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鈴木 一彦 (すずき かずひこ)
鈴木 一彦 (すずき かずひこ)走る税理士・すずき会計代表

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安易なニセ税理士の活用で節約したら…思わぬ重大トラブルに!

安易なニセ税理士の活用で節約したら…思わぬ重大トラブルに!
 「税理士は報酬が高い」「今までの付き合いがある」といった理由で、ニセ税理士とお付き合いされている経営者の方が増えています。ただしニセ税理士を利用することは法律違反であり、デメリットも大きなものとなります。ニセ税理士が増えている理由を踏まえながら、税理士との新しいつきあい方についても考えてみたいと思います。

新規顧客の税金申告書を読むとアレレ?の理由

 新しいお客様の過去の申告書をチェックしていると「なんだこれは?!」と思うときがあります。

 税金の申告書には税理士署名欄というモノがありますが、税理士が申告書を作成する場合には、その欄に署名押印をしなければなりません。

 もちろん自分で申告書を書いて提出した場合には、署名欄には何も書かなくて良いのですが、どう見ても申告書をご自身で作った感じでも無いのです。

 そこで本人に確認してみると、
  • 「知り合いに詳しい人がいたので代わりに書いてもらった」
  • 「格安の記帳代行会社があったので作ってもらった」
 大抵このような答えが帰ってきます。

 税理士資格の無い人に、税金の申告書を作ってもらったり、相談に乗ってもらうコトは法律違反です!

 思わぬところでマイナスを受けてしまうかもしれませんので、絶対にやめましょう!

 本日は、この偽物税理士問題について、詳しく解説してまいりたいと思います。

無資格の「にせ税理士」が急増中の理由とは?

  • ・所得税や法人税などの税金の申告書の作成
  • ・個別の税務についての相談
 これらのことは、税理士の資格を持っているもの以外が行ってはならないことになっています。

 例えお金を貰っていようが、タダでやってあげようが、税理士以外の人間がこれらのコトをすると、「税理士法」という法律違反になってしまうのです。

 実はこういった、「ニセ税理士」と呼ばれる行為がここ最近で急増しています。

 その原因の一つが「税理士の高齢化」と呼ばれる問題です。

 税理士には定年と言う制度が無いので、自分で引退を決めるまでは、ずっと税理士の資格を持ち続けることが出来ます。

 ですから税理士の平均年齢は非常に高く、およそ65歳前後と言われているのです。

 これはあくまで平均ですが、おそらく税理士のボリュームゾーンは団塊世代と同じくらいでしょうね。70歳チョット上くらいの世代が一番多いような気がします。

 高齢の税理士の中には、実際に現場に出ずに、ハンコを職員に預けている方もいられます。

 また、所長税理士が亡くなった後、ほかに税理士資格者がいないために、知り合いの税理士にお願いして、署名だけしてもらっているような事務所もあります。

 こういった「名義貸し」と呼ばれる行為は、完全な違法行為であり、事実が発覚した場合には、そのハンコを貸した税理士やスタッフは、懲戒処分を受けることになります。

 このような懲戒案件は、現在増えているようです。

 国税庁のホームページには、処分を受けた事例などがアップされていますが、現実には表に出ていないニセ税理士行為は相当多いと思います。

ニセ税理士に依頼してトラブルになるケース

 ニセ税理士行為を行う人間自体は明るみに出れば罰せられるのですが、ニセ税理士に仕事を依頼していた側がトラブルに巻き込まれて、実損害を受けてしまうケースがあります。

 以下、ご紹介いたします。

1)ニセ税理士は税務調査に立ち会えない

 多くの経営者は「税務調査」を恐れています。

 真面目に申告をしていれば問題ないのですが、そうは言っても色々と調べられるのは嫌なものですよね。

 税理士がついていれば、そういった税務調査にも立ち会ってもらえますし、万が一税務署に指摘を受けた場合でも、一緒になって対策を考えることも出来ます。

 この税務調査に立ち会ったり、交渉をすることが出来るのは、税理士の資格があるものだけです。

 ところがニセ税理士を頼っていると、税務調査のように一番誰かの助けが欲しい時に、彼らは助けてくれません。

 税務調査だけ立ち会ってくれる税理士もいますが、やっぱり安心できるのは普段からお付き合いがある人だと思います。

2)ニセ税理士は間違えても責任を取らない

 私たち税理士は税金のプロですから、お客様の税務手続きについては、細心の注意を払って行っています。

 それでも人間のすることですので、もしかしたらちょっとした間違いを起こしてしまうかもしれません。

 そのような税理士サイドのミスで、納税者に不利益を与えてしまった場合には、「税理士賠償責任」と呼ばれるモノの範囲内で責任をとらなければなりません。

 そういった万が一の事態に備えて、多くの税理士が税理士賠償責任保険などに加入して対策をとっています。

 ところがニセ税理士の場合は、そもそもが法律違反の行為であり、明らかに不利益に対してニセ税理士の追うべき責任があっても、彼らに責任を追及することは出来ません。

 法律違反であることを知って仕事を依頼していたほうにも責任があるからです。そういったリスクを覚悟してニセ税理士とは、付き合わなければなりません。

3)融資交渉で税理士のようには動けない

 銀行などでお金を借りる際、申告書に税理士の署名があると、交渉が有利になることもあります。

 例えば、税理士や会計士が作成する「中小企業チェックリスト」というものがあるのですが、そういった書類があると、保証料などの費用が割引になったりするのです。

 プロパーの融資などについても、税理士が関与している方が審査も通りやすい場合があります。

ニセ税理士を雇う事情もわかるがリスク大きい

 とはいえ、わかってはいても、経営者の方々が税務をニセ税理士に依頼する理由が色々あるかと思います。
  • 税理士は報酬が高い
  • 今までの付き合いがある
 こういった理由でお付き合いしている方も多いかもしれません。

 ただ、その代償として自分が払っているリスクというモノは想像以上に大きいものです。

 なにも税理士の仕事は申告書を作ることだけではありません。経理の効率化や経営改善のアドバイスなど、税理士によって様々なスキルを持っている方も多くいます。

 以前に比べれば税理士報酬も下がってきましたので、新しい視点で税理士を活用することで業務効率化を図ることは可能です。

 ぜひ、この際にお考えいただければと思います。

2016年5月25日

税務 税法 税理士 経営者 経理

鈴木 一彦 (すずき かずひこ)
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