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安易な雇用は百害あって一利なし〜1人当たり粗利益を見ればわかること

安易な雇用は百害あって一利なし〜1人当たり粗利益を見ればわかること
 どんな業種業態であったとしても、企業において一番負担が大きなコストは人件費です。ところが業種業態によっては、付加価値の大きな仕事を生み出せていないため、従業員に満足な給料を支払えない企業も数多く存在します。にも関わらず、忙しいという理由だけで人を雇用すると…何一つ良いことは起きません。1人あたりの粗利益を見れば、その事実は一目瞭然です。

経営のキホン〜粗利益・粗利益率ってなに?

 今日はですね、「経営は粗利益で考える」というテーマで、思考の問題についてお話してみたいと思います。

 粗利益って何?というのをわかりやすい概念で共有したいので、飲食店っぽい例を出して考えてみましょう。

 売上1,000万円、原価率30%で考えて300万円、売上から原価を引いた、これが粗利益です。今回の例だと700万円ですね。

 そしたら今度は、粗利益率を700万円÷1,000万円で割り出して、70%という計算になります。

 これが粗利益の考え方です。簡単ですよね?!

経営では従業員1人当たりの粗利益が一番大事

 みなさんも、自分の業界水準の粗利益率がどれくらいか、同業他社がどのくらいの粗利益を出しているのか、きっとご存知だと思うんです。

 「粗利益」は別の言い方だと、「売上総利益」であったり、「限界利益」とも言いますよね。

 まぁ、みんな同じ指標です。

 TKCの経営指標 “バスト”では、粗利のことを原価計算用語「限界利益」で表現をしております。

 TKCの経営指標は、インターネットで“バスト”,“経営指標”,“TKC”…など、その辺のキーワードを打てば誰でも見ることが出来るし、それを見れば、同業他社がどれくらい粗利益を稼ぎだしているのか参考になると思います。

 参考リンク:TKC経営指標(BAST)要約版・速報版

 粗利益の総額というのもあるんですが、実際の経営は従業員1人当たりの粗利益が一番大事です。

 これは、正社員換算というのをするわけで、パートさんですと2人で1換算もあるし、3人で1換算という場合もあるでしょう。

 そういう感じで出した正社員数で粗利益を割って、1人当たりの粗利益を出すんですね。

中小企業は従業員1人あたりの粗利益1千万円がまずは目標

 さて、ここで経営者のみなさんに質問です!

 自分の会社で働く従業員1人当たりの粗利益がいくらかパッと言えますか?!

 言えない人はすぐに割り出してください。

 実はね、黒字にしようと思ったら、従業員1人当たりの粗利益は、1,000万円っていうのが最低ランクなんです。

 黒字経営を続けていくには、だいたい1,000万円くらいは無いと”いけない!”んです。

 中小零細企業といえど、1,500万、2,000万円を目指していきます。

 では、1人あたり2,000万円の会社というのは、どんな会社かと言うと、いわゆる上場企業とかは従業員1人当たり2,000万円以上あります。

 やはり、資本をドンッとぶち込んで、それから設備もドンッ、要するに完全武装の状態で商売をしますから、そうなるわけです。

 ただし、彼らはそういう場を与えられているんだから、「1人当たり2,000万くらい稼いで当然だよな」ってそういう事を要求されるわけですよ。

 中小零細企業は、1人当たり1,000万円を、一応の目標としておけばOKです。

 ところが、設備を使ってる会社さんとかは、「えッ、うちは1人1,000万くらいじゃ到底やっていけないよ… 」となります。

 設備産業だと、そっちにかなりお金がかかっているので、その分、従業員1人あたりの粗利益は1,500万円くらいは無いと経営出来ないんですね。

従業員1人あたりの粗利益1千万円でも額面の年収は500万に届かない

 私、最低ランクで1,000万円と言いましたけれども、まさか 「うち500万円くらいしか無い…」という方!

 はい、実際のところ業種によっては、結構あるんですよね。

 やはり、付加価値を生み出せない仕事は、なかなか厳しゅうございまして、従業員1人当たりのお給料も自ずと低くなるような、そういう連携があるわけですよね。

 というのも、粗利益のだいたい半分くらいが人件費予算なんです。

 ですから粗利益の額が小さければ、給料として払える金額が低くなるんは当たり前なんですね。

 ですから、中小企業の基準として1人当たり1,000万円無ければいけない。

 では、粗利を実際に、1人当たり1,000万円稼いだとしましょう。

 そうすると人件費予算50%で考えれば500万円ですね。ところがこの500万円はそのまま渡せません。

 なぜなら、社会保障の問題がありまして、結局は健康保険や厚生年金の会社負担分も人件費とみなしますから、実際に額面で渡されるのが430万円くらいなんですよ。

 それくらいドンドン引かれちゃって、1,000万円稼いでも額面430万円くらいの給与になってしまうんですね。

安易な雇用は百害あって一利なし〜人を入れる前にやるべきこと

 ですから、自分たちの給料を上げるには、とにかく1人当たりの粗利益を上げざるを得ないんです。

 で、す、が!

 現場はどんなふうな要求をして来るかというと、「手が足りない」「手が足りない!」「とにかく手が足りない!!」「だから人を増やしてくれ」って、そんな要求しかしてきません。

 でも、人を増やすと、1人当たりの粗利益は落ちます⇒おのずと給料も落ちます、ってことなんですよ。

 つまり、「とにかく人が足りないから人を雇え」と主張する人は、「給料は下がっても良いから人を増やして下さいっ、手が足りないんですから〜」って言っているようなものなんです。

 本人が知ろうと知るまいと。

 ですから、「人を増やすと1人当たりの粗利益が下がり、給料も下がるよ。」ということは、きちんと従業員さんに教えておかないといけません。

 逆に少ない人数でやると、1人当たりの粗利益が上がるし、給料も上がるよって、教えてあげてほしいんです。

 そのためには、優秀な外部企業と付き合い、優良な顧客と付き合い、外部に投げられる仕事は外注する、など、経営の基本を遵守する必要があります。

 会社で、自分の給料を上げて欲しかったら、「◯年いるんだから上げてくれ」とかではなくて、1人当たりの粗利益を上げちゃえば、おのずと給料は上がるという仕組みだっていう話なんです。

 自ら考え自ら動く優秀なメンバーが集う会社は、こうやって少しずつ自分達の給料を上げていってますよ。


 

2017年6月19日

一人あたり粗利益 粗利益率 粗利益 給料 従業員

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