長年頑張ってきたこともあり、貴方はついに山梨の河口湖か軽井沢あたりで、別荘を購入することを決意します。とはいえ、様々な物件に目移りし、特に中古物件と新築物件はどちらが良いのか大いに苦慮しています。別荘を買う時は、新築物件と中古物件でどちらがお得なのでしょうか?検証してみました。
念願の別荘購入!中古か新築かどちらが良い?
さて今年は儲かった!
長年頑張ってきたこともあり、貴方はついに山梨の河口湖か軽井沢あたりで、別荘を購入することを決意します。
予算はズバリ2千万円です。
とはいえ、様々な物件に目移りし、特に中古物件と新築物件はどちらが良いのか大いに苦慮しています。
別荘を買う時は、新築物件と中古物件でどちらがお得なのでしょうか?
検証してみましょう。
中古VS新築の別荘にかかるコストを比較しよう
広さ・大きさ:中古VS新築
同程度の金額を前提にすれば、中古のほうが新築よりも広くなる傾向があります。
交通の便や立地の影響も受けますが、中古物件は建物部分の価格が総じて低くなることから、土地の価格を同水準とすると、より大きな物件が見つかる可能性が高くなります。
ランニングコスト:中古VS新築
修繕費などのランニングコストは、新築物件のほうが安くなると考えられます。
中古物件では事前にどの程度の修繕が必要か、リノベーション済みであれば、どのくらいの耐用年数を見込めるかの確認が必要でしょう。
節税効果:中古VS新築
ここが一番の争点ですね。
20万円以上の資産を購入すると、1回で費用化できないため、減価償却という手続きで、耐用年数にわたり徐々に費用化する必要があります。
新築の別荘の場合、仮に木造とすれば、耐用年数は20年(法定耐用年数)なので、全て費用とするのに20年かかることになります。
中古の別荘では、この耐用年数が短くなり、例えば「10年落ちの物件耐用年数は12年」「20年落ちでは4年」に短くなります。
それでは、中古のほうが早く費用化できてお得かというと、そうとも限りません。
別荘などの不動産の購入費用は、建物+土地の合計金額です。そのうち費用化できるのは建物部分だけで、土地は売却するときまでそのままの金額です。
中古になればなるほど、建物部分の価値が下がるため金額は低くなり、相対的に土地の金額が高くなります。
土地1千万、建物1千万の新築物件では、
- 10,000,000÷20年=500,000円
となるため、1年あたり50万円の費用を20年間計上できる計算となります。
一方で、土地1,900万円、建物100万円の中古物件(20年落ち)では、
- 1,000,000÷4年=250,000円
となり、1年あたり25万円の費用を4年間の計上で終わる計算です。
極端な数字の例ですが、購入する際は総額だけではなく、土地と建物がそれぞれいくらなのかも、確認したほうが良いでしょう。
またリノベーション・リフォーム済の物件の場合、税務上は中古扱いとはならない場合もあるため、注意が必要です。
別荘を会社の経費で購入する際に必要な要件
このように別荘も「何を重視して購入するか?」で、個々人にとってのオトク度は全く変わります。
最後になりますが、別荘の購入にかかる費用を、会社の経費として落とす要件を見てみましょう。
結論からいうと、別荘の購入費用を経費にするためには、会社が保有して活用することが必至要件となります。
そのため、
- 1)別荘の利用のための社内規定を設ける
- 2)従業員全員が別荘を利用可能な状態にする
といった要件も備える必要があるでしょう。
客観的に会社の所有物とみなされるために、「別荘の鍵の管理や予約方法、使い方などを従業員に対して告知する」「別荘で合宿を開催する」「別荘の利用スケジュールを作成する」などの対応を取ることも賢明です。
会社で購入したものを一人いじめしても、税金・社内の空気含めていいことは何一つありません。
福利厚生で積極的な活用を推進し、ぜひ社員へ開放しましょう。