幾ら案件を創出して営業マンに渡しても、なかなか彼らは実営業に結びつけてくれない、というか、新規案件にチャレンジしたがらないものです。なぜなら、既存顧客に対して営業していたほうが、自分にとっては楽だからです。もし、営業マンに案件を渡し、営業の成果を出してもらいたいなら、社内にコントロールセンターという組織を作るのが効果的です。
営業担当者に案件を引き継ぐだけでは話が進まない
これまで、「営業マーケティング機能の必要性と案件創出のための機能」についてお伝えしてきました。
参考リンク:節約社長:着実に売上を上げる営業変革!(アクチャーコンサルティング)
しかし、営業案件を創出してからも重要なことがあります。それは、ニーズが発芽した案件を、組織としてどのように実営業に結び付けるかということです。
というのも、大抵の営業マンは目の前の案件にしか興味がありません。しかも、既存顧客にしか興味がありません。なぜならば、その方が営業しやすいからです。楽ができるからです。
せっかくMA(マーケティングオートメーション)を活用した営業マーケティング活動でお客様のニーズ発芽を促して、その顧客データをあぶりだし出来たとしても、営業がアプローチしなければ意味がありません。受注に繋がりません。
どうすれば、営業マンを動かし、新規案件を有効に活かすことができるようになるのでしょうか?
見込案件を活かすにはコントロールセンターが欠かせない
実は、営業マーケティング活動で創出された見込案件を活かすには、会社内に「コントロールセンター」という組織や役割を作る必要があります。
このコントロールセンターでは、営業マーケティング部隊によって、創出・案件化された顧客データが吟味されます。
見込顧客データがどの業種で、どんな規模で、どんな業務を行っているかを確認し、自社の事業部のどの部門にそのデータを引き渡せば効果的かを判断します。
具体的には、どのエリアのどの担当者に渡すべきか、どの代理店のどの担当者に引き継ぐべきか?ということの判断をします。
こういったプロセスを経て情報を引き継いでいきませんと、創出された案件が陽の目を見ないで終わることになります。
そして、「コントロールセンター」の担当者はその情報を元に、営業活動が今どこまで進んでいるのかといった進捗情報まで収集し、営業マーケティング部門に対する報告義務を追うことが求められます。
新規案件を形とするには、ここまでの業務を追う組織と担当者が必要です。この担当者は組織規模にもよりますが一般的には兼務でも可能です。
コントロールセンターは効果測定を行い営業データを蓄積する
コントロールセンターは、上記のような動き方により、
- その案件データをもとにどれくらい活動できているのか?
- その案件が営業プロセスのどのプロセスまで進んでいるのか?
- まだ進行中なのかクローズしたのか?
- そのクローズした案件は失注したのか受注したのか?
- その失注率、受注率はどれ位なのか?
という効果測定を行い、組織としての受注確度を高めるためのデータを蓄積していきます。
効果測定の具体的な手順とKPI化については、次回以降説明しようと思います。