近年、若者を中心に「キラキラネーム」と呼ばれる名前を持つ人々が増加しています。キラキラネームが一般的になりつつある一方で、自分の名に悩み苦しむ若者が急増しているのをご存じでしょうか。彼らの多くは就職活動や、その後社会現場へ出た際に、名前をネタにいじめられたり、理不尽な要求をつきつけられることもあります。しかしこれらは断じて許される行動ではありません。
急増しているキラキラネームに悩む子供たち
近年、若者を中心に「キラキラネーム」と呼ばれる名前を持つ人々が増加しています。
キラキラネームとは、アニメや漫画の登場人物のような名前や、カタカナや和製英語、一般常用外の漢字を用いた名前を指します。主に、平成以降に生まれた若者に多く、現在急増傾向にあります。
例をあげると、皇帝(しいざあ)、泡姫(ありえる)、七音(どれみ)、火星(まあず)、などの名前があります。
古くは、悪魔(あくま)という名前を子供につけようとした親が、世間からバッシングを受けたこともあります。
このように、子どもに対して非常に珍しい名前を名付けるのが一般的になりつつある一方で、自分の名に悩み苦しむ若者が急増しているのをご存じでしょうか。
就職活動や職場におけるキラキラネーム問題
一般常識からかけ離れた名前を持つ若者は、就職面接において、実際の人間性に関わらず、内面を一方的に判断されやすい傾向にあります。
これにより、一般的な名前を持つ同年代の人々より内定率が低く、多くの若者または面接者が、近年の名付け事情を問題視しています。
ほとんどの企業では就職面接に重役を選出し、そうした人々はある程度の熟年者である場合が多くなっています。
これらの人々にとって名前というものは、その人の第一印象を司ると言っても過言ではなく、あまりにも常識からかけ離れた名前に対しては、第一印象で強い抵抗を感じてしまう場合が多いそうです。
また、就職した後も、変わった名前を理由として同僚にいじめられたり、名前にかこつけて理不尽な業務を強制する上司がいるのも事実です。
望まない名前の末路と背景にある軽い気持ち
戸籍法では「子の名には、常用平易な文字を用いなければならない」と定め、名付けに使える漢字は「常用漢字」と「人名漢字」に制限されています。
親は子供に名前を付ける場合、自分のエゴだけを押し付けるのではなく、子供が他人とうまくやっていけるよう、取り計らって名前をつけるべきでしょう。
望まないキラキラネームを持った若者の多くは、自身の生活や社会的地位の確立のため、どうしてもという場合は、やむを得ず改名をすることで周囲の非難を避けることができます。
かつては、親から子へと代々受け継がれていたような名前も、現在では装飾品の一部のような、非常に軽いものとして捉えられてしまっていますが、「名は体を表す」という言葉もあるように、名前はその人のパーソナリティを語る上で重要なものです。
これから親になる方は、ぜひこれらの事実をきちんと把握して、良い名前をお子さんにつけていただきたいです。
また、職場でキラキラネームを名前に持つ人がいる場合、軽々しく名前をネタにしたり、いたずら半分にバカにしたりすることは、断じてするべきではありません。