ヤマトメール便が廃止に 4月以降の代替サービスは?

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 ヤマト運輸のクロネコメール便サービスが今年の3月31日受付をもって廃止することが決定している。コスト削減で利用する企業も多いため、大きな話題となっている。メール便が使用できなくなった後の代替サービスを本稿では紹介したい。郵便事業は日本郵便の独占事業となっているが、同社も今年上場するため、早期の規制緩和が望まれる。

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ヤマト運輸 クロネコメール便サービス廃止

 

 1月22日(木)、ヤマト運輸はクロネコメール便のサービスを同年3月31日の受付をもって廃止することを決定した。

 「なぜ?」「困る!」と感じた読者も少なからずいらっしゃるだろう。

 クロネコメール便は、ヤマト運輸のサービスの1つで、宅急便との違いは圧倒的な値段の安さ(82円〜164円)、そして全国一律料金ということから、多くの企業に利用されるサービスであり、サイズや厚さ2cmまでという規定はあるものの、小さなものや紙類などを送るのに重宝されてきた。

 例えば、通販ショップからの商品配送、個人間で取引を行うオークションサイトでの発送など、誰もが一度はクロネコメール便の恩恵を受けているはずだ。

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メール便廃止の理由は? 代替サービス紹介

 今回のニュースはあまりに突然で、利用者に激震が走った。

 その理由には、郵便法が関係している。

 郵便法第76条には、日本郵便以外の事業者による「信書」の送達を禁止し、違反した者に3年以下の懲役または300万円以下の罰金を課す条項がある。

 信書というのは「手紙」を意味する。これに基づき、ヤマト運輸のみが厳しい捜査を受けた。他社については、サービスの廃止は今のところリリースされていない。なんとも皮肉だ。

 信書が含まれた状態で配送を行っているという理由で、狙い撃ちでヤマト運輸と利用者双方の取り調べや書類送検が複数回行われたという。

 とはいえ、サービス廃止が決定されたため、我々は今後の代替サービスを考えなければならない。

 代替サービスは以下の通りだ。

1)ヤマト運輸

 パンフレットやカタログなど「非信書」を限定できるものは、4月1日以降にクロネコメール便からクロネコDM便に名称変更されるサービスが利用できる。更に「小さな荷物」の配送を希望する方向けに2つの新サービスが3月に発表される予定だ。いずれも宅急便と比較して手ごろな配送料金が期待できる。

2)佐川急便

 佐川急便を利用するなら「飛脚メール便」がある。全国一律169円〜で、重さにより3段階の価格が設定されている。

3)日本郵便

 日本郵便の「クリックポスト」は全国一律164円で、重さは1kgまでとなる。1通あたり84円〜のクロネコメール便と比較すると、価格は2倍になることは間違いない。

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手紙は郵便局独占で良い? 規制緩和に期待

 郵政民営化後、民間業者も信書を送ることができるようになったが、そのサービスはバイク便などに限られ、大手企業の参入はない。

 「信書を届ける郵便事業は日本全国民にとって公平に受けられるサービスでなければならない」という前提に基づき、ポストを全国に10万本以上設置する、などの厳しい条件があるからだ。

 都内は送ることができても離島は配達しない、あるいは規定以上の日数がかかるということがあってはならない、ということだ。

 上記の理由により「手紙(信書)の配送」は事実上、日本郵便の独占状態となっている。

 しかし今年は日本郵便の上場も控えており、利益の薄い郵便事業が、サービスのブラッシュアップと利益の追求を糾弾されるのは必須だ。

 規制緩和が訪れる日もいずれ来るだろう。

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