どうもこんにちは!
あおば会計コンサルティングのタナカキミアキです。
吉本興業の社長さんが、所属タレントというか、業務委託契約をしている宮迫さんたちが不祥事を起こしたことを理由にクビにするぞと発言したことに対して記者会見を行いましたが、ちょっとグダグダでした。
これをビジネスとしての立場からちょっと見ていきたいと思います。
反社会的勢力とビジネスをしないためには
宮迫さんたちが中心人物ですが、振り込め詐欺グループのイベントに参加して、お金をもらったり、あるいはかなり昔に、反社会的な人たちからお金をもらっていたという話しですが、反社会的な人たちをどう見破っていくかというのは結構難しいものです。
ですからそのためにエージェントである事務所が間に入って、この反社会的な勢力ではないのかを見極めるのですが、実際に実務をしているとわからないことがあります。
相手について最低限調査する
我々も実際に最低限の調査をやります。
これは相手が反社会的勢力かどうかとかいうよりは、むしろ詐欺系の会社が多いので、その詐欺に引っかからないように最低限の調査をします。
その最低限の調査とは何かというと、結局登記簿からあげていきます。
東京地区では会社組織でやっていることが多いので、法務局で履歴事項全部証明書というものを取ります。
ですから、誰が見たとしても絶対にわからないような感じで緻密に作っていることはあまりありません。
履歴事項全部証明書の調べ方
履歴事項全部証明書の調べ方ですが、すぐ分かるのは、まず何かしら変更が起こっているかどうかを最初に見ます。
本店住所とその同じビルについて調べる
まず怪しいのは本店の住所です。
本店所在地がわかると、その同じビルにどういう会社が入っているかを調べます。
だいたい詐欺グループというのは特定の場所にいくつもの会社がありますから、ちょっとこの住所はおかしいなとか、1万円くらいで借りられるシェアオフィスみたいなところだとすると、何かおかしいかもしれないということもあります。
役員を調べる
それから役員も変更がないとしても、一番怪しいのは名義だけで作らされた一人取締役社長というのはいろいろな形で疑ってかかった方がいいときもあります。
特に女性のひとり社長だったら、男が付いてるのではないかとか、ただの名義人ではないかを疑ってかかります。
移転時の社名・目的を調べる
本店移転するときには社名や目的まで変えてしまうことが多いのですが、社歴の古い会社とか、資本金の額が大きい会社とか、全く違う会社に変えていても、社歴だけは残しておくようなケースが多いです。
業種を調べる
業種としては建設工事系など、特に解体業などであれば、ちょっと疑ってかかっても仕方ないのかなあという気もします。
不動産の借り方を調べる
不動産を借りるときに、明らかに本人が住むわけではないような借り方をする人たちもたくさんいます。
この手の人たちというのはそんなに完璧な緻密さとかがあまりないので、例えば物件を見ている時でも何か連絡をとって、そこでいいかどうかみたいな感じもあったりします。
借りる本人たちも、社宅で借りたいとか言ってきて、全く関係のない人を住ませたりするわけです。
ですから、そういうところも注意しないといけないのです。
その時に会社の履歴事項全部証明書の変更が頻繁に行われていないかもチェックします。
それから「会社の目的」と言いますが、どのような事業をやるかというときに、不動産賃貸業とか飲食店経営とか、なにかを海外から仕入れるとか、本当になにをやっている会社なのかわからないときも疑ってかかったほうがいいです。
履歴事項全部証明書は絶対に取る
そういう形で反社会的な会社というのは我々も常に気をつけていかないといけません。
それも仕事なのです。
反社会的企業だけに限らず、取引を始めるときには履歴事項全部証明書を見て、あまり目立った変更がなく、増資もしていて、確実にこの会社は大丈夫だということを確認してください。