起業家の成功にメンターは欠かせません。良いメンターと出会い薫陶を受けるために必要な心がけとは?どのような経験を持っていれば勝ちやすいのか?メンター選びの基準は?近くにメンターがいない時はどのようにメンターを作れば良いのか?多くの起業家のメンターとして活躍するキミアキ先生が詳細に解説してくださいます。
人皆我が師なり〜起業時のメンターは特に重要
今日はメンター(師匠とか助言者)について考えてみたいと思います。
私はお勤めを5箇所で経験致しました。学校3箇所、それから会計事務所は2箇所でお勤めをさせていただきました。
「人生って運だな〜っ」と思う時があるんですけども、それぞれの場所で、良い社長、良い上司、良い同僚がいて、本当に恵まれた環境で働かせてもらいました。
その人達が私の心の師匠であり、実践論においても、この人達のおかげで本当に変われました。
1番は、やっぱり物事の考え方ですね。
本当に良い上司や良い同僚達の考え方というのは、行動して失敗してナンボというものなんです。
「行動しない評論家は、無価値である」みたいな、そういう考え方の人達の中で働いていたので、私は得をしたと感謝しています。
今でも事務所では、行動指針を壁に貼っているんですけれど、その8番目には、
「人皆我が師」と思い 常に感謝を忘れない
という言葉を掲げています。
良いメンターと付き合うために必至の心構え
私は今、事業家を対象にしてコーチをやっていますが、コーチとして行動する際に、明確な基準として据えていることが一つあります。
それは、「勝つ気のある人のみを受け入れる。勝つ気のない人を私の力では勝たせることはできない」というものです。
ですから今、コーチをお受けしているのは、皆勝つ気のある人ばかりです。
勝つ気があって、今たまたま心の状態が悪いとかね、そういう人はお受けしておりますが、勝つ気がない人は一切お受けしておりません。
色々考えて、作戦立てさせて、行動させて、失敗させるっていうのが私の仕事なんですけども、最終的には勝たせる事を最終目標としていますから、勝つ気がなければ受けたところで勝てないんです。
それから、勝たせやすい人というのが、実はあります。
若い頃に、
- 自分が売れっ子だった経験がある。
- 他人にちゃんと評価された経験がある。
- 何かしら1番になった経験がある。
こういう経験がある人は本当に勝たせやすいです。
受ける側も「この人勝てるかもな…」って感じでワクワクするんですね。メンターを見つけた時は、こういったことをアピールすると、受けてくれやすくなるかもしれないです。
メンター選びは学校選びと価値基準が似ている
では実際に自分がどのようにして師匠や助言者を選んだら良いかというと、とにかく「自分に合うか合わないか」で決めるのが1番良いです。
メンター選びは、学校選びと価値基準が結構似ています。
学校だって、厳しい学校、緩い学校ありますし、その学校の適正を満たしていなければ入れてくれない学校だってあるじゃないですか。
自分は厳しいのが好きなのか、厳しく無いのが好きなのか。合うか、合わないか。というところで決めて良いと思います。
心がマイナスの状態でも勝つ気があれば良し
それから心の状態で私よく見ることがあるんですけども、その人は実力があるのに、心の状態が今ちょっと落ち込んでいるなぁって思う人はどうなのか?ということです。
これハッキリ言います。私のところに来る人はだいたい、心がマイナスな状態で来るんですよ。
マイナスの状態だな〜って思ったら、3ヶ月間くらいはただ単に考えさせるんですよ。
そうすると時間がだいたい解決してくれるので、マイナス状態の時は、基本的に共感していれば良いんですよ。
話を聞いて、「そうですね、大変ですね。うん、うん。」って、これをだいたい3ヶ月くらいやれば、だいたいプラスの方に持っていけます。
そして心の状態がプラスになったら、ガンガン問題を解決させます。
要するに、まず行動させて、失敗させて、問題解決を月に1つくらいやらせていけば、だいたい上手くいくんですね。
というのも、中小零細企業で、月に1つの改善をずっと続けていける企業は、10社中に1社か2社しかありません。
ですから、問題をどんどん潰していく行動、これをやっていくだけで、改善し続けている10分の1に残れるんですね。
更に言うと、10年持つ会社っていうのは、中小零細企業ですと10分の1です。月1改善ができれば、その程度のことで生き残りは可能なんです。
起業家として生き残るためにはシマウマからライオンになる必要がある
皆さんの中には、「自分のところは田舎なんで、近くにそんなお師匠さんになってくれるような人がいないし…」と思われている方もいることでしょう。
でも今なら、ネット上に、頑張り屋さんってめちゃくちゃいるわけですよ。
ですから、ネット上で仮想のライバルつくったり、あちらは知らないのに勝手に「あいつには負けねぇ」みたいなことを、どんどんやりましょう。
あとは、片思いメンターも作りましょう。勝手にお師匠さんにしちゃうんです。向こうは知らないけどね(笑)
最後に、もう一つ。
起業の現実を師匠から教えてもらうのが良いと思うのは、結局、商売を始める時なんて、ライオンがワァーッと周りを囲んでいる中に、シマウマ(自分)がポンッと出るようなもんなんです。
起業した後の選択肢は「食われるか・食われないで済むか」しかありません。
シマウマがライオンを食うことは無いです。絶対に。
ですから、最初にそのライオン側の考え方とかを知っておけば良いんですよ。その為に師匠は必要かなと。
「やべぇ!自分はシマウマだから、ライオンの考え方を知っておかないと食われちゃう!」っていう感じで、考え方を変えて生き残ると、シマウマがライオンになれるんですね。
それが商売の世界です。
ですからメンターはいたほうがよいのか、いなくても良いのかってなると、私は「メンターはいた方が良い」と思います。
商売したての頃は、みんなシマウマですから。