熱烈中華食堂「日高屋」の季節限定メニュー「肉そば(590円)」が美味しいと、ちまたで密かな噂となっています。日高屋はラーメンを食べるところというよりも、おつまみとアルコールで一杯ひっかけるところ、というイメージの方も多いはず。ただし、「肉そば」は侮る無かれ、ぜひ一度お召し上がりいただきたい美味しい中華そばでした。
日高屋とはコスパ最高の中華料理屋である
株式会社ハイディ日高
代表取締役会長 神田正様
拝啓 貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
小生がいつもお世話になっております「熱烈中華食堂・日高屋 水天宮店」様は、素晴らしい店です。
いつも店員の皆様はにこやかな笑顔で私を出迎えてくれます。「餃子」と私がオーダーすれば、「いつもの3個でいいですね」と中華圏出身と思われるフレンド社員さんが(日高屋ではパートさんをフレンド社員と称する)、即対応してくれます。
さっぱりしたハイボール(270円/税別)は、カリカリに焼けた餃子とよく合います。
夜は食の摂取を控えることを意識しているため、本当はここでお店を立ちたいところなのですが、それではあまりにもフレンド社員さんの笑顔に対して失礼なので、レバニラ炒め(490円/税別)もついでに頼みます。
レバニラも美味しいです。一度揚げたレバーがたっぷり入っているので、明日も貧血にならず精力的に仕事ができる気がしてきます。
ハイボール1杯、餃子3個、レバニラ炒めの3品で総計税込み913円は、ツマミで一杯ひっかけるビジネスマンにとっては、非常にコストパフォーマンスが良い。
こうして神田会長が打ち出した夜のちょい飲みニーズを取り入れて顧客単価を上げる戦略に、私はいつもひっかけられます。
しかし、先週水天宮店へ行った際、私の注文はこれだけですみませんでした。
新メニュー「肉そば」の看板を発見してしまったからです。
日高屋の肉そばは想定を超えた美味しさだ
会長には大変失礼な発言かもしれませんが、私は普段、御社店舗であまり麺メニューを頼みません。
食感がゴムのような多加水麺で統一された麺メニューは、時として一口目で私をナーバスにさせます。(注:当記事における表現は、個人の感想であり、株式会社ハイディ日高を誹謗中傷することを目的とするものでは決してありません。)
しかし、今回私は敢えて「肉そば(590円/税別)」を追加で発注しました。
麺がいつものゴムのようで残念な多加水麺であろうとも、看板に映る「灰色に光るスープの色」が、ラーメンマニアである私に「ドラマが待っているかもしれないよ」とささやいている気がしたからです。
勇気を振り絞って私はフレンド社員さんに「肉そば」をオーダーしました。
注文から5分後、肉そばが到着しました。さて、どのようなものでしょうか。
看板通り灰色のスープ、期待が高まります。
麺を持ち上げます。もしかしたら、もしかしたら今日はあのゴム麺ではないかも…
やはり麺はいつもの麺でした。致し方がない。この画一化された麺が社員さんの業務を効率的にするのですから。
スープをすくいます。飲んでみると…
美味しい!醤油ベースのスープに肉の出汁と野菜の甘味が染み出て、味に深みがあります。
飲み終わった後、期待もせず街の裏通りにあるラーメン屋さんへブラリと立ち寄って、このラーメンを出されたら「染みるなぁ」と感じるような美味しさです。
それにしてもこのスープから出る甘みは何なのか?答えは「玉ネギ」にありました。
写真でもわかるように玉ねぎがシナシナに焦げるまで炒められた後で、肉そばに投入されているようです。
これは、カレーと同じ原理ですね。玉ねぎをよく炒めたことが、スープに深みを与えてます。
ラーメンチェーンに風を吹かせてほしい
おかげ様で私は肉そばを美味しく完食いたしました。
当記事をご覧になってくださる読者の皆様にも、日高屋の「肉そば」はぜひ一度お召し上がりいただければ嬉しいです。
きっと私のように「日高屋のラーメンはなぁ…」と思っている方でも、予想外に美味しく召し上がっていただけると思います。
最後になりますが、株式会社ハイディ日高様、麺のバリエーションをできる範囲で良いので広げていただけないでしょうか?
「肉そば」のスープは本当に美味しいのですが、麺はきっと味が染みやすく、スープを持ち上げる卵をたっぷり練り込んだ麺が合うはずです。
卵麺は、確かに季節による「味の均質化」コントロールが効きにくく、業務の効率化を阻害するかもしれません。
しかし、「肉そば」のスープならば、卵麺を利用することで、きっとラーメンチェーン業界を利用する消費者に蔓延している「まぁ、これでいいか、他はないし。」という気持ちを払拭し、イノベーションを起こすことが可能です。
ぜひ、埼玉県のラーメンチェーン企業「珍来」の卵麺を採用していただきたい。
効率化により、伸びにくい今の麺を開発されたことも確かに素晴らしいのですが、そこに一手間のイノベーションが加わることで、顧客は「感動」を味わい、更に熱烈なファンとなってくれるはずです。
最後になりますが、これからも御社店舗へちょい飲みしにお伺いいたします。いつもありがとうございます。
敬具