創業補助金制度とは、創業に要する費用の一部(最大で3分の2の補助)について、上限200万円まで受け取ることのできる制度です。新規に創業しようとする人にとって、200万円の補助は願ってもないことです。どうすれば200万円の上限額をゲットできるのか解説いたします。
最大200万円が補助される創業補助金制度
創業補助金制度とは、創業に要する費用の一部(最大で3分の2の補助)について、上限200万円まで受け取ることのできる制度です。
新たに創業した人や第二創業を行う人が対象となり、その創業等に要する経費の一部を国が補助してくれる補助金制度で、毎年4月に公募が行われて、6月から7月に交付が行われます。
とはいえ、補助金は返済が不要ですし、新規に創業しようとする人にとって、200万円の補助は願ってもないことです。
もしも本稿を読む貴方が起業や事業承継を控え、創業補助金の活用を検討しているなら、上限いっぱいとなる最大200万円を受け取りたいところでしょう。
そこで本稿は、創業補助金の上限金額を狙う方法について解説したいと思います。
創業補助金の上限額を狙う上で一番重要なもの
創業補助金制度の上限額を狙うために、一番重要になるのが事業計画書作りです。
この事業計画書の出来が上限金額を受け取れるかだけでなく、補助金を受け取ることができるかどうかを大きく左右します。
そのため、事業計画書を練りに練ったものにすることが求められます。
事業計画書を作る際に重要なのは、
- 1)事業にオリジナリティがあるか?(独創性)
- 2)実際に計画通りに実現できるか否か?(実現性)
- 3)計画する売り上げの見通しが妥当か否か?(収益性)
- 4)リスクへの対応ができているか?(継続性)
- 5)金融機関からの融資など見通しが立っているか?(安全性)
といった分野で「外部の人間」に、客観的に説得することが可能な計画書作りです。
補助金はあくまで国民の税金が原資となっており、同補助金の交付を行う創業・第二創業促進補助金事務局も、なんでもかんでも補助金をあげるわけにはいきません。
実際に平成28年は、応募総数2,866件に対して採択総数136件(4.7%)という狭く厳しい門が、補助金の交付に待ち構えていました。
計画書の内容が本当に実現するのかどうかを事務局は冷静に判断しますし、今までやってきたこと・これからすることに一貫性がないものも除外します。
創業補助金の趣旨に鑑みればハッタリは愚策
以上を踏まえると、創業補助金制度を利用して上限額を狙う際は、事業計画書の内容が以下のようなものでなければなりません。
- 創業時に狙う市場分野は狭くニッチ
- 営業対象(客層)が絞り込まれている
- 今まで築いた人脈を生かせる
- 補助金が無くとも成り立つビジネスモデル
これらを事業計画書に盛り込むことで、上限金額を獲得する可能性は大きく広がります。
先程、4.7%という採択率を御覧いただき、びっくりされた方もいるかもしれませんが、申請者の殆どはこれらの一つも出来ていない事業計画書で補助金申請します。
起業当初はどうしても自分を大きく見せガチです。営業ならそのようなハッタリも必要かもしれません。
しかし、営業から補助金申請にフィールドを移す際は、ゲームが大きく変わることを覚えておいてください。
貴方の夢や計画は、あくまでも事業計画書の書面から冷静な評価を受けるため、ハッタリが効かないのです。
起業家として必要最小限の「できること」から始めていき、売り上げの増加とともに、どんどん手広くビジネスをやっていく人を応援する、というのが創業補助金制度の趣旨です。
計画書を作る際には、貴方の事業に関する問題点や課題が浮き彫りになります。
それでも細部まで突き詰めていくことで、たとえ補助金が貰えなかった場合でも、客観的な資料を作ったことにより、自らを冷静に見つめられる副次効果があることを忘れないでください。