日本の独身女性のうち3分の1を占める貧困女子とは

時事

 日本では現在、20代以上の独身女性のうち、3人に1人が貧困女子だ。年収が平均約114万円以下、月収が手取り10万円を切る女性達は、親の経済的支援を受けられない、地域コミュティーとの縁がない、正規雇用の経験がない、など「ない」づくしの生活を送っている。かたや採用難の時代でもあり、情報がマッチングすれば企業はこの層から良い人材を得るチャンスもある。

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日本では独身女性の3人に1人が貧困女子

 日本の深刻な状況を反映した「貧困女子」という言葉をご存知だろうか?

 日本では現在、20代以上の独身女性のうち、3人に1人が貧困女子だ。

 具体的には、年収が平均約114万円以下、月収が手取り10万円を切る女性達である。

 非正規雇用の女性が圧倒的に多く、ダブルヘッターをして朝から深夜まで働いている女性もいる。

 月に10万円以下の手取りだと、家賃・光熱費・食費・雑費などを引くと、自分で好きに使えるお金が平均約1万円以下の場合が多い。

 彼女達は、怠けたり、仕事をサボっている訳ではない。働く場所にも給与にも恵まれない女性達なのだ。

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貧困女子の特徴 社会とつながりがない状態

 貧困女子の特徴は以下の通りだ。

  • 親の経済的支援を受けられない。
  • 地域コミュティーとの縁がない。
  • 友人との縁も少ない。
  • 出産後離婚した場合、非正規雇用を選択せざるを得ない。
  • 正規雇用の経験がない。

いわば「ないないずくし」の女性達だ。

 それでも彼女達は自分の生活を支える為に、日夜仕事に励んでいる。

 スキルや経験があっても、幼い子供を抱えている為に、正社員にはなれないケースもあり、親も貧しく、ちゃんとした教育を受けられないで育った為に、限られた働き口しか見つからない。

 これは「貧困の連鎖」と呼ばれている。

 国もこれらの状況を受けて、子供の将来が家庭の経済状況によって左右されてはならないとして、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」を国会で成立させた。

 法律では、国と自治体が協力して、教育の支援、生活支援、就労支援、経済的支援などの施策を策定し、実施することを義務づけている。

 しかし貧困女子は一向に減らなく、増え続けるばかりである。

 更に厳しい現実として、貧困女子の多くは、最後に避難場として風俗店へ行き着く場合が多い。

 なぜなならば、給与が良く、すぐに住める寮を提供してもらえたり、シングルマザーの場合は、いつでも子供を預けられるメリットがあるからだ。(非認可の託児所と契約している風俗店が多くある)

 つまり、セーフティネットとして風俗を選ぶ女性が多いのだ。国が支援すべき点を風俗産業が支えているとは、実に皮肉な話だ。

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企業は人材採用難 貧困女子にも隠れた人材

 企業は現在深刻な人材難に喘いでいる。2015年3月の有効求人倍率は1.72倍と高止まりしたままだ。

 一方でジョブカフェやマザーハローワークには、チャンスを求める貧困女子が数多くいる。

 良い人材を採用できず悩んでいるならば、一度これらの場所に斡旋をかけてみてはいかがだろうか?

 貧困女子の中から、隠れた良い人材が見つかる可能性がある。

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