「個人で運営しているサイトって、売却できるの?」こういった疑問をお持ちのサイト運営者も少なくないと思います。
個人で運営しているサイトだと、信頼面や技術面で中々評価が得にくいのではと、心配になってしまいますよね。
ただ、個人の方が作成したサイトであっても、売却することは可能です。具体的には、「サイト売買サービス」を利用してサイトを売却することになります。
本記事では、そんなサイト売買の流れについて詳細を解説していきます。
サイト売買のメリット・デメリット
サイト売買を行う際は、事前にメリットとデメリットを把握しておくことが肝要です。特に、「サイト売買で、どのようなメリットが得られるか」を知っておかないと、サイト売買が自身にとって良い選択肢なのか判断がつきません。
本項で紹介するサイト売買のメリット・デメリットを理解して、サイトを売るかどうかの参考としてください。
サイト売却のメリット・デメリット
サイト売却の最大のメリットは、「サイトを売ることで、資金が手に入る」という点です。
年々、Webサイト開発の需要が高まっています。企業からすると、一からサイトを構築するよりも、完成したサイトを買い取った方がコストを抑えたり、すぐにサイトを利用することができます。このような背景もあり、作成したサイトが思ったより高値で売れることも少なくありません。
自分で作ったサイトは、自分ではなかなか価値が分かりにくいものです。サイトの価値は買い取る企業が決めるものなので、「自分が作ったサイトは高く売れない」と決め込まずに、サイト売却を行うことをおすすめします。
反対に、サイト売却のデメリットとしては「サイトの買い手がなかなか見つからない」という点が挙げられます。
近年のプログラミング技術やWordPressの普及などから、個人でも比較的簡単にサイトを作成できるようになりました。この結果、サイト購入希望者に比べて、サイト売却者が多い状態になっています。
せっかくサイトを作成しても、購入希望者が見つからないために、なかなか売れない可能性もあります。サイト売却を行う際は、いきなりサイト売却一本で生計を立てるのではなく、最初は副業として始めるようにしましょう。
サイト購入のメリット・デメリット
サイト購入のメリットは、「完成しているサイトをすぐに購入できる」という点です。
個人にしろ企業にしろ、サイトを一から作り上げるのには時間がかかります。Webデザイナーやエンジニアに外注して作成してもらう方法もありますが、正直なところ、クラウドソーシングなどで外注してしまうとクオリティが保証されません。中には、途中で案件を投げ出すような人がいるのも事実です。
サイト購入であれば、実際に出来上がっているサイトを購入することになるので、このような不確定要素を避けられます。サイトの実装、SEO対策なども確認できるので安心です。
サイト購入のデメリットは、サイトの構造を変更しにくいという点です。厳密に言うと、サイト構造を変更することは可能なのですが、変更によってこれまで得られていたアクセスが減少してしまう可能性もあります。
もちろん、変更することでよりアクセスを集められることもありますが、リスクがあることを踏まえると変更しづらいのが実情です。サイト購入後は、アクセス状況を観察しながら徐々に変更を加えていくようにしてください。
サイト売買(売却)の流れ
それでは、実際のサイトの売買(売却)の流れを確認していきましょう。サイト売却の流れは、大まかに下記の流れとなります。
- 売買サービスに登録
- 売却するサイトの審査
- 機密保持契約の締結
- サイト売買の交渉
- 買収監査
- 譲渡契約書契約
- サイト移行
- お支払い
- 取引完了
売買サービスに登録
サイト売却は、個人で直接売却先を探すと時間がかかって大変です。サイト売買サービスを利用すれば、売買サービスを通じて手間をかけずにサイトの売却先を探すことができます。まずはサイト売買サービスに登録して、売却に向けた準備を進めていきましょう。
売却するサイトの審査
売買サービスに登録したら、売却するサイトの審査を行ってもらいます。サイトの価値を客観的に確認してもらい、どれくらいの相場であれば売却できる可能性が高いのか把握します。
機密保持契約の締結
サイト売却に際して、互いに知り得た情報を外部に漏らさないよう機密保持契約を締結します。自身のサイト情報が外部に知られてしまうと、サイトの構造や内容が模倣されてしまう可能性があるので、機密保持契約の締結は必ず行ってください。
機密保持契約を結ばない売買サービスは、安全面を考慮して利用しない方が無難です。
サイト売買の交渉
サイトの売却相手が見つかったら、売却価格や条件の交渉に入ります。交渉では、サイト売買サービスの担当者が仲介に入ってくれる場合もあれば、売り手と買い手で直接交渉するケースもあります。仲介交渉と直接交渉、どちらを利用したいか事前に売買サービスの担当者と確認しておきましょう。
買収監査
サイト売却が前向きに検討されることになったら、買収監査を実施します。買収監査では、サイトの価値のみならず、売主の財務状況や企業価値の算出も実施されます。買収監査を得た後、最終的なサイト売却の価格が決定されます。
譲渡契約書契約
互いにサイト売買することで合意したら、譲渡契約書契約を行います。この段階で、他の企業や個人へサイトを売却することは原則できなくなります。
サイト移行
売却サイトの移行作業を進めていきます。サーバーやドメインの設定、コンテンツの編集など、技術的な作業が多くなるので、売り手と買い手の間できめ細かく情報共有しなければなりません。
売り手側は、移行が完了した後も一定期間、サイト運営の補助を行ったり、問い合わせに応じたりするようにしましょう。
お支払い
譲渡の対価としては、現金での受け渡しが多いですが、中には掛金・金融商品での支払いが行われることもあります。また、利用したサイト売買サービスへの支払いも合わせて行います。売買サービスによって、手数料は異なってくるので、こちらも事前に確認しておきましょう。
取引完了
サイト移行、支払いの受け取りが無事に完了したら、サイト売却は完了となります。
サイト売買(購入)の流れ
次に、サイト購入の流れを見ていきましょう。サイト購入の流れは、大まかに下記の流れとなります。
- 売買サービスに登録
- 案件の検討・決定
- サイト売買の交渉
- 買収監査
- 譲渡契約書契約
- お支払い
- サイト移行・検収
- 取引完了
売買サービスに登録
サイトを購入する際も、売却するサイト同様に売買サービスの利用がおすすめです。売買サービスを利用することで、自社のニーズや用途にあったサイトを探すことができます。
案件の検討・決定
売買サービスに登録したら、実際にどのサイトを購入するか検討していきます。サイトによって、どれくらいアクセスを集められるのか、またSEO対策が実装されているのかは千差万別です。価格帯も様々ですので、じっくり比較して決定していきましょう。
サイト売買の交渉
購入候補のサイトが見つかったら、実際に交渉に入っていきます。売買サービス側が仲介してくれることもあれば、直接売主と交渉することもあります。
買収監査
サイト売買の故障が順調に進んで、おおむね購入の方向で決まったら買収監査を実施します。買収監査では、購入するサイトの価値や売主の財務状況、企業価値などを算出していきます。売買サービスによっては、専属の弁護士や公認会計士が監査を行ってくれるところもあるので、こちらも合わせて確認しておきます。
譲渡契約書契約
売主との間で、サイト売買の方向で問題ないと決まれば、譲渡契約書契約を進めます。契約を結んだ時点で、原則購入を破棄することはできません。
お支払い
譲渡契約書に基づいた支払い方法で、金額を支払います。この際、サイト売買サービスへの支払いも合わせて行われることが多いです。売買サービスでは、購入金額などによって手数料が変わってくるので、あらかじめ確認しておきましょう。
サイト移行・検収
売主と協力して、サイトの移行を進めていきます。サイト管理の引継ぎが正確に行われないと、移行後のサイト運営に支障をきたします。サイトの機能やSEO対策の内容など、技術面での情報を共有も細かく行いましょう。サイト移行が問題なく行われたら、検収を実施して最終確認を行います。
取引完了
サイト移行・検収を無事終えたら、サイト購入完了となります。
サイト売買の流れにおける注意点
サイト売買を行う際、漠然と手続きを進めてしまうと、思わぬ失敗に直面することがあります。満足のいくサイトを購入できなかった、売却価格が低くなってしまったなど、種々の問題が生じてしまう可能性があるのです。サイト売買の流れでは、下記の点に注意するようにしてください。
- 売却サービスの選定
- 売却相手の見極め
- コンテンツの著作権
- サイト運営の引継ぎ
- 税金支払いの考慮
売却サービスの選定
サイト売却サービスの選定は、サイト売買において最も重要な部分です。どの売却サービスを選ぶかによって、サイト売買の成功が左右されると言っても良いでしょう。サイト売却サービスによって、扱っている案件数や手数料、仲介交渉の有無などが変わってきます。
サイト売却サービス自体が比較的新しいサービスということもあり、新興企業が運営しているサービスも多いです。あまりにも取引実績が乏しいサービスは、料金が魅力的だとしても利用しない方が無難です。確実にサイト売買を行いたいのであれば、取引実績が豊富な売却サービスの利用をおすすめします。
売却相手の見極め
サイト売買サービスがいくら優れていも、売却相手が適切でないと交渉で苦労します。自身が売り手の場合は、しつこく安売りを求めてくる相手とは取引しないほうが無難です。売り手の要求や条件を聞かずに安売りばかり求めてくる企業は、自分勝手な企業と言わざるを得ません。売り手側の提示した条件や価格を受け入れてくれる相手に対して、時間をかけて交渉していきましょう。
コンテンツの著作権
売却するサイトには、少なからずコンテンツが入っていると思います。コンテンツにも著作権が存在するので、その所在をどうするのか交渉の過程で明確にしなければなりません。
原則、サイトを売却する場合は著作権の所属も売却相手に譲渡しなければなりません。売主が他のサイトでコンテンツを利用したいのであれば、譲渡する著作権とそうでない著作権を分けておく必要があります。
サイト運営の引継ぎ
サイト運営の引継ぎを正確に行わないと、移行後のサイト運営が上手くいかない場合があります。売主側の認識と買い手側の認識がズレてしまうこともあるので、可能な限り引継ぎは文書情報で行うことをおすすめします。運営マニュアルなどを事前に作成しておくと、引継ぎをスムーズに進められるでしょう。
税金支払いの考慮
サイト売却で得た譲渡金に、個人の場合は「所得税」、法人の場合は「法人税」が発生します。得られた譲渡金に応じて税金を払わなければいけないので、譲渡金を丸々使ってしまうことは避けるようにしましょう。
あらかじめ、得られた譲渡金から税金分を引いておくと、後の確定申告の際に残金が足りなくなるといった事態を防げます。
売却できる基準とは?個人サイトは?
サイトを売却する際に基準になってくるのが「月間の収益」です。ひと月で、どれほどの収益を出せているサイトなのかが、売却の際の重要ポイントとなります。
例えば、個人サイトでアフィリエイトを行っている場合、アフィリエイトでどれだけ稼げているかが1つの基準になってきます。サイトの収益が高ければ、個人サイトであっても高評価を得ることができます。
逆に、法人がお金をかけて作成したデザイン性の高いサイトであっても、収益が低ければ高評価を受けづらいこともあります。買い手側のニーズによっても各サイトの価値は変わってきますが、あくまで「稼げるサイトかどうか」という点が重要です。
恋愛サイトなど、特定のテーマでPV数を稼げているサイトも高評価を受けやすいです。PV数が多いということは、「集客できるサイト」として評価されます。アフィリエイトサイトでなくても、PV数を稼げているサイトであれば高値で売却できる可能性が高いです。
サイト売買サービスの選定も大切
サイト売買の流れとしては、まずサイト売買サービスに登録することが第一歩です。どのサイト売買サービスを選ぶかで、サイト売買の成功率が変わってくると言っても良いでしょう。
サイトを売却する側から見れば少しでも高い価格でサイトを売却したいですし、購入側から見ればニーズや用途に合ったクオリティの高いサイトを購入したいはずです。
サイト売買サービスを利用すれば、これらの目的を押さえてサイト売買を行うことが可能になります。サイト売買サービスの質は、サービスによって様々です。
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