こんにちは!島倉です。
日経新聞に「年功賃金「再検討を」経団連、春季交渉へ指針案」という記事と、「経団連、デジタル人材獲得狙う 日本型雇用見直し訴え」という2つの記事が掲載されていましたので、その内容に解説したいと思います。
年功序列型賃金と終身雇用が限界に
経団連が年功序列型賃金の再検討を呼びかける方針
「経団連が2020年の春季労使交渉(春闘)の会員企業に、年功型の賃金など横並びを特徴とする日本型雇用システムの再検討を呼びかける方針。」と書かれています。
終身雇用も見直し
今年春に経団連の会長が、「終身雇用はもうやめましょう」と言いました。
トヨタ自動車の社長も終身雇用を維持するのは無理だというお話をしていました。
ついに年功序列も再検討ということを公式の場で経団連が発表したということです。
今までの日本型の企業というのは、「年功序列」で歳をとっていく順に出世して給料も増えるということと、「終身雇用」が日本型雇用システムということで雇用の安定を生んでいましたが、もうこれが限界にきているということです。
45歳以上のバブル組の早期退職
大量にバブル組を採用して、その後のロスジェネ世代を取らなかったので、組織ではバブル組の人たちが幹部になり高給取りです。
しかしこの部下となるロスジェネ世代がついてこなかったことで、基本的に仕事はしているけれど、知識や技術の習得が遅いので非常に生産性が悪いのです。
リーダーシップの欠如
組織の経験がないのでリーダーシップもかけているわけです。
この大量バブル組が能力の面でいかがなものかと世間でも経団連の経営者層も思っているので、今一斉にリストラをしているわけです。
IT技術の欠如
さらにITでwindows 95が95年か96年ぐらいで、この人たちはすでに就職しているので、IT技術が疎くて、今の先端技術に追いついていないので技術者のリストラも行われているわけです。
そのくらい今50代の大量バブル組は世間でいらないと言われているくらい過酷な状態です。
私は以前この大量バブル組は、それなりに年金も出るし、退職金も出るので、逃げ切れると言っていたのですが、退職金も出ない可能性も高くなってきたので、逃げきれないでしょう。
人生100年時代で、もしかしたら70歳とか75歳まで働かなければいけないかもしれないときに、市場に放り出されても、今の能力では独立起業もうまくいかないだろうし、転職すると言っても特別の経験や知識や技術がないと転職なんてできっこありません。
この日本型雇用が崩れることによって、大量採用されたバブル組が一気に放り出されてしまうということです。
AI、RPA、デジタルトランスフォーメーション時代をどう生き抜くか
記事にもありますが、これからはAIやRPAやデジタルトランスフォーメーションに企業が対応していかなければいけない中で、この IT知識が低く、生産性が悪いこの世代はもう会社ではコストを使っているだけだと判断されたわけです。
優秀なAI人材の採用
AI人材をNTTデータやソニーなど、特にNTTデータは3000万円で採用すると言っているので、この人たちを何人か辞めさせて、その分を優秀な人に投資した方が会社としてはいいわけです。
例えば google で3000万円で勤めてきた人を採用したければ、600万円もらっている人を5人辞めさせればいいわけです。
経営幹部ではそういった計算がされています。
今は特に製造業がAI人材を高額報酬で採用していますが、AIやRPAとかデジタルトランスフォーメーションに対応すべきなのは全ての業態です。
全ての業態でAI人材を高額報酬で採用しようとして、新卒もいきなり1000万円という報酬を提示している時代ですから、バブル時に大量に採用されたこの世代は逃げ切れないどころか、非常に厳しい状態になっていると思います。
バブル組はリストラに備えておく
55歳であれば、60歳の定年まで5年しかない中で、リストラされてしまったら、何をしていいかわからず収入が絶たれます。
副業で起業準備を
今後の自分の人生を早く考えて、例えば起業するのであれば、何のビジネスで起業するのか、そのためにはまず副業で試してみて、自分に合うかどうか、本当にニーズがあるかどうかを試しながら早く行動しないと、経団連は大量採用されたバブル世代を一気に追い出そうと春闘で提案すると言っています。
春闘でこれを通さなければ、多くの大手の会員企業は世界との競争に勝てずに潰れていくので、絶対にやります。
残されている時間はありません。
いち早くリストラされるのではなく、自分から辞めて、このビジネスで食べていくという意気込みで早く行動を始めるのがいいと思います。