あおば会計コンサルティングのタナカキミアキです。
日本の65歳以上の高齢者比率は28.4%でぶっちぎりの世界一です。
今回は「定年延長を強制しても企業は長年の経験や勘よりAIを選択する」ということをテーマにお話ししたいと思います。
高齢化社会で起きていること
まずは高齢化社会で起きていることについてお話します。
65歳以上の高齢者比率は28.4%
先ほどもお話したように、日本の65歳以上の高齢者比率は28.4%と、ぶっちぎりの世界一です。
第2位がイタリアの23%ぐらいなので、これまでに類を見ないような少子高齢化社会になっていますが、私が18年前に会計事務所を始めて、最初のセミナーでやったテーマがこの少子高齢化社会でした。
これから先、確実に人口は減るので、我々が体験したことがないことが起こると語っていました。
しかし、当時はそれほど危機感を感じていませんでした。
最近では少子高齢化は当たり前で、社会保障にどんどんお金が取られてしまって、今の若い人たちは本当に手取りが全然増えないという状況です。
総人口のうち28.4%が65歳以上の高齢者で、なおかつ高齢者の4人に1人が働いているという状況です。
高齢者に貸したがらない大家さん
もう一つ毎日新聞の記事に住宅のセーフティネットを敷いて行かなければいけないということが載っています。
一方で東京は持ち家比率が50%を切っています。
半数以上の人が家賃を払いながら生きているわけですが、貸したがらない大家さん向けにセーフティネットを政府としてやっていこうとしても、実際は目標の6%しか登録がされていません。
これを見ても、民間としてはなかなか高齢者には貸したくないんだなということがわかります。
賃料不払いというよりは、むしろ孤独死の方が問題なので、そこのケアをしてあげればいいのではないかと思っています。
事業者の2025年問題
70歳まで雇用の時代
今、社長の平均年齢はだいたい60歳なのですが、企業は政府から雇用を70歳まで引き上げて、従業員の面倒を見るように言われています。
消費税増税
そしてさらに消費税が8%から10%に上がります。
現在消費税の滞納というのが約3,000億円あります。
消費税を払えないまま廃業していくという形が非常に多いのです。
高齢者の雇用とAI・ロボットのミスマッチ
65歳以上の人たちが労働者としてまだまだ働けると言われていて、企業は70歳まで雇いなさいということが法律化されることがわかっています。
経営している人も年寄りなのに、70歳まで雇っていかければいけないというのはなかなか大変です。
世の中空前の人手不足なので、65歳以上の人をどんどん雇用して、働いていただきましょうといっても、実は世の中は長年の経験より、進む方向はAIです。
人材雇用よりAI活用の時代
ある記事によると、「損保ジャパンが4000人削減して介護事業に異動報道の真相」ということで、結局は介護事業というよりはAIをどんどん使っていくということです。
また、9月15日の記事には、
損保ジャパンの持ち株会社が代理店に対して AIを導入して、営業支援をしていく
と出ています。
結局65歳以上の人たちの長年の経験や勘よりも、データで勝負していくという企業が舵取りをしているわけですから、そのことを考えずに、まだまだ65歳以上でも働けるので、そういう人たちをどんどん活用していこうと言いながら、実際に正社員として雇ったら、給与の額の18%の社会保障料という「ぜいたく税」を企業から持っていくわけです。
人間はAIをサポートするデータ処理で働くこともありか
ところがAIであれば、一切この費用がかかりません。
AIもコンピューターが自分で学んでいくわけではなく、人間がプログラムして、選択肢はどっちだという形でやっていくだけです。
時代の流れの中で長年の経験と勘よりも、データ処理の方が信じられるわけですから、仕事をするのであれば、反対にデータ処理の方で仕事を興していくほうがいいのではないかと思います。