「なぜ起業したのですか?」「思いっきりお金を稼ぎたいですか?」と質問すると、「お金を稼ぐために起業したわけじゃない」と答える方がたまにいらっしゃいます。しかし、本サイトメンバーの島倉さんは、このように答える人が成功することはまずないと断言します。その理由を解説してもらいました。
「お金を稼ぐために起業したわけじゃない」
起業された方からコンサルティングを依頼される時、私はある質問を投げかけることにしています。
それは、「なぜ起業したのですか?」「思いっきりお金を稼ぎたいですか?」というものです。
この質問をすると結構な割合で、「お金を稼ぐために起業したわけじゃない」と答える方がいらっしゃいます。
自分はお金を稼ぐためじゃなくて、
- 社会貢献するため
- 貧しい人を助けるため
- 地域を盛り上げていくため
という理由で起業したとおっしゃるんですね。
でも私の場合、こういう回答をされる方へのコンサルティングは、よっぽど優れた何かがない限り、原則的にお受けしないことにしています。
起業したのに「お金は重要じゃない」は何が悪い?
なぜかというと、「お金は重要じゃない」と言ってる人の殆どは、自分の欲望や本当の気持ちを押し殺していることが多いんです。
確かに、最終的に社会貢献したいとか、誰かを助けられる人間になりたい、この欲求は理解できます。
マズローの欲求5段階説でも、人間は最終的に社会的な承認、自己実現欲求を持つようになると言われていますしね。
ただし、その欲求は5段階の欲求で最後の4・5段階目の話です。
起業して、「お金を稼ぎたいと思わない」、もっと言えば「赤字で良いんです」なんて言ってる人が、ビジネスによって高度な欲求を満たすのは土台無理な話なんです。
そもそも、本当にお金じゃない形で何かを成し遂げたいなら、今の時点でボランティアに全ての時間と私財をつぎ込んでも、具体的な行動を起こしているはずです。
大抵、起業したばっかりなのに「お金は大事じゃない」なんて話をする人は、自分の本当に思っていることを封じ込めて、周りの人からよく見られたいと思っていることが多いもの。
でも、よくよく考えてみてください。自分を押し殺して、自分に嘘をついているのに、他人に対して真摯な姿勢で商品やサービスを提供できますか?
どんなに上辺を繕っても批判する人は批判する
起業してこれから稼がなきゃいけないのに、人からよく見られたい、世間体を気にしている、こんな状態で自分に嘘をついていると、心の底からパワーが湧き出てきません。
ですから、これから起業されようとしている方、あまり儲かっていないという社長さんに言いたいのは、自分の欲求、直球で言えばギラギラした欲望に素直になってください。
その方が絶対に結果が出ます。
また、これはとても残酷な現実ですが、たとえ貴方がどんなに正しいことをしても、どんなに正しい理念やビジョンを掲げても、結果的に誰かが貴方を必ず批判します。
どんなに良い上辺を繕っても、100人いたら、100人全員が貴方を肯定することなんてありません。
結果を出し、稼ぎが大きくなるほど、妬みや嫉みで邪魔をする人も増えますし、成功すればするほど妨害してくる人も現れます。
人の目を気にするなんて無駄な労力でしかないのです。
お金を稼げば否が応でも社会貢献を果たせる
たしかにお金は人生の全てではありません。しかし、お金があれば出来ることが世の中にはたくさんあります。
お金は私達がやりたいことをより多く実現する手段です。お金を否定しないでください。
お金があれば精神的に余裕が出てきて、目の前にいる人の悩みを解決することに、時間もお金も全力でつぎ込めるようになります。
大切な家族に対して、恋人に対して、地域に対して、社会に対して、もっと優しくなれます。
実際に成功している人は、莫大な税金を払うことで、否が応でも立派に社会貢献を果たしています。
社会貢献のため多くのお金を出しても批判され、それでも社会貢献のために、時間と労力とお金を出している成功者がいます。
起業した以上、自分の欲求、欲望を満たすために素直になってください。
お金を稼げるようになって、成功することが何よりの社会貢献であることを理解してもらえたら、本当に嬉しいです。