あおば会計コンサルティングの田中です。
今回は、2018年から続いている45歳以上のリストラの嵐、これに付随して起こっている情弱ホイホイ詐欺について注意喚起をお伝えします。
終身雇用制が事実上の崩壊
経団連もトヨタも終身雇用制度にさじを投げる
2019年4月に経団連の会長から終身雇用制が維持できないという発表があり、その後トヨタの社長でさえも終身雇用制は維持できないというコメントをしました。
今後もどんどん、トヨタに続けとばかり早期退職が行われると思います。
ちなみに、トヨタには下請け企業が35,000社以上あると言われていますから、自社の従業員の終身雇用を守れない以上、3万5千社以上の下請けはビクビクものなわけです。
国としてはリストラにあった人に起業してほしいが…
2005年も早期退職などかなりのリストラが起こって、その時には政府も、リストラして早期退職でいきなり放り出してもちょっと可哀想だからと、最低資本金制度の撤廃というものを行って、要するに会社を興して会社の社長になりなさいという無茶な制度を作りました。
それまでは、株式会社は最低資本金1,000万円、有限会社は最低資本金300万円でしたが、その最低資本金制度を撤廃しなければならなかったからです。
25万円あれば株式会社が作れて、自分が代表取締役社長になれるのですが、実際にはリストラされた人たちは会社を全く作りませんでした。
リストラされて会社を買収するリスク
今、会社の売買が流行っています。サラリーマンは300万とか500万で会社を買え、という本や記事がバズってますよね。
リストラで正社員という肩書きを失いますが、会社を買った瞬間に代表取締役社長ですからね。
ボロ会社とはいえ,取引先がついてくるような形で売買になりますので、ゼロから事業を始めるよりはマシじゃないかと思って、ボロ会社をついつい買ってしまうこともあるかもしれません。
ところが、実際は300万円くらいの会社というのはほとんど無価値です。美味しいのはボロ会社を仲介する人間だけです。
リストラされて起業する際に役立つ資格・役立たない資格
資格を取って起業しようとするサラリーマンは多い
あともう一つ、サラリーマンの方が起業する際の特徴として、資格を取ろうとする傾向があります。
簿記や不動産業の宅建士や行政書士、中小企業診断士、社労士あたりが男性には多い資格です。
役立ちそうな資格は簿記と宅建?!
行政書士の資格をその歳で取って、どうなるだろうかということはあります。
中小企業診断士はもともと仕事がないし、社会保険労務士はもう一杯なので、そう考えると簿記や宅建あたりはあるのかなと思います。
それから大学院に行こうとする人も多いと思います。
サラリーマンの人たちの行動パターンというのは、大体こんな感じかなあと思っております。
情弱ホイホイに引っかからないこと
弱っている時ほど「情弱ホイホイに引っかかる
情報弱者の方や心が傷ついているときに、「FXをやりませんか、アフィリエイトをしませんか、ブロガーやユーチューバーをやりませんか。私どもが責任をもって指導します。」といった形で、お誘いを受けることも多いと思います。
全員が詐欺師というわけではありませんし、30万円くらいでいろいろ先輩たちのノウハウをネットで教えてもらうのはいいと思いますが、金額が跳ね上がってくるとなんか怪しいなと思います。
リストラされても慌てない
会社をクビになるというのは本当に傷つきます。私も20代で会社をクビになっています。
その時に勤めていた会社の知名度があればあるほど、クビになった瞬間に、「自分一人では何もできないんだ。」「結局、会社の看板でメシを食っていたんだ」とショックを受けます。
ショックを受けている時は、しばらくは何もしないで、なるべく少し休んで、情弱ホイホイのようなものに引っかからないように注意しましょう。