この記事をご覧のあなたは、福利厚生代行サービスとは何か?福利厚生代行サービスを導入するメリットや注意点とは?福利厚生代行サービスの代表例としてどんなサービスがあるか?に興味をお持ちのことでしょう。
この記事を読めばこれらの疑問を解決することが可能です。
福利厚生制度が注目されている理由は?
多くの企業が今、福利厚生制度に力を入れていますが、その理由は3つあります。
多くの求職者が福利厚生を重視
まず、多くの求職者は企業に対して福利厚生の充実を希望しています。
たとえば、エンジャパンが女性の転職希望者に実施したアンケートでは、実に83%の転職希望者が福利厚生が充実しているかを気にしています。
ワークライフバランスを大切にする考え方が一般的になってきている今、社員のライフスタイルに合った働き方を提供できる職場環境が必要です。
従業員満足度の向上
福利厚生が充実すれば従業員の満足度が向上します。
その結果、モチベーションの向上や離職率の低下などの効果が期待されます。
中小企業の福利厚生制度の充実
中小企業はコストの関係で、福利厚生が充実してる会社が少ないです。
福利厚生が豊富というは中小企業にとって強みになります。また企業イメージの向上にもつながります。
福利厚生代行サービスとは?
福利厚生を充実させるうえで検討したいのが、福利厚生代行サービスです。
福利厚生代行サービスの概要
福利厚生代行サービスとは、企業が自社の従業員に提供する福利厚生を、外部企業にアウトソーシング(外部委託)し、委託を受けた外部企業が社員にサービスを提供する仕組みで運営されます。
福利厚生代行サービスが浸透している理由
従来の福利厚生は、社宅や社員寮、その家族に対する手当など自社社員が定年まで勤務することを前提に作られた制度です。
しかし、バブル崩壊を機に多くの企業は、多大なコストが必要な福利厚生費を見直す必要性が出てきました。
それがきっかけとなり、安価で利用できる福利厚生のアウトソーシングが注目されるようになりました。
「パッケージプラン」と「カフェテリアプラン」
福利厚生代行では「パッケージプラン」と「カフェテリアプラン」を選択することができます。
パッケージプランの特徴は、定額制でパッケージ化された福利厚生を全て利用することができます。
企業規模が大きく、従業員数が多い場合コストをかけずに充実した福利厚生メニューを導入することが可能です。
カフェテリアプランは、企業が従業員に対してポイントを付与し、従業員はそのポイントを使って、自由に福利厚生のメニューを選んで利用することができます。
そのため社員自身のニーズに沿ったプランを立てることができるため、福利厚生を無駄なく活用することが可能です。既存の制度の利用率が低い場合に使用されます。
福利厚生代行サービスを企業が導入する4つのメリット
では、福利厚生代行サービスを導入することにはどんなメリットがあるのでしょうか?
ここでは4つのメリットをご紹介しましょう。
社員1人あたりの費用削減
自社で充実した福利厚生を提供するにはかなりの費用がかかります。
代行サービスを導入することで会社の負担を減らすことが可能です。
そのため今までは大企業でしか行えなかった福利厚生メニューを中小企業でも提供できるようになりました。
優秀な人材の確保
求職者は仕事内容や勤務地と同等かそれ以上に、「福利厚生が充実しているか」という点について見ています。
企業間の採用競争で優位に立つためには福利厚生の充実は不可欠です。
中小企業でも大企業に負けないような福利厚生を導入することで、優秀な人材を確保できます。
手軽に導入が可能
すでに存在するメニューを活用するということなので、簡単に準備に手間をかけることなく導入することができます。
多くのサービスは2週間から1ヶ月程度で導入することが可能です。
社員の健康管理に役立つなど一挙両得
たとえば、社内スポーツや健康診断、メンタルケアなどの福利厚生を充実させれば、社員の健康管理をしやすくなります。
健康経営を行うことで、社員の生産性もあがり会社の成長にもつながります。
福利厚生代行サービスを導入する際の4つのポイント
さて、あなたが具体的に福利厚生代行サービスを導入しようと考えているなら、以下4つのポイントに沿って導入する代行サービスを決めることをお勧めします。
サービス内容の充実
サービス内容がどれくらい充実しているかという点は重要です。
サービスの種類が多ければ社員のニーズを満たすことが可能だからです。
提携している施設や協力企業の数の多さを見れば、サービスが充実しているか判断することができます。
会員数の多さ
アウトソーシングサービスに登録している会員数の多さも選ぶ際の基準になります。
会員数が多ければ、それだけ多くの人のニーズを満たすサービスが揃っているということになります。
サービスの導入実績
福利厚生サービスをどういった企業が導入しているのか確認すると良いでしょう。
多くの企業に利用されているのは比較的満足度が高い傾向にあります。
サポート体制
プランの見直しや変更は、将来的に会社にとって不可欠な要素です。
プロセスやカスタマイズのしやすさ、その際のサポート体制が充実しているか確認しましょう。
代表的な福利厚生代行サービス10選
ここからは代表的な福利厚生代行サービスを10ご紹介します。
ベネフィット・ワン
福利厚生代行サービスを展開する企業の中では国内で1番の大手です。
運営するベネフィットステーションでは、100万件以上の膨大なメニューとプランが用意されています。
国内外提携宿泊施設の割引などはもちろんのこと、なんと注文住宅の提供というサービスまで提供しています。
諸手続きにあたり、一気通貫で従業員に対応してくれるので、導入後に企業側が煩雑な事務対応を行うなどの手間もかかりません。
リロクラブ
「福利厚生倶楽部」という名前で代行サービスを行っています。
会員数630万人と多くの企業に採用されています。
引っ越しや育児支援、旅行など50,000以上の豊富な福利厚生メニューを提供しています。
イーウェル
企業によってさまざまな福利厚生サービスの提供方法を、運用、フィードバックを行い、長く使いやすい制度の構築を行っている会社です。
東急不動産の会員制リゾートホテルなど東急系列の福利厚生が強みです。
JTBベネフィット
旅行でおなじみのJTBグループも福利厚生代行サービスを展開しています。
強みはもちろん旅行。安心して予約も行え、優先的なプランも提供してくれます。
オフィスおかん
設置された冷凍庫から、社員が夜食、お惣菜などを一食100円から購入できる、食に特化した福利厚生代行サービスです。
社員の胃袋をがっちり押さえておきたい方におすすめ。初期費用がタダというのも魅力の一つですね。
セラヴィリゾート泉郷
海外旅行の割引、子育て、自己啓発など日常生活を支援するサービスまで多くのメニューを展開しています。
コナミスポーツクラブ
皆さんご存知、大手スポーツジムも福利厚生代行サービスとして、法人契約が可能です。
法人で加入する場合、一人当たりの単価が割安で利用できることなどが強みです。
福利厚生を導入するとともに、職場の健康づくりを同時に考える方にお勧めです。
クラブシーシーアイ
東京商工会議所が運営母体となる福利厚生代行サービスで、保育施設やスポーツクラブ、レストランなど豊富なメニューを利用可能です。
アソシエ倶楽部
NTTが運営する福利厚生サービスです。介護や育児、余暇支援など140万件の割引サービスが使い放題です。
リソルライフサポートクラブ
宿泊・レジャーなどの余暇支援から介護や育児のサポートまで、幅広く福利厚生代行サービスを提供しています。
2007年創立ながら既に導入企業は2000社を超えています。
福利厚生代行サービスを導入する際の注意点
ここまで読んでいただき、福利厚生代行サービスについておおまかにご理解いただけたかと思います。
ただ、闇雲に福利厚生代行サービスを導入したのでは、あまり良い効果は得られません。
最後に、福利厚生代行サービスを導入する前に、経営者や担当者が熟慮すべき点についてお伝えしたいと思います。
福利厚生代行サービスの導入目的
導入しても自社の目的に沿う効果がでなければ意味がありません。事業の特徴や規模を考慮し、目的と照らし合わせ検討することが重要です。
導入後の利用状況の分析を行う
業務の負担を減らせるアウトソーシングですが、導入後も従業員の利用状況を把握し、分析することでより良い制度を構築しましょう。
料金体系を理解
業者ごとに料金体系は異なるため、見積りを必ず出すようにしましょう。
月会費や入会金がいくらかなど、業者やプランを比較することはコスト削減に対して有効です。1人あたりは低価格ですが、企業側としては少なくない経費が発生するので十分な費用調査をしてから導入することをお勧めします。