粗利のあげやすさは世界で5本の指 ベトナムでビジネスが今熱い

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  ベトナムが今、世界中から熱視線を浴びている。8780万の人口は、急速な都市化で2020年には約9600万人に達すると見られており、ベトナムは世界でもっとも利益のでる小売市場ベスト5とうたわれている。中産階級の消費意欲は非常に高く、彼らは外国製品に対して非常に寛容な受け入れを行う。日本の先駆者もベトナムでの活動で一定の成果をあげている。

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ベトナムとはどんな国かを簡単におさらい

 ベトナムは、東アジア・東南アジアのインドシナ半島東部に位置する社会主義国家だ。近年は経済発展もしていて、日本からも多くの企業が進出している。

 中国やフランス統治自体の影響を受けたマイルドな味わいの料理も特徴で、生春巻きやフォーなどは日本でもよく食されるようになっているのではないだろうか。

 中流階級の増加も近年著しいベトナムは、投資する価値があるマーケットなのかについてこのコラムでは触れていきたいと思う。

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ベトナムは本当に投資する価値がある市場か?

 ベトナムの GDPは約5%と堅調で、国も過去2,3年は積極的な成長率を見せている。

  ベトナムの8780万の人口は、急速な都市化で2020年には約9600万人に達すると見られており、ベトナムは世界でもっとも利益のでる小売市場ベスト5とうたわれている。(“Vietnam Retail Market Forecast to 2014”:Research and Markets)

 堅調なGDPの成長によりあらわれた新たな中流層の消費者は、労働力の25%にあたり、消費力がある。

 さらに、ベトナムの中流層人口は南アジアで一番急速に増加しており、2020年までには3000万人以上の消費者が存在するだろうと見込まれている(コンサルティンググループ「BCG」)。

 消費者は海外ブランドに好反応で新富裕層が高価格商品、サービスの需要を増大させるだろう。

 大多数のベトナム人消費者は楽天的で、自国の経済は好調だと信じている。

 そして、今までにない新商品やサービスに手を伸ばすのも彼らの特徴である。野村消費者購買行動調査2011年度によると、ベトナム人の28%が国内製品をなるべく買いたいと回答しており、これはアジアでも一番低い割合となっている。

 つまり、ベトナム人は海外製品に対して寛容な国なのだ。

 中でも、高級品のブランド物などはニーズが高まっているようなのでその概略を記しておく。

・購買行動が活発化し、消費者経済は健全である。
・博報堂の2013年8月の調査では、ホーチミン市の18-34歳の女性の50%が、高級ブランドを好む傾向にあると回答した。
・高級品部門は安定的で、もしくはいろんなカテゴリーでシェアが拡大中。
・ベトナムの化学化粧品協会の計算では、2009-2011の化粧品部門の利益は130~150米ドルに達する。そのうち90%が外国企業からのもので、流通チャンネルの普及によるものと考えられる。

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日本のナリス化粧品もベトナムに進出している

 日本の化粧品市場が低迷するなかで、ナリス化粧品はベトナム市場に事業拡大を始めていた。

 国内市場にみられる業績減少分を回復するため、化粧品メーカーは海外に活路を求め始めており、アナリストの見方ではベトナム市場が有利との噂もある。

 国内の販売不振は、デフレ、多機能商品の伸び、ドラッグストアの増加、人口減少等によると考えられており、状況は好転していない。

 化粧品製造業のナリス化粧品は220億円の製品売上があるが、新たに投資し、アメリカ、中国、ロシア、香港、マレーシア、シンガポール、インドネシア、シンガポール、インドネシア、タイ、カザフスタン、さらにベトナムに拡張すると言われている。

 訪問販売、通信販売やサロンビジネスなどで商品を流通させる国際企業にするねらいがあるようだ。

 今までにベトナムでオリジナルブランドを多く作っているが、技術革新や宣伝戦略が不足しているため、ベトナムの化粧品市場は多国籍ブランドにくらべて存在感が薄い。

 しかし、メーカーは製品を開発する戦略や国内の消費者が関心を持てる広告キャンペーンに投資しようとしない。品質的にいっても、ベトナム製の化粧品は外国製のものから劣るものではないにもかかわらずだ。

 その中で、地方紙のサイゴン・ギアイフォン誌は、2009年から2011年には化粧品の製造および輸入に携わるベトナム企業や店は最大で430あったが、市場シェアでは10%しかないと表している。

 また政府からでている公刊物では、ダランアンド P/S歯磨き粉のようなブランドがベトナム市場の95%を占めていた時期もあったが、外国企業の「戦略的な動き」のため市場から姿を消したと指摘している。

 サイゴン・ギアイフォン誌は、P/S歯磨き粉の商標をフランチャイズ化するのに500万ドルを提供するユニリーバとの事例を、その当時最大の取引として取りあげていた。しかし結果としてユニリーバはベトナムでの足がかりを失ってしまったのである。

 ナリス化粧品とユニリーバの例を取り上げたが、ベトナムが海外品に寛容であることには違いない。日本の企業が海外進出を考えるなら候補として考えてもいい国のひとつであると私は考える。

 著:株式会社Dai グローバル部門担当ディレクター ダレン ハリス
 翻訳:柏岡