事業構想の考案には業界地図がお勧め!抑えたい3つのポイント

効率化

 そろそろ2016年にどんな事業計画を立てるか意識する時期がやってきました。多忙なビジネスマンはどうしても自社の業界に視野が偏った事業計画を作りがちで、他の業界がどのような動きをしているか把握していないことが多いものです。そんな時に効率よくビジネスのマクロな流れを知る上で役立つのが「業界地図」を活用することです。業界地図を読む際にオススメしたい3つのポイントをご紹介します。

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そろそろ大局観を持ち来年の計を立てる時期

 あと一週間もすると11月が目の前に迫る週明けとなりました。

 あっという間の2015年も実質的に1ヶ月を残すのみとなりました。これからは2016年を意識する時期です。慎重な読者の皆さんもそろそろ来年の事業計画を立て始める時期となっているのではないでしょうか?
 
 自分が身をおく業界(市場)であれば、遠い将来の見通しを推察することはもちろん、1年後、3年後、どうなっていくのか予測し計画を立てることは多いはずですが、自分が属していなかったり、普段は接点を持たない市場の事となると、なかなか考えが及ばないものです。
 
 IT業界にいるから不動産、金融、観光業界の動向や法律の改訂内容はほぼ知らない。農作物の業界にいるなら薬品、航空産業、IT業界の動きには全く疎い。というのが現実かもしれません。
   
 しかしながら経済は複合的な要素が影響しあって動くものなので、繋がっていない市場など殆どありません。

 マクロなビジネスの世界で起きている事柄を大局的に掴むことで、はじめて自らが行くべき主体的な道筋も見えてくるものです。

 あえて忙しい年末だからこそ、大きなところから見下ろすような視点を持つことに意味が生まれます。

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業界地図を利用して大局観を養う3つの方法

 そんな時に有効活用できるツールがあります。それは出版社各社が出版しているビジネス業界の地図・辞典に相当する「業界地図」です。

 どのように活用したら良いかご紹介したいと思います。

1)種類が異なる2〜3冊の業界地図を買ってみよう

 業界地図は、東洋経済、日本経済新聞、三笠書房、成美堂出版、高橋出版など複数の出版社から毎年出版されています。

 年末もこの時期になれば、いずれの出版社の業界地図も本屋の書棚に平積みされているので購入は全国どこでも簡単にできます。

 お勧めしたいのが、複数(2〜3でよい)の業界地図を購入することです。なぜなら数字以外の解説は出版各社に独自性が見られるため、角度の違いによって普段接することがない業界を短時間で多角的に見ることが可能だからです。

 辞書と違って、一冊あたりの価格は1,000円〜2,000円程度のため、自分への投資と思って2〜3冊購入してみるのがよいでしょう。

2)興味のある市場を優先して読破・全て理解しようとしない

 業界地図は一冊300ページ前後のボリュームがある本です。全てを読破しようとすれば膨大な時間がかかってしまいますし、そのようなことに時間を充てられる方も少ないことでしょう。

 効率的な活用方法として、自分にとって興味ある業界を優先して読むことがおすすめです。

 先述のとおり、普段自分が携わることがない業界の流れを大局的につかむことが、業界地図を読む目的です。他業界の中身を精査する必要はなく、ぼんやりと読んだことのアウトラインを頭のなかで描けているかを意識しましょう。

3)気になった企業の株価を調べてみよう。

 注目した市場や企業のページには、付箋で「その日の株価」と「来年その会社・業界」がどうなるかの予想をメモして、一言貼付することをおすすめします。

 来年末に読み返したとき、一年前の自分はどんなことを考えていたか思い起こすことができるからです。

 株価は常に業界の半年以上先を織り込む特性を持っており、これを繰り返すと自分の予測を研ぎ澄ますことができるようになります。

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狭まった視野を広げてチャンスを見い出そう

 業界地図といえば、「就活生が就活に役立てるために読む本」というイメージを持たれている方は多いかもしれません。

 確かにそれぞれの業界についての記述内容は平易なもので、読むことが実際のビジネスに今すぐ直結することもそうそうないでしょう。

 しかし私達ビジネスマンは自分が思っている以上に、過去の経験や業界の慣習に縛られて視野が狭まっています。俯瞰したモノの見方をする時間を作ることで、狭まった視野は広がりやすくなり、視野が広がれば自分自身の来年に向けたビジネスチャンスやヒントも見い出しやすくなるはずです。
 
 知っていると思ってしらない発見が業界地図の中には満載です。「へぇ」の数だけ自分や世界は広がります。ぜひ年末に差し掛かるこの時期に一読をおすすめします。

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