こんにちは、島倉です。
政府も税理士さんなどもiDeCoを勧めていますが、全員にとってこの制度がいいというものではありません。
そこで今回はiDeCoについてお話をしていきたいと思います。
確定拠出年金iDeCo(イデコ)って本当に良いの?
安易にiDeCoに入ると破綻する
政府も税理士さんも、iDeCoをどうしてすすめてくるのかというと、人生100年時代と言われるように、寿命は延びていくワケです。
その中で年金だけで生活するのは、もう不可能だという現実があります。
公務員や一部の超大手企業の社員の人以外は退職金が当てになりません。
政府も金融庁のレポートを最近出しましたけれども、自分でなんとかしてください、公助から自助ということで、自分で老後時代を乗り切ってくださいと言っているわけです。
そういうわけで、ますますこの確定拠出年金iDeCoを始める人が増えていくかと思いますが、老後の安心安定のために確定拠出年金iDeCoに入るわけなのに、入ったがために今の生活がもうめちゃくちゃになっているという人が結構いらっしゃいます。
私がご支援している経営者の方もなんとか解決しましたが、一時は破綻しそうになっていました。政府や税理士さんがお勧めしているからと安易に入るという選択をしないでいただきたいと思います。
その理由を今回お話ししていきます。
自営業のiDeCo掛け金は高い
確定拠出年金iDeCoに入っていらっしゃる方は十分わかると思いますが、これは掛金をかけて運用益が出るわけです。
この掛金に関しては全額所得控除でお得です。運用益についても所属控除で非課税です。
これだけ聞くと相当いいように思えます。
これを年金の足りない分とか退職金代わりにいいということで、政府の後押しもあって入る人が非常に増えているわけです。
どのぐらいの掛け金になるかというと、自営業は6.8万円、サラリーマンは2.3万円、公務員は1.2万円というような掛金になっています。
そうして、この金額を運用して、ドンと返ってくるというような仕組みで、60歳までずっと掛けて、老後の安定や安心のために使っているわけですが、今の生活が破たんしてしまっている人が増えているという事です。
それはなぜなのかということです。
iDeCoで今の生活が苦しくなり破綻寸前の人も
その理由は、掛け金が大きいということと、60歳までずっと掛け続けないといけないということです。
掛けたお金は運用益も含めて、60歳になって初めて手元に戻ってきます。
60歳までずっと自分で掛け続けていかないといけません。
もちろん掛け金を下げることができますが、手数料を払わなければなりません。そうするとなんのためにはじめたのかわけがわからなくなります。
大手のサラリーマンの方や公務員であれば払えますが、自営業は波があります。
どんな業界でも、どんな業種でも、どんな会社でも、いいときは払えますが、悪い時にこの金額が払えない人がいるわけです。
しかし、生活が苦しくなっても払い続けなければいけないので、私が見ているそのクライアントさんは6.8万円が払えなくなって、カードも使いました。
そうするとどんどん負債が増えていき、老後のために払っているお金をカードローンから引っ張ってきているわけですから、生活が破綻します。
老後安定どころではありません。
今の生活が成り立っていないから速攻止めてもらいましたけど。
iDeCoの制度をきちんと理解して、計画を立てること
この確定拠出年金iDeCoはもちろんいい制度なのですが、全員にとって良い制度ではないし、全てがメリットばかりではないという事を知った上でこういった制度を使うべきです。
細かい情報を理解していない人が結構多くて、皆さん政府や税理士さんが勧めているからいい商品だろうと思って入ってしまうのですが、60歳になればお金が入ってきて安定だといっても、今の生活がきつくなるというリスクも考えられます。
自分が底の時でも払えるか、60歳まで払い続けられるか
誰にでも波があるわけですから、一番底の時でも払えるかどうかを考えた方がいいです。しかも60歳になるまで払い続けても、本当に大丈夫なのかということも考えてほしいです。
売上予測、自分の年収予測をきちんと考えた上で、こういった制度を使ってほしいと思います。
人生100年時代にかこつけた金融商品の話をあちこちで聞きます。
老後が不安だ、老後に備えるにはいくらぐらいの貯蓄が必要だといった話も山のようにあります。
老後の不安情報に慌てず、制度のメリット・デメリットをしっかり理解すること
そういった情報の中で、不安情報の波に飲まれて、吟味もしないで入る人はだいたいうまくいくわけがありません。
メリットを生かせずに今の生活が破綻してしまっては、元も子もないです。
制度をまず知って、本当に自分にとってのメリットは何か、逆にデメリットは何なのかということをよく調べた上で入りましょう。