韓国でも三次感染 MERSウィルスの感染源と対策法

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 最隣国の1つ韓国で中東呼吸器症候群コロナウイルス(以下:MERS)の感染が拡大している。国内初の感染者2人が死亡したことに加え、三次感染者が出たことも併せて発表されている。厚生労働省が発表するMERSウィルスの概要をまとめた。感染源とされる地域へ向かう際に注意スべき事項についても簡潔にまとめる。

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韓国で2人がMERSウィルスにより死亡

 韓国で中東呼吸器症候群コロナウイルス(以下:MERS)の感染が拡大している。

 韓国保健福祉省は6月2日(火)、国内初の感染者2人が死亡したことに加え、三次感染者が出たことも併せて発表した。

 韓国におけるMERSの発症は、4〜5月に中東を訪問した韓国人男性帰国後の5月20日に確認されている。

 確認後わずか二週間程度での三次感染が確認されることから、MERSの感染力が如何に高いかがわかる。

 韓国は最隣国の1つであるため、日本人のMERS感染についても今後可能性がゼロとは言い切れない。

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MERSウィルスの発生源と感染地域

 以下は厚生労働省が発表するMERSウィルスの概要である。

 中東呼吸器症候群(MERS)は、2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症で、原因となるウイルスを「MERSコロナウイルス」と呼ぶ。

 2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS(サーズ))の原因となった病原体もコロナウイルスの仲間だが、SARSとMERSは異なる病気である。

 主として中東地域で患者が報告されていることから中東呼吸器症候群(MERS)と呼ばれている。

 感染拡大地域は、ヨーロッパ(イタリア、英国、オーストリア、オランダ、ギリシャ、ドイツ、フランス、トルコ)、アフリカ(アルジェリア、エジプト、チュニジア)、アジア(フィリピン、マレーシア、韓国)及び北米大陸(アメリカ合衆国)と広範囲に及ぶが、これらはすべて、中東地域で感染した人(輸入症例)もしくはその輸入症例患者と接触した人を要因としている。

 主な症状は、発熱、せき、息切れであり、下痢などの消化器症状を伴う場合もある。

 MERSに感染しても、症状が現われない人や、軽症の人もいるが、特に高齢の方や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人で重症化する傾向が見られる。

 韓国でも死亡が確認されたのは50代後半と70代と高齢者である。

 現時点では、MERSに対するワクチンや特異的な治療法はなく、患者の症状に応じた治療(対症療法)を行うしか無い。感染した場合の致死率は50%と非常に高い。

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MERSウィルスに対する予防対策

 韓国はもちろんのこと、感染源とされる中東地域へビジネス・プライベート問わず渡航するビジネスマンは多い。

 MERSウィルスが発生している地域に行く際、気をつけるべきことは以下のとおりである。

1)渡航前に医師の診断を受ける

 糖尿病や慢性肺疾患、免疫不全などの持病(基礎疾患)がある方は、MERSに限らず、一般的に感染症にかかりやすい。海外へ渡航する前にかかりつけの医師に相談し、渡航の是非について検討すること

2)現地では衛生に気をつけ動物との接触を避ける

 現地では、こまめに手を洗う、加熱が不十分な食品(未殺菌の乳や生肉など)や不衛生な状況で調理された料理をさけ、果物、野菜は食べる前によく洗う、といった一般的な衛生対策を心がける。咳やくしゃみの症状がある人や、動物(感染源と疑われているコウモリ・ラクダを含む)との接触は可能な限り避ける。

3)渡航前に不安な場合は専門機関へ問い合わせる

 隣国での三次感染が確認されているため情報が錯綜しやすい。状況別で不安な事項も違うはずである。専門的で正確な情報は、国立感染症研究所へ問い合わせよう。国立感染症研究所メールアドレス:info@niid.go.jp

参照元

厚生労働省:中東呼吸器症候群(MERS)に関するQ&A
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/mers_qa.html

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