「感謝引き寄せの法則」はオカルト?!お前の正体を脳科学の視点で丸裸にしたる!

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感謝で引き寄せの法則ってなんか怪しいよな!

はい、どうも皆さん、こんにちは。脳科学教育コンサルタントのクロスです。

読者の方からこんな質問をいただきました。

「『スピリチュアル系では感謝をすれば引き寄せが加速する』と説明される事が多いと思いますが、この説は脳科学で説明出来る事なのでしょうか?

私は感謝=現状への満足・追認と考えていて、感謝で満たされると、最終的には現状維持しかしなくなるような気がします。」

コメントを書いて下さった人はつまり、世の中に対して感謝をすると、最終的に現状維持になってしまうんじゃないの?」という疑問を抱いているわけですね。

実はこれって凄く良い質問で、感謝をすることは、上手くやれるようになれば、自分をポジティブな方向に持っていくことが出来ます。

じゃあ、どうやって感謝すればいいのかっていうことについて、ここから考えてみましょう。

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スタートポジションは生い立ちや環境で変わる

まず、この図を見てください。

節約社長

この数字は何を表しているのかというと、その人物のスタートポジション。

たとえば、今まで順風満帆に育ってきた、親子関係も非常に良好で勉強も苦労したことがなく、良好な恋愛も出来て、そしてスポーツも武道も文武両道。勉強でも困ったことがない人がいたとしましょう。

何をするにしても割と上手くいったっていうような人は、とりあえずプラス3からのスタートというふうに考えておきましょう。

もちろん努力とかも色々ありますが、そういう環境と遺伝も全部掛け算で、最終的にはこういうところからのスタートというふうに考えておきましょう。

一方で不適切な育児、あるいはアルコール依存症の両親に育てられたとか、シングルマザーに育てられたとか、そういう方もいるわけです。

要は、ちょっと環境的にネガティブな要素が既に入っている、あるいは生まれつき何かしらの脳機能障害でハンディーキャップを抱えていて、結構苦労の多い人生を歩んでいる人がいたとしましょう。

どうにかこうにか今は発達障害じゃないけれども、一歩間違えたら発達障害かそれ以上にもっと厳しい状態になっていたとします。

そういうリスクを抱えている方とていうのは、基本的にはマイナス3からのスタートなんだなぐらいに思っておきましょう。

その中間がプラマイ0の人という形にします。

コーチングにおいて、”コーチングの通り”が非常に良い人っていうのは、実は0から先の人なんですよね。

0から先、プラスの人かプラススタートの人っていうのは、コーチングが凄い速さで進んでいくんですよ。グングングングン伸びていく。

ほっといても勝手に伸びて行っちゃうぐらいの人は基本プラス側スタートの人です。

逆に、不平不満が多い、文句ばっかり、人の批判ばっかりしている、人の悪口ばっかり言っている、自分の現状を嘆いては人のことを「あいつはあーだこーだ」なんていうふうにやたら文句が多い人。

あるいは人格障害傾向にあるパーソナリティー障害傾向にある、モラハラ・パワハラ系の人、ブラック企業の社長タイプの人とか。

あるいは、ハンディーキャップを何かしら抱えた状態での脳機能的にハンディーキャップを抱えた状態での人っていうのは、マイナス側からスタートの人です。

ネガティブ思考とか、あるいはうつ病とか、あるいはリストカットとか自傷癖のある人も、基本的にはマイナス側スタートの人です。

不適切な育児環境で育った人もマイナス側です。つまりマイナスからのスタートなんですよね。

マイナスからのスタートの人っていうのはコーチングの通りがかなり悪い。凄くゆっくりか、あんまり動かないんですよ。

なので、コーチングよりも先にまずカウンセリングとか治療とか、そっちから入っていったほうがいいんですよね、本来であれば。

でもそれが嫌な人もいるんです。カウンセリングや治療受けたら負けだって思ってしまうんですね。

そういう具合に、嫌だと言う人の為に何が出来るのかって言うと、感謝とかそっち系の話になってくるんですね。

まだ、わかりにくいと思いますので、引き続き読み進めてください。

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レストランでハエを見つける人・千円札を見つける人

ここで興味深い実験を1つ紹介したいと思います。少しだけ環境をいじったレストランにおける観察実験です。

まずレストランの中に入る。そしてそのレストランに座って何か食べる環境がありました。

大学生達がそこにゾロゾロ入っていくわけんなんですね。実は研究者達は、ある細工を施しています。

どんな細工かっていうと、テーブルの下にお金が落ちてるんですよ。500円か1,000円ぐらいのお金が落ちていると。

そして、その近くには植木鉢があって、中に死んだハエがボトッと落ちていると。

そういう環境を設定します。

大学生がゾロゾロ入ってきますけれど、彼らがこの状況に気がついた時にどんな反応を取るかを研究者達は観察したんですよ。

中にはテーブルの下のお金に気付いて「やったー!」っていう人もいれば、ハエに気付いて「うわ、なんだよー、気分わりぃな。せっかくの料理が不味いよ。」って思いながら食べる人と、色々いるわけですよね。

そして、お金を見つけた人、あるいはハエの死骸を見つけた人にインタビューをするわけですよ。

質問用紙を使ってポジティブ思考なタイプの人なのか、ネガティブ思考なタイプの人なのかどうかという事について、その意図がバレないようにインタビューして判断すると。

結果、大まかな流れとしてわかったのが、1,000円を見つけた学生のほとんどは割りと明るくて、かなりポジティブな思考を持った人が多かったと。

「何かあってもどうにかなるわ」とか、へこたれないというようなタイプの人が多かったわけですね。

一方でハエの死骸を見つけて、その後の食事をげんなりした気持ちで食べた人っていうのは、ほとんどの人がネガティブ思考寄りな人だったんです。

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その人が持っている信念体系で注意の向く場所は変わる

この実験で何が起きているのかというと、ネガティブ思考の人って何故か1,000円を見つけないんですね。

1,000円を見つける代わりに、ハエの死骸には目ざとく注意がいってしまうと。

逆にポジティブ思考の人っていうのはハエの死骸には中々気付かないし、気付いたとしてもそれを帳消しするようなことがその人に起きるんです。

どういうふうに起こるかと言うと、その人が「1,000円みーっけ!やったー!ラッキー!」というふうに思うことで、その人にとってポジティブな現象が起こるんです。

なので、ポジティブ思考の人って、何故かポジティブなものに対して注意が積極的に向くんですね。その人の持っている信念体系によって注意の向く場所が違うと。

逆に1,000円見つけた人がいたとしますよね。ネガティブ思考な人で1,000円見つけた人。

その後にハエの死骸を見つけたりすると、何故かハエの死骸が勝ったり、あるいはハエの死骸を見つけなかったとしても1,000円を見つけても「うわー、1,000円拾っちゃったよ、この後何かとんでもない事起きるんじゃないの?良い事あると悪い事起きるしさ、うわーとんでもねぇな。」というふうに、なんだかんだで強引にこじつけてネガティブな方向に持っていくんですよね。

嫌味とか全くなしで、奇跡的に、しかもクリエイティブに、ネガティブな現象を見つけちゃうんですよ。

逆にポジティブ思考な人っていうのは、仮にハエばっか見てしまったとしても、「うわー、最悪だな。ま、いいや忘れちゃおう。てかさ、それでさ、こんな楽しいことあってさ!」というふうに切り替えられると。

要は、その人が普段どういった注意の向け方をしているかで、ものの見方やあるいは見つけるものそのものが全然違うんですよね。

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具体的な物事に感謝を重ねるのは『自動思考』を切り替える訓練

じゃあ、『感謝をすれば引き寄せは加速する』っていうのはどういうことかっていうと、まず何に感謝をするかが重要です。

人に感謝をするのか、ざっくりと世の中に感謝をするのかっていうことですが。

まず、ざっくりと世の中に感謝をするのはあまり効果が高いとは言えません。

具体的に『誰に感謝をして、何に何で感謝をするか』っていうのをはっきりと明確化させる必要があります。

例えば、「今日はしっかりと朝起きて仕事に行けた」「ちゃんと目覚まし時計がなってよかったな」「この目覚まし時計作った人は凄く良い仕事してるな」と「この時計がなかったら起きられないけど、この時計があるおかげで私はしっかり起きられたな、ありがとうね」とか。

あるいは会社に行って、どうにかこうにか仕事が普通に上手くいったと。

「あー、よかったな。いやでもパートナーのあいつのアシストのおかげでだいぶ助かったな。あいつのああいう所、本当良いなと思うよ。本当に尊敬出来るな。ありがとうー!」と思えるかどうか。

あるいは親に感謝をするでもいいんですよね。

何でもいいんですけど、「今日もご飯ちゃんと作ってくれたな」と、「普段何気なく食べてるけどこうやって毎日毎日作ってくれてるのってよく考えたら有難い事だよな。ありがとうな。ママ。」と心の中で思うでもいいんですよ。

これ何の訓練かというと、注意を向ける方向をどこに向けるかっていう『自動思考』を切り替える訓練なんです。

ネガティブ思考・ポジティブ思考どっちも『自動思考』にまとめられます。

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『自動思考』を切り替える訓練を行うと脳に現れる変化

ちなみに貴方の自動思考がどうなっているのかは、脳を見ればある程度予測が着くんですよ。今の時代。

ネガティブな自動思考を持った人の脳の機能を改善させる医療方法で、認知行動療法ってあるんですけれど、それをした後と前とでは、脳の『海馬傍回』のサイズが変化していることがわかりました。

ポジティブ思考の人であれば、『海馬傍回』がちょっと小っちゃい。ネガティブ思考の人であれば、『海馬傍回』が肥大しているということがどうもあるみたいなんですね。

つまり、その『海馬傍回』のサイズで、その人がネガティブ思考かポジティブ思考か?ある程度は予測が付きます。

ポジティブなものを見つけていく、感謝出来るものを見つけていく訓練を通じて、『海馬傍回』のサイズを小さくして、正常な状態に持っていけば良いんですね。

尚且つ、どこに注意を向けるかっていう脳の機能も、積極的にポジティブなものに目を向けられるような脳の機能に切り替えていってるんですね。

その「注意を向ける方向を決める」際には、前頭前野もかなり関係しています。

脳のフィルターみたいなもんなんですけどね、前頭前野っていうのは簡単に言うと「感覚を遮断する」とか。

たとえば、ちょっと触っただけで「痛い!」というふうに感覚が過敏になってるってことは、痛みの感覚を十分にフィルターが出来てない状態なんです。

これ、発達障害児だったら前頭前野の機能が低下してるせいで感覚過敏になってるっていうことはあります。

聴覚過敏もそうですし、フィルターの機能果たしてるんですね、ある程度。

そこに注意を向けるかっていうのも前頭前野の機能が大きく関わってます。これを『選択的注意』と呼びます。

『選択的注意』っていうのはどこに注意を選択するか。

これをオートマチックに前頭前野がやってるんですが、前頭前野の機能が低下しているとそれが上手くいかないと。

逆に前頭前野の機能が高まっているとそれがしっくりと上手くいってると。

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引き寄せの法則の正体は『感謝するものを見つける訓練を通じて、脳の機能を高めること』

自分のゴールの関係のある方向に注意を向けるには、まずゴールを設定する時であったり、あるいは感謝をする際に、「ポジティブなものを見つけていく」っていう自動思考に切り替えた上で、今度は前頭前野もそっちに注意が行くような機能に切り替えていく必要があるんですよ。

1,000円を目ざとく見つけた人っていうのは、普段から自分にとって得するようなことを目ざとく見つけるように前頭前野がフィルタリングをして、「こっちはフィルターしてこっちが受けれるように、浮き彫りになるような状態」で脳の機能が自然と使えています。

逆に、ネガティブ思考の人っていうのは、「こっちにはフィルタリングして、自分が得するような事にはフィルターして自分が損するような事を積極的に見つけるような状態になってる」ので、ハエは浮き上がってきて見えるけど、1000円は見えないような脳の機能になっちゃってるっていうことですね。

結論として、『感謝しましょう』というのは、簡単に言うと『感謝をするものを見つける訓練を通じて、脳の機能を高めよう』ということです。

もっと脳科学的に専門用語を織り交ぜると、感謝引き寄せの法則というのは、『海馬傍回』のサイズを縮小させて、前頭前野の選択的注意を切り替えていく訓練なんだな、というくらいに思っておいてください。

この訓練が必要ないぐらい既にポジティブな人っていうのは、今度はじゃあエフィカシー(自己効力感)を高める方向に進んでいければ、より多くのことが達成できるようになります。

 
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Jamahl Cross

Jamahl Cross

Founder & Co-Director
一般社団法人脳科学幼児教育研究協会 理事

​認知神経科学、脳リハビリ、発達精神病理学、進化心理学、発達障碍改善、認知行動療法など様々な分野を学び、実践を通じて統合する。独自の方法論に基づいた脳機能向上方法を編み出す。

企業脳科学、行動経済学、認知心理学によって解き明かされた非常識な企業成長法を提供。伸び悩んでいる企業を『平均利益率756倍の企業文化』へと変え、パフォーマンスを高めるなど数々の実績を持つ。

・社員のやる気を出させるのに苦労する
・昇給の効果に限界を感じている
・グループの能力を活かせずにいる
​・目標が現状維持になっている
・批判しあう割には前進していない
・暴言や八つ当たりが目立つようになった
・ネガティブ思考が風邪のように流行っている

これらの問題は、それぞれ科学的なデータによって原因の特定、予測、予防が可能です。

数千に及ぶ論文を元に、経験のみに頼らないエビデンスベースドアプローチのリーダー育成を目指します。

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