大手カフェチェーン、コメダ珈琲店の出店が加速し続けています。2016年2月期の出店数は90店弱になる見通しで、実現すれば過去最多です。更にはコンビニ向け商品として「まろやかミルクコーヒー」を販売し始めるなど、全国的な認知度上昇に向けた施策も余念がありません。その背景には同じ層の顧客をターゲットにした喫茶店風のチェーンとの熾烈な戦いが透けて見えます。
コメダ16年2月期 過去最多90店舗オープン予定
大手カフェチェーン、コメダ珈琲店の出店が加速しているのをご存知ですか?
「2016年2月期の出店数は90店弱になる見通しで、実現すれば過去最多となる。関東や関西など主力の中部エリア以外に店舗網を広げる方針で、新規顧客の取り込みに注力する」とのことなのです。(日本経済新聞『コメダの出店、過去最多 16年2月期 関東・関西で攻勢』より)
コメダ珈琲店は愛知県に本部を置き、長年東海地方のみでの展開をしていましたが、2003年の関東進出を皮切りに全国都道府県の幅広いエリアに進出していきました。
2015年9月現在コメダ珈琲は、北海道や沖縄など8道県を除く39都府県へ店舗を置いています。
わずか12年での出店攻勢は、見事と言わざるを得ません。
これを更に加速させようということで、今までに出店できていなかったエリアに90店舗弱を目標に出店する構えのようです。
コンビニ向けに初のコーヒー販売も7月スタート
このニュースを追うかのように、更にコメダ珈琲は、今年の7月からコンビニ向けに「まろやかミルクコーヒー」という商品も販売し始めました。
スターバックスやドトールコーヒーなど複数のカフェチェーンのコーヒーが、今ではコンビニエンスストアにも売ってありますが、コメダ珈琲店は意外にも(?)、こうしたコーヒー販売を小売店ではしていませんでした。
コンビニを通して知名度アップにつなげたいとの狙いがあるようです。
この『まろやかミルクコーヒー』という商品は、コメダ珈琲店で実際に販売している味を再現しているものなので、コメダ珈琲店が出店していない地域の方に知ってもらうにはぴったりと言えるでしょう。
競合チェーンの誕生が出店加速に影響か?
なぜコメダ珈琲はここまで出店を加速させたり、店舗の認知度をあげようとしているのでしょうか?
そこには1つの要因があります。
コメダ珈琲店といえば、広々としてくつろげる内装とくつろぎやすい雰囲気が特徴的の喫茶店チェーンですが、客層の年齢層が高めであるのもポイントです。
最近こうした顧客をターゲットにした喫茶店風のチェーンが大手外食チェーンでも増えていて、ドトール・日レスHD運営の星乃珈琲店や、すかいらーく運営のむさしの森珈琲など強力なライバルが出現しているのです。
チェーン店同士の仁義なきカフェ戦争が、いよいよ始まろうとしています。