起業したいけれど起業しない起業家予備軍の中には、「俺にはそんな能力が無いから、会社勤めをしているんだ。」と言う方が多くいます。
しかし、今は立派な経営者に見えるあの社長も、この社長も、実のところ、起業するきっかけ、起業したあとの道のりは、大したものじゃなかったりするのが殆どです。キミアキ先生の解説です。
起業した人の大多数は大した能力なんてなかった
会社辞めちまえば?みたいなことを簡単に言ってしまう人って、たまにいますよね。
たとえば、ホリエモンさんとかね(笑)
ところが、勤め人の方は、「そんな能力がねぇから、俺らは会社勤めなんだよ。」みたいな反応をします。
でも、実際のところは、殆どの人が大した能力無くても社長になったりしているんだよ〜、というところがあります。
だから、起業する単純なきっかけとか、起業したあとはみんなグデングデンのこんな感じからはじまるんだよ、ということを、起業を目標としている皆さんに、ぜひ知ってほしいです。
起業するきっかけは大体「上司がボンクラ」
まずは、起業するきっかけのところからお話してみましょう。
大体儲かっている会社にいた人っていうのは、周りもあまり辞めないですよね。
基本的には、中小企業でも大企業でも同じで、やっぱり儲かっている会社っていうのは、大体が社風が良いものです。
ビジネスモデルもきちんとしてるし、社風も良いから、そういう会社を従業員さんもなかなか辞めないという傾向があります。
ところがですね、儲かっている会社にいるけれど、辞めちゃう人も中にはいるわけです。
あんだけ良い会社にいたのに!って、お父さんお母さんをはじめとして、親族一同がびっくりして、ちょっとした騒動になることもあります。
でも、本人にも言い分があって、「だって上司がボンクラ過ぎてさ!」みたいなね(笑)
これは、分からんでもないんです。
元々、人事権を普通のサラリーマンは持っていません。
そうすると上司を決めるのは“会社”なんですね。
会社がたまたま年功序列とか年齢序列で決めてしまう。その人の能力とか関係ないですから。
でも、会社の方にも言い分があって、昔からいてくれるんだから役につけてあげないと、とかね、やっぱりあるわけです。
ところが、これにカチンときて、会社を飛び出しちゃう人って結構いるんです。
儲かっていない会社なら、なおさらです。
起業した後はみんな自分が無価値だと思い知る
上司のことをボンクラだと思っているくらいの人ですから、自分が一国一城の主となって、会社を起ちあげるんだ!!って、そりゃ意気揚々と会社を始めるんです。
ところがですね、今までの会社の看板を全部失った状態で、自分自身の名前で生きていかなくてはいけないってなると、どうでしょう。
「自分が勤めていたところなんて大したことなかったな」とか「あんなボンクラが上司やってるくらいのところなんだから」くらいのことを思っているわけです。
ところが、“会社”っていうものの看板を失ってしまって、ただのひとりの人間として働き出すと、「自分自身にはなんの価値も無いんだ」ってイヤってほど分かります(笑)
勤めていた会社が大きければ大きいほど、社歴が古ければ古いほど、業界で有名なら有名なほどです。
これは本当に“看板”を失って初めて、みんなが分かることです。
ですから、終い(しまい)には昔勤めていた会社の名刺を探しだしてきて、その名刺を持って営業まわって、「昔、僕はここで勤めていたんです!」とかやりだす人も出る始末。
「でも今アンタ辞めているよね?」って、そんな滑稽なことをしてしまうくらいに、相手にされないって辛いんです。
【下請け生活の始まり】勤め人時代の伝手を頼る日々
今度は、サラリーマン時代のツテとか、色々駆使して「紹介してくれないか?」とか「仕事くれないか?」ってなってくるんです。
要は、サラリーマン時代の遺産があるんですよね。
サラリーマン時代に一緒に仕事をしていた仲間たちがいたり、ちょっとあそこに厚意にしてもらっているとかね。そういうところの仕事で食いつなぐのは、別に悪くはないと思うんです。
ですから、本当に下請けになりたくなかったら、取引先をまずは20分散する必要が出てきます。取引先毎に、5%ずつのシェア。
あまり1社に頼りすぎると、そこの取引先が無くなったらどうしよう!ってなっちゃいますからね。
ですから最初から20以上に絶対に分散するんだ、出来れば30…40…50っていう風にどんどんどんどん分散していくんだって。
これが、いわゆる下請けからの脱却なんだって思っていないと、ほぼほぼ下請けからは脱却出来ないです。
そのくらい、自分の名前で営業を1件1件取って行くのは難しいことなんです。
起業した人はみんな1回はカスみたいな扱いを受ける
結局、本当のこと言うと、会社を飛び出してもみんな大した能力なんて無かったんですよ(笑)
独立開業して自分でやっていくってときに、みんな名刺捨てられて相手にもされなくてね、そこからみんな始まったんです。
インタビューでろくろ回しながら語られる英傑伝なんて、ほとんど嫌な過去を(笑)修正した経歴ロンダリングですから。
真に受ける必要はどこにもありゃしません。
でも、今の生き残り組みっていうのは、そういう状況の中で、絶対に下請けから脱却する!下請けから脱却しない限り絶対潰れてしまうんだ!って思って、取引先を分散していって、そして1社2社に頼らない!って、そういう形で必死に生き残ってきたんですね。
紹介がおこるっていうのも、実は開業したばっかりの時は紹介なんておこらないです。弱すぎて。
如何に自分が会社の看板で仕事をしていたか、そこで理解します。会社の看板さえあれば、飛び込み営業だって出来るわけですから。
ところが、もう看板は無い。自分自身の名前でなんて誰にも相手にされない。
だから、最初はめちゃくちゃ効率の悪い営業をするしかないっていう状態から、みんな始まったんです。
そりゃ、もう必死に駆けずり回ってね、最初のうちはそうやっていたんです。
自分のお金と時間を投資して広告宣伝を始める
ところが世の中に困っている人は沢山います。
困っている人は、今の時代だとネットで探します。困った時に検索で当たる、そして少しずつ取引先が増えていく、そうして自分が売れていくようになる。
要するに取引先が沢山増えてくると、そこから紹介されるようになると思った方が良いです。
紹介されないって焦ってしまって、「紹介してくれ」「紹介をしてくれっ」って言うと、確実に下請けになっていく。
それを分かるためには、やっぱり一旦お金を使って、自分の広告宣伝をやらなくちゃいけないんです。
今は小さな会社ほど一生懸命やっています。
小さな会社、出来たての会社ほど “信用” がないですから、信用をどうやって作っていこうって時に、どうしてもお金と時間がかかっちゃうんですね。
「3年間一生懸命やってきました!」こんなんで良いんですよ。
だけれど、その他より頭1つ出て目立っていなければいけない。
ここを知らないと、ずっと下請けのままなんです。
今起業するなら?オススメは動画マーケティング
今だと私は、動画マーケティングをすすめています。動画マーケティングは、今が「よ〜いドン!」の状態です。
これまで写真とかね、社長の顔も似顔絵とか、そんなんばっかりだったんです。
そんな中で、動画って1番ごまかしが効かない。
ごまかしが効かない中で、どんな恥ずかしい思いをしても、絶対自分はそこら辺の知られていない会社よりも目立つんだ!って覚悟を決めればオッケーです。
「あ〜、あの恥ずかしい社長がやってる会社ね!」とか、それでも良いわけですよ。知ってもらえれば。
困ったことがあったり、用があるって時に電話するのは、やっぱりその社長の会社に電話するわけですから。
動画はごまかしが効かないんだから、100本あげれば、100回正直なことを言っていると。
これが1,000本だったら1,000回正直なことをやっていると。
正直者な仕事をこんな風にやっていけば、仕事は山ほど来るようになります。
今は8万人を超えて、個人運営のビジネスチャンネルでは国内最大なのかな?こうなると、決め買いしかないから、本当に売れてる状態でどないしよーみたいなね(笑)
そう考えると、ホリエモンさんの「会社なんて辞めちゃって、自分でやった方良くね?」っていうのは、本当にみんなやれていないんですよ。
全然、今の事業者の方もやれていないんだっていうことを知っておくだけで、気楽に「安月給なんで辞めちゃいま〜す」とか、「上司がボンクラなんで辞めまぁ〜す」みたいに、意外と出来るもんだと思います。