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