本格的な花粉症のシーズン入りとなっており、今が一番花粉飛散のトップシーズンである。花粉症の患者を治療する立場にある、”医師自身の花粉症対策”はどのようなものか、医師専用のメディカルサイト「メドピア」がアンケートを医師から集計した。専門家も秘策など無く、私達と同じような対策を取っていることが判明した。
プロにはプロの花粉症対策 秘策はあるか?
ついに本格的な花粉症のシーズン入りとなっている。
今や日本人の4人に1人が花粉症患者であり、程度の差こそあれ、苦しさを感じる季節となっている読者も多いことだろう。
少しでも花粉症を改善する方法はないだろうか。
「農薬だらけの畑を作る農家は、自分の畑の野菜を食べず家庭菜園の野菜を食べる。」「医薬品外社のMRは副作用の強い薬は販売しても飲まない。」と言うように、専門家にしかわからないマル秘な事実や対策があり、プロは独自の理念に従って行動していると聞く。
そこで今回は花粉症の患者を治療する立場にある、”医師自身の花粉症対策”がどんなものかご紹介しよう。
医師もオーソドックスな予防対策を行っている
医師7万人以上が参加する医師専用のメディカルサイト「MedPeer(メドピア)」が、「医師自身の花粉症対策」についてアンケートを取った。
医学のプロから見た対策方法は以下の通りだ。今日からの花粉症生活に役立てよう。
Q.いつごろから花粉症の治療を始めるか
- 1. 2月 35.7%
- 2. 何もしない 25.0%
- 3. 3月 16.5%
※「花粉症である」と答えた人のみの回答結果。
Q.最も重要視している花粉除去対策は何か
- 1. マスク 41.2%
- 2. 空気清浄器 16.2%
- 3. 洗濯物を外干ししない 7.3%
- 1. 薬物療法 71.4%
- 2. 何もしない 10.5%
Q.自身で行っている、もしくは花粉症の家族に勧める治療方法は
専門的な知識を持つ医師も花粉症については、我々一般人と同じような対策をおこなっていることがわかる。
ここで、薬物療法について注目しよう。
一番多く服用されているのは、抗ヒスタミン薬などを含む「ケミカルメディエーター受容体拮抗薬」だ。その使用率は、全体の57%以上を占めている。
「ケミカルメディエーター受容体拮抗薬」とは、花粉症の代表的な症状である、鼻汁とくしゃみを抑えることができる服用薬だ。ケミカルメディエーターとは、アレルギーを起こす化学物質の総称であり、それに対抗する薬、という意味を持つ名称であり、これも私達が使用するものと変わらない。
これらの結果を踏まえると、1)2月の段階から、2)マスクやメガネで防護し、3)病院で処方される薬を飲むというオーソドックスな方法が、花粉症で一番効果的な療法であることがわかった。
花粉の飛散はこれからピークを迎える
2015年の花粉飛散予測は、日本気象協会の発表によると、3月上旬から中旬の見込み。(大阪、名古屋、東京の三大都市圏)
今、花粉の飛散はまさにトップピークを迎えているようだ。
花粉症はその症状を和らげる治療方法しかなく、完全に治ることはない病気だ。ただし、医学の進歩はめざましい。花粉症に悩む医師や研究者が今後さらに効果的な治療方法や治療薬を開発していくだろう。
ようやく寒い冬から抜け出す、うららかな季節が訪れ始めている。
春の到来を心から楽しめるよう引き続き花粉症を防ぐオーソドックスな防護柵を続けよう。