皆さんの会社では、名刺の多くが営業担当者やサービス担当者の机の中で眠ったままとなっていませんか?展示会やセミナー来場者の名刺も、どこかに格納されたままでその後の活用には至っていないのでは?!これらの名刺を完全に社内に情報として統合し、マーケティングオートメーションを駆使し、顧客行動のデータをとることで、社内に営業案件創出のノウハウが貯まり始めます。
案件がそこになければ営業はスタートしない
営業活動は、信頼関係構築→現状把握→ニーズ把握→提案といったプロセスを経て成約に至るわけですが、この営業活動は効率性、生産性を考えると闇雲に行うわけにはいきません。
この営業活動の大前提として、『案件』がそこになければスタートすることが出来ないわけです。
しかしながら、その案件を創出する仕組みがないまま、営業活動を行っているというのが多くの営業組織の実態です。
つまり、案件を創出するためのマーケティング活動と営業活動は両輪であって、どちらが欠けても効率の悪い活動となってしまいます。
日本国内の縮小市場を考えた時に、マーケティング活動と営業活動を両輪で動かす機能は、無くてはならないものとなっています。
案件を創出する活動は「デマンドジェネレーション」と呼ばれ、そのためのツールとして、この数年で「マーケティングオートメーション(MA)」が台頭しています。
一方、成約に至るまでの営業活動を具体化し、成約効率を高めるものが「営業プロセス」であり、そのためのツールはCRM(顧客関係性マネジメント)です。
案件を創出するまでの活動が「デマンドジェネレーション」で、案件を起点にスタートするのが「営業プロセス」という営業活動です。
今日は、この営業活動の起点となる『案件』を創出するマーケティング活動について解説します。
案件創出を組織的に始めるなら名刺の情報統合から
案件を創出する原点は、ズバリ「名刺」です。
皆さんの会社では、名刺の多くが営業担当者やサービス担当者の机の中で眠ったままとなっていませんか?
展示会やセミナー来場者の名刺も、どこかに格納されたままでその後の活用には至っていないはずです。
もしそうならば、今社内にある会社の財産とも言える名刺を整備することを始めましょう。
これらの名刺を完全に社内に情報として統合し、そのお客様に対してwebを使ったコンテンツを配信し、そのリアクションの状況をデータとして蓄積し、興味のある顧客を抽出して営業部門に渡していきます。
名刺の情報統合後に行う案件創出5つの手順
ここからは具体的に、名刺を活用した案件創出方法をご紹介しましょう。
1)名刺の整備・統合
今まで各営業担当者の机の中に眠っている名刺、展示会・セミナー来場者の名刺を統合し、企業名→部署→担当者で紐づけをし、企業と担当者の重複がない状態まで精度を高める。
2)ターゲットプロフィールの詳細化
1)の情報から、業種業態別、規模別などの切り口で分類し、ターゲット像を詳細化する。
3)想定ニーズの設定
2)のターゲットごとに想定されるニーズを洗い出し、ニーズ喚起に必要なコンテンツを作成する。
4)顧客行動履歴の収集
ターゲットに対して最適なコンテンツをメール配信して、どの会社の誰が、何のコンテンツに対して反応したか、そして詳細資料のどこまでを閲覧したかという行動履歴の情報を蓄積する。
5)ニーズ発芽顧客の営業への引き渡し
4)の行動履歴を随時分析し、一定の状況になった顧客の情報を営業部門に引き継ぎ、顧客開拓アプローチを行わせる。
MAを使って顧客の行動を社内データとして保管しノウハウを貯めよう
1)から3)までの手順は「マーケティングオートメーション(MA)」というツールを使ってメール配信し、4)の行動履歴をこのMAに蓄積していきます。
これらは全て、社内データとして企業独自のノウハウになります。
とはいえ、最初から顧客の行動データが有効に働くわけではなく、ノウハウの確立にはあくまでもトライ&エラーが必須です。
中小企業では、このような組織的案件創出がまだ殆ど見られませんが、やがてはスタンダードな活動となっていくことでしょう。
他社にリードするためにも一日も早い取り組みを始めることをお勧めいたします。