人間は動物の分野に分類されていて、動物の中でも唯一思考と想像が出来る二足歩行の知的生命体なのです。
にもかかわらず、先進国では、文明の発達に甘んじて歩くことが激減しています。
体や健康のためには「自然に歩くこと」が最も適切な運動です。頑張らずにやりたい時や気分が良い時にウォーキングすることから始めましょう。
内蔵や神経への良い影響だけでなく、脳への良い刺激も与えられます。
歩くことを忘れて現代人の身体は蝕まれていく
にもかかわらず、先進国では、文明の発達に甘んじて歩くことが激減し、栄養過多やジャンクフードの食生活で年々脂肪が着き、大木のようになった”植物人間?”を大勢見かけます。
かつては働き蜂と言われ、エコノミックアニマルと言われた日本人も、経済大国になり情報社会になり知的労働が増えたせいで、中堅の人にお腹の周りが大きい人が目立ちます。
将来的には、コレステロールを貯め、脂肪を増やし、血液を濁して毛細血管を詰まらせるのです。
歩こうまずは気が進む時にウォーキングから
ラ・マルクの「用不用説」は「使うものは発達し、使わないものは衰える」という法則ですが、これは人間のあらゆる身体部位にあてはまります。
人間の心肺機能、骨格と筋肉、内臓の諸機能といった生命維持の中枢である部位だけではなく、頭の先から足の先まで、「使わないものは早く退化する」のです。
男らしい筋肉美に憧れて、40代から筋トレを始めて、見事な肉体を誇った作家三島由紀夫氏の肉体改造も、虚弱な肉体でも鍛えれば発達する証です。
私の父は、65才で老眼になり眼鏡をかけていました、私の指導で眼窩の筋肉ほぐしと眼筋トレーニングをやり、80才には裸眼で新聞が読めるようになり、私の著書に書くよと言ったら、今では時刻表が読めると言っていました。
人間は2足歩行の動物なので、体や健康のためには「自然に歩くこと」が最も適切な運動なのです。
よく年初めから、ジョギングを始めたりする人がいて、”頑張ってもひと月坊主”で終わってしまうのは、頑張って不自然な行為をやるからです。
毎日続けようとするから、風邪をひいたら辞めてしまい、挫折してしまうのです。
二足歩行の人間の健康作りにはウォーキングが最適で、次が早歩きです。ウォーキングも体調がいい時と気分が良い日に行えば長続きします。
足の筋肉と内臓や神経は密接につながっている
歩く事は、足の裏の自律神経の多くのツボや膝の裏の委中(いちゅう){血液浄化浄化の腎臓に効くツボ}を刺激し、起立筋の発達を促します。
起立筋は、積み重なる脊椎骨を支えており、脊椎骨の中を通る脳脊髄神経が各内臓に指令を伝える役割を補助しています。
厳密にいうと、起立筋がしっかりしていないと脊椎骨同士が歪んだり、圧迫されたりして脳の指令が届かなくなり、内臓の働きが悪くなります。
具体例を上げると、中学生の頃からギターを引いていた有名な歌手の胸椎の4番から7番までが右湾(右に曲がること)していて、胃液や消化液の分泌指令が滞り、結局胃癌になり切除しました。
しっかりした起立筋は、脊椎骨を安定させ内臓の働きを活発にしますが、それだけではなく大切な働きが副次的に起きるのです。
それは1歩歩くごとに、アゴの骨に刺激を与え脳の働きを活発にし、左の眼で見たコトが”右脳にインプット”されるのです。
私事で恐縮ですが、前述の父は毎日2リットルのミネラルウオーターを片手に、知人宅まで歩きおしゃべりをし、又次の家まで歩きお話をして、夕方水が無くなると帰宅しました。96才まで十何冊も自費出版し、知人に無料で送っていました。
私の息子は、駅まで片道30分もある道を何故か毎日往復を歩きました。脳の活性化になったのか、彼は今、東大理工学部の教師をしています。
健康作りの為に、社長や幹部ほど腰を軽くして良く歩くことが大切なのです。