「管理者の異動に伴って業績が上下する」こんな現象が貴方の会社では起こっていませんか?管理者が変わると業績が変動する会社では、多くの場合、その人に能力が備わっているだけで、組織に営業力がついているわけではないケースが見受けられます。これを防ぐ方法を組織マネジメントのプロが解説してくださいます。
営業管理者が変わって成績がガタ落ち…なぜ?
先日、こんなご相談が私の元に届きました。
営業管理者の異動に伴って業績が上下してしまいます。
管理者のスキルの問題だけが原因でしょうか?
他に手を打つべきことがあったらお知らせください。
よくある話でして、他社からすると「あの人が担当の時は良かったけれどね〜」ということになっていたりします。
管理者の異動に伴って業績が上下するという現象は、何が原因なのでしょうか?
管理者が変わると業績が変動する組織の特徴
管理者の異動に伴って業績が上下するという現象が起こる会社では、多くの場合、マネジメントが属人的になっています。
営業管理者の場合もそうなのですが、出来る営業マンがいるときは部門の目標を達成するけれど、その担当者が退社してしまうと、一気に業績ダウンなんてことがあります。
これはつまり、営業力がその人に備わっているだけで、組織に営業力がついているわけではないことを表す、属人的な組織に顕著な現象です。
今回の管理者の異動で業績が上下するのも、同じことが要因と言えます。
マネジメント力が個人に備わっているわけで、組織には全くマネジメント力が備わっていないのです。
管理職として出来る人間を任命こそしたけれども、やり方は本人任せで放任している、という事実を見つめる必要があります
管理者がマネジメントにあたるにしても、会社全体としてやってもらわなければならない基準・ルールがなければ、組織としてのマネジメントレベルは一向に上がらないのです。
しかし現実には、マネジメントの放任が横行しており、これは言い方を変えると、会社としても「売上という結果しか見ていませんよ」と言っているのと同じです。
基準やルールを定めれば振れ幅を狭められる
確かに、いくらマネジメントの基準やルールを定めても、管理者によって結果に差異が生じるのは否めません。
とはいえ、マネジメントの方策をルール化することで、その振れ幅(能力差)を狭めることは可能です。
誰が仕事に着手しても、振れ幅が少ない状態で事業を運営すること、これが「組織の力」というものです。