株式市場は年明け相場で大荒れとなっています。日経平均は年明けから6日続落であり、これは戦後史上初めての出来事となります。このような荒れた相場に対応するためにはリスク分散が必要ですが、個人投資家が現在こぞって購入しているラップ口座は、投資金額や投資先を一任せざるを得ず、手数料コストも割高です。インターネットを活用し、自分で商品を選択し、分散投資を心がけたいものです。
2016年株式市場は大荒れ相場となる予感
株式市場は年明け相場で大荒れとなっています。
日経平均は年明けから6日続落であり、これは戦後史上初めての出来事となります。
自国の金融市場を制御することができない中国政府の場当たり的な対応を見ていると、今後も中国に関連した問題に振り回されそうです。
2016年は波乱に満ちた年になる予感がしています。
ラップ口座が人気だが過去には社会問題も発生
こういう荒れた相場に対応するためには、原点に立ち帰って、
- 「商品の分散」
- 「通貨の分散」
- 「投資機会の分散(ドルコスト平均法)」
がこれまで以上に大切だと思います。
さて、最近、個人が証券会社に資産運用を一任する「ラップ口座」が人気のようです。
ラップ(Wrap)とは英語で「包む」の意味ですが、金融商品における「ラップ口座」とは、数百万円以上の資産運用を他人に任せっきりにすることです。
当然のことですが、証券会社などに投資を一任することで手数料(年間で資産残高の2%程度)が掛かりますし、損が出たからといって損失の穴埋めをしてくれるものでもありません。
運用が上手くいけば何の問題もないように思えますが、バブル時代に多くのお年寄りが、このような方法で大切な資産を失って大きな社会問題にもなりました。
ここ数年、NISAや確定拠出年金など、税制面で優位な運用方法が出てきているにも関わらず、大切な資産の運用を他人任せにするのは、非常に勿体ない気がします。
ご自身で資産運用を行えば、色々と勉強にもなりますし、経済情勢に対する感度も高まります。
バブル期には現在のようなネット証券は存在せず、電話や店頭で株式の注文を行う必要がありましたが、現在ではインターネットを使って簡単に発注が出来ます。金融商品の選択肢も、国内のみならず海外のものまで幅広く購入することが可能になっています。
しかも、以前と比較にならないほど、購入時の手数料は安くなっています。
投資する金融商品は手数料コストを意識しよう
顧客のことを真に考えるファイナンシャルプランナーであれば、まず「ラップ口座」の選択を相談者に進めることはありません。
何故なら「分配型投資信託」などと同様に金融機関が手数料で稼げるおいしい商品だと知っているからです。
個人が投資を行う場合には、金融商品の選択をする前に、投資のコストである「手数料」についてしっかりと考慮しておきたいものです。
投資コストが資産運用の成否に与える影響は決して小さくありません。