丸亀製麺はなぜアフリカでうどんでなく照り焼きチキンを売る?

節約

 セルフ式うどんチェーン「丸亀製麺」で有名なトリドールが、日系外食チェーン初のアフリカ進出を果たしましたが、なんとその業態は「teriyaki japan(テリヤキ・ジャパン)」という照り焼きチキンのお店です。背景にはうどんが必ずしも海外で受け入れられるわけでないこと、現地の食文化に合わせた業態選択という、非常に合理的な判断がありました。郷に入りては郷に従えの戦略が功を奏するか注目です。

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丸亀製麺が照り焼きチキンでアフリカ上陸!?

 セルフ式うどんチェーン「丸亀製麺」で有名なトリドールが、日系外食チェーン初のアフリカ進出を今年3月に果たしました。

 日本の全47都道府県へ出店し、讃岐うどんチェーンの国内売上シェアは圧倒的な1位を誇る同社。

 今回のアフリカ進出(場所はケニア共和国)もうどんが主役?と思いきや、全く予想を裏切る展開を見せてきました。

 なんと同社のアフリカ進出における初店舗は「teriyaki japan(テリヤキ・ジャパン)」という照り焼きチキンの業態なのです!

 アフリカ一号店は、ナイロビというケニア共和国の首都で、現地の幅広い顧客層をターゲットにしているようです。

 また、全世界共通の味を目指すというよりも、現地の従業員がチキンを始めとするメニューをその地域に合わせ調理する、というような方向性なのだといいます。

 なぜトリドールは十八番のうどんではなく、照り焼きチキンでアフリカ進出を目論んだのでしょうか?

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なぜトリドールはうどんでなくチキンを売る?

 元々トリドールは「丸亀製麺」を運営していることから、2011年よりうどんチェーン店の海外進出を進めていました。

 ハワイにロシア、韓国、タイ、オーストラリア・・など、11カ国で約100店舗展開をしていましたが、地域によってはうどんが人気が出ないところもあったようです。

 その1号店としてアフリカのケニアに白羽の矢が立ったのですが、元々ケニアという国では鶏肉が大衆食として広く浸透しています。

 更にトリドールは、元々焼き鳥チェーン「とりどーる」の運営によりスタートした外食企業であったことから、“鳥”で勝負することを決意したようです。

 いざ開店してみると、意外に焼きうどんが一番人気だったというエピソードもあって、現地のお客の前で鉄板料理をふるまっていたことも珍しかったようです。

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“郷に入りては郷に従え”の戦略に注目しよう

 外食チェーンで日本から海外へ飛び立ち成功している企業は、トリドール以外にも吉野家や和民、ココイチなど私達が慣れ親しんだ企業があります。

 しかしいずれの企業も自らの店看板は変えること無く、同じブランド名で海外進出を果たしています。

 対してトリドールは自らの看板ブランドである丸亀製麺の名を、これまで同社が選択してきた海外展開のようには見せず、現地の文化や環境に合わせた業態展開をすることを選びました。

 「ケニア(アフリカ)に入りてはケニア(アフリカ)に従え」。ビジネスの鉄則は状況に合わせて自らを変化させて、効率的に収益をあげることです。

 市場(胃袋)があり、しかも自社にノウハウのある焼き鳥業態を選択したことが効率的に業績へ反映されるか?ケニアで、トリドールが目指す和文化とアフリカテイストのミクスチャーが受け入れられるのか?

 当のトリドールは、ケニア国内で20店舗を2017年末までに展開することを目標としているようです。

 外食産業の雄が取った戦略が成功するか否かは、他の日本発外食チェーンへも大きな影響を与えることでしょう。

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