日本の大企業は0.3%に過ぎません。ところが優秀な人材は皆大手企業に入ろうとしたがるため、中小企業は優秀な人材を採用しにくい現実があります。しかし、中小企業にとって1人の優秀な人材を獲得することは、数字・文化の両面で非常に大きな影響を与えます。本気で弱小な自分の会社へ優秀な人材を迎え入れたい時、経営者はどう動くべきでしょうか?
優秀な人材が中小企業に入りたがらないワケ
今回は「弱小な中小企業が優秀な人材を採る方法」という話をしてみたいと思います。
まぁ、中小企業、ベンチャー企業が優秀な人材を採れるかというと、なかなか難しいわけです。
というのも、日本だと大企業は0.3%、中小企業が99.7%という企業の構成比率になっていますが、みんな大企業の0.3%枠に入ろうとして就職活動、転職活動を行っていますから、中小企業には見向きもしないわけです。
更に中小企業といえば、年商1億円以下、家族経営である場合が殆どです。
たとえば、家族経営をしている会社で考えてみると、お父さん・お母さんがいて、息子や娘も働いていると、そんな場所に全くの第三者が入っていって、上手くいく気がしますか?
周りはみんな家族ですから、愚痴の一つも言えないですし、常に見張られている気がしますよね。
そんな働きづらくてしょうがない会社に、優秀な人間が行くわけななんか無いのが普通です。
第三者を使って優秀な人材を獲得するのは困難
では、そういう中で中小企業がどうやって、優秀な人材を獲得すれば良いのか?っていうところについて考えましょう。
流行っている手段の一つに、名前は出さないですけれど、ヘッドハンティング会社で大手から引き抜いて、貴方の会社に幹部人材を入れてあげますよ、というサービスを行っている会社があります。
手数料がだいたい600万円くらいですかね。
「もし600万円くらいで、そういう優秀な人材が採用できて、その人が10億円くらい売上をあげてくれれば、安い買い物ですよね。」って言うのが、彼らのウリ文句です。
でも、第三者が自分達の企業文化や必要な人材まで、事細かに分け入ってマッチングする、いきなり10億あげる人材を見つけるなんて土台無理な話です。
もう一つ、昔ながらの人材獲得方法として、皆さんもご存知の採用広告があります。ひたすら採用広告を出すと。
でも、最近だとこれで優秀な人が集まることなんてありません。
今は人材難の時代ですし、そもそも広告を出せば、優秀な人はインターネットとかで待遇を他社と比較しますから、より良い条件のところに行ってしまいます。
つまり、本当に良い人材を中小企業が採用したいと思ったら、第三者に依頼するのはナンセンスな時代になっているんです。
弱小な中小経営者の採用に向けた具体的な行動
ではどうすれ中小企業が優秀な人材を採用できるの?という話なのですが、経営者であるあなた自身が積極的に外へ出ていって、自ら優秀な人材を口説き落とすのが一番効率的な方法です。
たとえば、六本木ヒルズでお酒を呑んでみるとか、ビジネス街でランチをしている人たちの話を聴きながら、優秀だなと思う人がいたら声をかけてみるとか、そういうところから始めるのもありです。
私が特にオススメするのは、大企業やその子会社の人たちが受ける研修セミナーに潜り込んでみることです。
5〜10万円くらいで結構高額なセミナーなのですが、優秀な人達がかなり揃ってますから、「一緒に御飯でも食べないか?」って目星をつけた人を誘ってみましょう。
もっとぶっちゃけて話しますと、昔から有名なのがSMBCのセミナーなんかです。あそこには、本当に優秀な人材が集まっています。
そういう場所に言って、この人は優秀だなと感じる人に、ぜひ声をかけてみてください。
優秀な1人の人材が中小企業の業績や雰囲気に与えるインパクトは大きい
大げさに聴こえますか?
でも、今はそのくらいしないと、本当に優秀な人材を、伝手のない中小企業が集めることなんて難しいんですよ。
フランチャイズの殆どを見てください。日本人がいなくなって、外国の人ばかりですよ。
それくらい、今日本には人材なんていないんです。
第三者に依頼するくらいなら、自分で人材を口説き落としてください。
ちなみに、私の知り合いである経営者は、ダイエットのある有名な会社でトレーナーをやっている人間と出会い、彼を優秀な人間と見込みました。
彼を口説き落とすために、その経営者は彼のコースに申し込んで、最終的には彼を自分の会社へ入社させました。
そうすると、たったひとりの優秀な人材を採用できたことで、今、その会社の営業成績はうなぎのぼり状態となっています。
業績はもちろん雰囲気も全く変わりました。
中小企業にとって、優秀な1人の人材がもたらすインパクトって、それくらい強いんですよ。
たしかに手間暇と時間はかかりますが、中小企業が優秀な人材を本気で雇おうとしたら、これくらい大胆な策を取らないと今の時代はやっていけません。