トラブルが起きがちなアルバイトの有給休暇手続をズバリ解説

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 社員の有給休暇は月給制で賃金が支払われているため、あまり計算上のトラブルが生じません。対して、アルバイトさんなど時給制従業員の有給休暇は、時給制であることや働く日数が週に5日でないなどイレギュラーなため、計算が複雑になりがちでトラブルの温床となります。時給制従業員の有給休暇手続きについてズバッと解説いたします。

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社員の有給休暇の賃金支払い手続きはトラブルが起きにくい

 従業員が有給休暇を取得する際は、通常の額で給料を支払う必要があります。

 労働基準法では、有給休暇の賃金として、

  • 1)平均賃金
  • 2)所定労働時間労働した場合に支払われる賃金
  • 3)健康保険の標準報酬月額相当額

 のいずれかを支払う事と定められているからです。

 現実的には、2)の「所定労働時間労働した場に支払われる賃金」を使用している企業が大多数かと思います。

 この場合、月給制(日給月給制)で賃金が支払われている社員の場合は、比較的計算がしやすいでしょう。

 有給休暇を取得した場合、その日は出勤したと考えれば良いのですから、1ヶ月のうちに何日有給休暇を取得しても通常の賃金を支払えば良いことになります。

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アルバイトの賃金支払は計算が複雑になりがち

 社員の有給休暇の賃金支払はあまりトラブルが起きない一方で、事業主の方から質問を受けるのは「時給制の従業員」についての有給支払い額をどうすればよいか?ということです。

 いわゆるアルバイトさんの有給です。

 時給制の場合は、労働契約等でそのアルバイトさんが働くべき時間に相当する賃金を支払う事となります。

 例えば、時給800円で午前10時から午後1時まで働いている従業員が、有給休暇を取得した場合の賃金は、

  • 800円×3時間=2,400円

 の賃金を支払えば良いのです。

 ところが問題となるのが、日によって労働時間が異なるアルバイトさんが有給休暇を取得する場合です。

 この場合は、その有給休暇を取得した日に、本来働くべき時間に相当する賃金を支払う事となります。

 例えば、月曜日に1日5時間、水曜日に1日8時間働いている場合には、月曜日に有給休暇を取得した場合には5時間分の賃金、水曜日に有給休暇を取得した場合には、8時間分の賃金を支払う事となります。

 極端な例として毎日労働時間が異なる場合には、有給休暇を取得した日に何時間働く予定だったかで、支払う賃金の額が変わってきます。

 このようにアルバイトさんの有給で支払う賃金は複雑な計算となるため、しっかりとシフトを確認することが必要です。

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休日に有給を申請するアルバイトに有給を支払う必要はあるか?

 さて、事業主様からのアルバイトさんに関する有給休暇の質問でもう一つ多いのが、「従業員が休日に有給休暇を申請してくる場合、どう処理すれば良いのか?」というものです。

 有給休暇は、「労働する日」に労働しないでも賃金が支払われるのが前提となるため、従業員に労働する義務はありません。

 従って、休日に有給休暇の取得を認める必要はありません。

 例えば就労日が月曜、水曜、金曜となっている場合で、火曜日を有給休暇として取得したい、といった申請が出てくることが時々あります。

 この場合だと、火曜日は元々労働する日でないため、アルバイトの方は当然有給休暇を取得する事はできません。

 有給休暇の取得は労働する事が前提となっているので、雇用契約などでしっかりと明記しておくことで無用なトラブルを避けられます。

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松本 容昌

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【経歴・実績】

1966年生まれ 静岡県浜松市出身

立教大学経済学部卒業後地元企業で不動産営業、保険代理店営業に13年間従事後。

平成11年社会保険労務士試験合格後、平成13年社会保険労務士事務所「オフィスまつもと」を設立。

開業後、一貫して労務コンサルティングと助成金業務を中心に業務展開を行ってきました。

多種多様な企業の様々な労務相談に応じており、数多くの労務トラブルの解決に尽力してきました。就業規則の作成実績数は、100社以上に及びます。

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平成22年4月2日   SBSラジオ「第1回独立開業支援室」

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