己の無力さを知ることから全てが始まる
今回は、『己の無力さを知ることから全てが始まる』というテーマでお話をしていきたいと思います。
高学歴とか大企業出身者、または前職で実績・経験のある人っていうのは、もれなくプライドが高い人が多いです。
「自分は出来る人間」だと思っているので、どこか斜に構えてる部分があるんですね。
もちろんビジネスをやるうえで自信を持つことは大事です。結果を出す為には自信が必要です。
ただ、それが過剰になってしまうと、かえって障害になってしまうこともあります。
高学歴だろうが、大企業出身者だろうが、前職での経験があろうが、独立した時点でフィールドや土俵が変わったわけですよ。
となると、今までの知識だとか経験・技術っていうのが、全く通用しないっていうことなんですね。
土俵が変わる・フィールドが変わるっていうことは、ルールが変わっていくわけですから、以前の成功体験をずっと引きずっていても上手くいかないんですね。
まず、この独立・起業した時点で、『己の無力さを深く自覚する』、全てそこから始まります。
プライドが高い人は学ばず、教えを請うことなく、行動もしない
ところが起業したばかりの人の多くは、プライドが高過ぎて、「自分は出来るんだ」と思ってる人が多いわけですよ。
そういった人は、たとえば勤めていた時に、「自分はこれだけのプロジェクト動かしてたんで、起業しても全然失敗することなんかない。上手く行くんだ。」というふうに思ってるわけですね。
なので、人の話をまず聞かないし、学習もしない状態に結構陥りがちなんです。
でも、それでは駄目なんですよ。
まず土俵が変わって、自分はゼロからのスタートなんだと認識する。
そこでは全く経験がないわけですから。独立するのは初めてなわけですよね。
となったら、『己の無力さを深く自覚する』この意識が本当に大事になります。
無力であるからこそ、新たに「学習しなきゃいけない・努力しなきゃいけない・誰かに素直に教えを請わなきゃいけない」「他の人よりももっともっと行動していかなければいけない」と思えるようになるわけです。
ところがプライドが高いと、「学習する。努力する。素直に教えを請わなければいけない。行動しなければいけない。」というふうに思えないんですよ。
自分は優れてるから、ちょっとやれば上手くいくと。だから、勉強なんかこれ以上する必要もない。
努力なんてもちろん、努力する云々以前に、もう自分は既に成功者だと思ってるから、その意識すらない。
あと教えてもらう人も所詮、例えば大企業にいた時に億単位でものを動かしてた人が、例えば千円とか一万円、十万円、そのレベルの話になると、馬鹿らしいじゃないですか。
そうなると、「そんなの余裕でしょ」ってことで、今まで全然扱ってたものと違う価格帯のものをどう売っていくのかっていうことを馬鹿にしてしまう。
勤めている時と起業した後じゃ、ビジネスのやり方が全然違うのに、「自分は出来るんだ」「今まで億単位のものをプロジェクトを動かしてたから自分は出来るんだ」と思って、『学ばない・教えを請わない』んですよ。
勤め人と起業家の決定的な違いは「与えられているか否か」
でも、こうなったら駄目なわけですね。
会社に勤務しているうちは、どんなに新しい事業を作ったり、新しい仕組みを作ったとしても、それは結局与えられた仕事なんですよ。
新しいことをやれ!という仕事だったり、新しい仕組みを作れ!という任務だったり、全部の仕事が最終的には会社から与えられているんですね。
ところが起業すると、新しいことをやれ!仕組みを作れ!と言ったって、最初は自分でやるしかないです。やるかやらないかを決めるのも自分です。
誰からも叱られないし、誰からも意見されない。誰々がやってくれないから、仕事ができないから、なんて言い訳も一切通用しません。
やらなきゃ待っているのは廃業。失敗という結果だけです。
そういう経験が無い状態が起業のスタート時です。ですから、『経験のない分野で己の無力さを痛感する』、そこから全てが始まるんだというふうに理解して頂きたいなと思います。
己の無力さを痛感すれば、その後は素直に学んで、努力して、教えを請うて、行動するだけですから。