シェアハウス投資のサブリースモデル崩壊〜借金返す原資も無く被害者の会発足
東京地区はシェアハウスをバンバン建てていたわけなんですけれど、ちょうど2ヶ月くらい前に、その”サブリース”というスキームを組んでいた会社が、ついにお金が無くなっちゃって両手あげちゃいました。
参考リンク:シェアハウス投資で露呈したサブリース商法「規制不在」の罠:ダイヤモンド・オンライン
大家さんにお金が入ってこなくなっちゃって、事実上の崩壊ですね。
大家さんたちもほぼほぼ借金で物件を建ててますから返済があるわけですが、その借金を返す原資が無い…という形。
もう動きが早い人たちは個別に色々交渉事が進んで、ある程度損失も確定していると思います。
ところがですね、最近のニュースでも見たんですけれど、相変わらず周回遅れの人たちは、思考が完全に停止してしまって、もう常に遅れてやってくるのでね。
今頃になって被害者の会を結成して「みんなで一緒に戦おう」ってやってるわけですね。
自分たちが常に周回遅れで、常に人から遅れているんだっていうことに気づいてない人たちっていうのは永遠に周回遅れです。
常に先を見ている人たちは、今回は失敗してしまったんだけれどって、先に手を打ってる。
損失もほぼほぼ確定したし、銀行とのリスケジュールもして、それから金利の方も全部かたが付いたとかね。
被害者の会が銀行支払いをストップ。これってありえなくない?
かたがついた人たち以外の、全くもって動いていなくて、今になって被害者の会を結成しちゃった人たち、この人たちは今、遂に銀行への支払いを止めてしまいました。
これね、とんでもないことですよ。とんでもないこと!
どんな理由があろうと銀行への支払を止めたら、うちら商売人は一発アウトですよ。
その一発アウトなことを弁護士がやらせている。つまりもうみんな自己破産に持ち込んだれ!って思ったのかな?ってくらい無茶苦茶なことをやっとります。
今回の案件も、もう分かる通りですね
騙される人っていうのは「自分は頭が良い」って思っているわりに、小学生でも計算できる数字にコロッと騙されます。
ですから「満室想定利回り」…とかね。そういうふうな形でね、パパっと計算できちゃうわけですよ。
今回は年間10%の30年払いとか、8%の30年払いとかですね、それにコロッと騙されてしまう。
それだけの家賃収入をどうして!あなたに!そんなに!あげられるの?って話なんです。
オーナーさんは賃料補償でいっぱいお金が貰える、だから銀行に借入金を返しても、毎月毎月どんどん銀行口座に預金が増えていく…。
こんなオイシイ話をついつい信じてしまうのが、いわゆる”属性の良い人”っていわれている、要するに借金しやすい人たちです。
公務員の方、あるいは上場企業に20年以上勤めている方とか、それから勤務医さん開業医さん。
もうなんてことなくて、自分の力で借金ができてるって思ってますけど、ハッキリ言って…分かりますよね?
要するにどこの会社に勤めているか、どこの組織にいるのかっていう評価がほとんど大きいわけですよ。
そして段々にのっけられた高い物件を買わされてしまった…っていうのが問題なわけですね。
なぜ給料取りは「自分が守られる」なんて思考になるのか?
私の住んでいる中野区、ここら辺でもかなりのシェアハウス物件が売りに出されてますけれど、もう売れませんよ。
まだ借金があるから、どうにかして高く売りたいと思っても、売れやしないんですって…いいとこ半値です。
だから1億で買ったものは5千万、2億で買ったなら1億!
なぜって、こういう金額でしか売れないからです。サッサと損切りしてしまう!
任意売却をして、それから人生もう一回やり直すとか、あるいは、自己破産っていうのを考えてらっしゃる方もいると思います。
金を貸したS銀行が悪いって言ってますけれど、…正直言います。
わたしたち商売人だったらもうサッサと、みなさんが集団で被害者の会とか組んでいる間に個別に全部やってしまいます。
個別に全部やって、自分の分の損害を今の時点で如何に小さくして終わらせるか?っていうことをやるんです。
本当に汚い世界かもしれませんけれど、商売っていうのはこれくらいの根性と実務能力が無いとできないんです。
ですから属性の良い人たち…給料取りっていうのは、こういうことが何もできないから、ああいうことが起こってしまうと思考が停止して「被害者の会」とかやっているわけです。
騙される人は小さな先出しのお金を渋って幾重にも騙される
本当に厳しい言い方をすると、騙される人っていうのは、幾重にも幾重にも騙されます。
これは属性が良い、借金ができる人にあえて言いたいんですけれど、そういう人たちって悪徳業者からすると、本当に「ただのカモ」なんですよ。
自分たちはそうやってカモとして狙われていることを知りません。
だから、何かしら話があったら、今回1億円の物件を買うのに多くの方が専門家に相談なんかしないんですよ。
相談しないから、ああやって簡単にひっかけられちゃう。そしてニセの書類まで作られてしまうとか、こういうことがあったわけです。
1億円の物件を買うのに、どうしてたかが10万円の相談料ひとつ払わなかったのか。
でもこれがいわゆる給料取りの人の考え方なんです。
給料取りの人っていうのは、人に相談することにお金を払いません。
結局、営業マンに良いようにはめこまれて、そしてあんな高い金額で買わされて、そしてこれから自己破産するかもしれない。
そこまでいって初めて、「あぁ…10万払って相談すれば良かったな…」っていう考えになります。
この案件の今後の動きですが、銀行との交渉次第でなんとかなるって本当に思ってらっしゃった方も、被害者の会が銀行への支払をストップしてしまいましたからね、これが結構大きな問題で。
この後、こんなことが本当に許されるんだったら、普通の商売人たちも本当にやりたい放題やるぞって。
本当にそれくらいの強行手段に打って出ましたからね。
今後の動きに注目しようと思います。