単に与える人なだけじゃ生産性が低い?!失敗ギバーと成功ギバーの違い

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単に与えるだけの「ギバー」は結果を出せない?!

今回お話をするテーマは、「ギバー(与える人)とテイカー(奪う人)の研究でどんな事が分かっているのか?」です。

この世の中には三種類の人がいます。

  • ギバー:与える人
  • テイカー:奪う人
  • マッチャー:中間にいるどちらでもない人

マッチャーはバランスのいい人です。何か与えたら何かもらうというのを、ある程度バランスを取ろうとする人ですからね。

この三種類を人口比率でわけると、一番多いのは実はマッチャーなんですね。

まず、ギバーは、「人に親切にしたい」「何か社会貢献したい」「地域貢献をしたい」「マザーテレサのような気持ちでボランティア精神と愛に溢れて何か役に立ちたい」というような思いの強い人です。

そんな素晴らしい人なんですが、実はこのタイプは結果を出せない人が多かったりします。

なぜ彼らが結果を出せない、出しにくいのかというと、あまりにも他人の事ばかり気にしすぎて、自分の時間を失ってしまっているからです。

散々搾取されているんです。特にテイカーからかなり搾取されちゃうんですね。

「あいつ便利だぞ」「あいつに何でもかんでも任せちゃおうぜ」みたいな感じで押し付けられることが多いので、人生の質が必ずしも高いとは言えない。

「じゃあもう駄目じゃん」と「もう終わってんじゃん」「もうこれからはテイカーの時代だ」というと実はそうでもないんですよ。

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エンジニアも医者の卵も営業マンも単なるギバーは生産性が低い

ある実験で、エンジニアの人達にアンケートが取られたのですが、一番生産性が低かったのは、実はやっぱりギバーだったんですよ。

ギバーのエンジニアは、やっぱり色々頼まれて、結局はやっちゃうんですね。人がいいんで。

彼らは自分の仕事がなかなか終わらない・手をつけられないという事で、最終的な生産性が低いことがわかりました。

また、メディカルスチューデント、つまり医者を志している生徒達で最も点数が低かったのも、ギバーだったんですよ。

点数の低かったギバーの医者の卵達がどんな事を言うのかというと、「何よりも人の役に立ちたい」「何よりも人を救ってやりたい」という事を言うんですよ。でも残念ながら点数が低いと。

次にセールスマンでもギバーの人のほうが、やはり売上が低かったり、ノルマの達成率が低かったりしたんですね。

なんでかというと、例えば「私は本当に人の為を思っている」「あまりにも思うが故に、こんなものを売りたくない」なんて思ってしまうからです。

こうなるとテイカーが優勝。少なくともマッチャーじゃなきゃ駄目なんだなと思いますが、これには実は裏があると。

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生産性の高いギバーは自分本位で人に与えている

ちなみにこの実験では、エンジニアで最も生産性が高かった人達、セールスパーソンで最も売り上げの高かった人達も、ギバーだった事がわかっています。

つまり、一番成績が良いのも「与える人」なんですよ。

つまり、うまくいっていないギバーもいれば、めちゃくちゃうまくいっているギバーもいて、やはりギバーはテイカーよりも上なわけですよ。

しかも、顧客満足度、働き手の満足度であったり、生産性の高さだったり、人生の質の高さというのがやはりうまくいったギバーが最も高かったんですよ。

では、そのような人達になるにはどうすればいいのか?というと簡単です。

うまく行っているギバーの特徴は、ちゃんと自分のわがままも追求出来ていることです。

何でもかんでも「他人の為・他人の為」ではなく、他人の為+「自分の欲求だってちゃんと達成したい・ちゃんと叶えたい・自分のわがままだってちゃんと追求したい」というふうに思えるギバーが成功しているんですね。

社会的なゴールも大事だし、チームの為のゴールも必要だけれど、一番大事なのは自分の為にやることも、しっかりと認識しているんですね。

「金が欲しい」「いい車」「可愛い彼女欲しい」「でかい家に住みたい」どんな動機でもOKで、こういった自分の目標もある人は成功しやすいギバーになります。

こうなると、精神的な満足感も得られますし、また物欲的な満足感も両方手に入りやすくなります。

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うまくいってるギバーは、自分のタイミングで親切にするが、親切に見返りを求めない

他にも色々分かっていて、うまくいっているギバーというのは、人に親切にするときも、「これを私自身が重要だと思うからやりたい」「これはとても人の役に立つと思うからやりたい」「これはとても大切な事だと思うからだからやりたい」という、自分らしいなと思ってやってるんですよ。

親切心は見返りを求めるものではなくて、自分のゴール達成の為というのが大きかったんですね。

一方でうまくいっていないギバーというのは、「やれって言われてるからやってるんだよね」とか「強く言われたから断れなかったんだよね」「だって俺の仕事だからさ」「だってこれ俺のノルマだからさ」と言って、どこかネガティブな印象を持ってギバーとして人に親切にします。

どっちのほうがエネルギーがよく続いたかというと、「自分らしさ」「好きでやってる」「自分にとってこれは重要だと思っているから親切にしたいんだ」という人達のほうが、活動を継続させるためのエネルギーを継続できたんですね。

一方で、「仕方なくやってる」「言われたからやっている」「ノルマだからやっている」というギバーの人は、すぐに燃え尽き症候群になって、最終的には最悪鬱とかになっちゃうんですよね。

散々人に利用されて、自分の時間も全部犠牲にして、最後は鬱になるなんてこんな悲惨な話ないですよね。

なのでしっかりと何か人の為にやるからには、しっかりと目的を持つことが大切です。

あともう一つ重要なのが 「いつ人に親切にするのか」という事なんですよ。

色々な考え方があるんですけど、一つのデータでは、毎日ちょっとずつ、ちょろちょろっと優しい事をするよりも、短期集中型で一気に親切な事をバーッとして、残りの時間は自分の事にしっかり当てる人がうまくいきやすいことがわかっています。

濃縮した親切心をドカーンと放出して、「たっぷりと社会貢献出来たなぁ」という喜びの余韻に浸りつつ、しっかりと自分の事に打ち込みます。

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テイカーに奪われぬために~テイカーを見分けるコツ1

でも、ギバー的にはテイカーに利用されるのは嫌ですよね。どんな人がテイカーなのかを見極めたいですよね。

ご安心を。テイカーには共通した特徴がありますのでご紹介しますね。

まず一つ目は、主語が「I」とか「Me」で始まる人は、テイカーである可能性が高いです。

例えば、ワンマン社長の話をよく聞いてみると、そういう人は大体、「私」とか「自分で」とか「私の」というように、会話が『自分』から始まってるんですよ。

「私のおかげでこの会社は大きくなった」「私のカリキュラムのおかげでこれは成功した」「私の実績があったからこそ、みんな良くなったんだ」

こんな具合に全部、『私』『私』『私』というのが多いんですよね。

じゃあ、ギバーの社長はどういう口癖が多いのかというと、「We」とか「Our」とか「Us」 という具合に自分を含めた複数人称を使います。

「みんなのおかげでこれが出来た」「みんなのおかげでこの会社が大きくなった」「私だけでなくチーム一丸となって頑張ったおかげでこのプロジェクトは成功した」

このように、自分以外の人もしっかりと巻き込んでやってるというような意識の強い人は、ギバー的な社長である事が多いです。

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テイカーに奪われぬために~テイカーを見分けるコツ2

あと、非常に恐ろしい話なのですが、Facebook のあるところに注目すると、その人がテイカーなのかギバーなのかわかってしまいます。

それは「Facebookの写真」です。

テイカーの人というのは、投稿する写真のほとんどに自分の顔をどーんと掲載しています。「私だよ!」みたいな感じで。

「私が頑張ったんだ!」「どう?私キレイでしょ!」みたいな顔をして、どーんと写ってるんですよ。

一方でギバーの人というのは、「チームでやってる」「ファミリーとやってる」という具合に、自分の顔だけでなく、環境も写っていて何か「いやー幸せだな」みたいな顔をしていることが多かったりします。

つまり、「自分・自分」ではないんですね。

もう一つは、Facebook でも Twitter でもなんでもいいんですけど、写真シリーズでもう一つ特徴として分かっているのが、自分のベストな状態の姿だけ載せている人は、テイカーであることが多かったりします。

一番マッチョな頃の写真しか載せていないとか、一番輝いているときの写真しか載せていない人は、どうも「もしかしたらテイカーな気質が高いかもね」 という事なんですよ。

自らが完璧であると見せたい、コンプレックスを隠したい、という守りの姿勢が強いんですね。

一方で、ちょっと駄目なところ、ちょっと失敗しているところ、ちょっとかっこ悪い所なんかも写真で載せている人は、ギバー気質の強い人だったりします。

「あっこの人は自分の恥ずかしいところも、コンプレックスも出せる人なんだ」「そうなんだ、なんか安心出来るな」「親近感湧くな」「ファンになりそう」「ついて行きたい」というふうに思われやすいんですよね。

最後にまとめです。

自分がうまく行ってないギバーだなと感じることが多いなら、まずは目標を設定し、その目標に沿って、自分のタイミングで人に親切にしてください。

そうすれば見返りを求めず、自らの満足のために人へ親切にできるので生産性が高まります。

そして、テイカーの特徴を見分けて、可能な限り、うまく行ってるギバーと主体的に付き合うよう人間関係を選びましょう。

 
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Jamahl Cross

Jamahl Cross

Founder & Co-Director
一般社団法人脳科学幼児教育研究協会 理事

​認知神経科学、脳リハビリ、発達精神病理学、進化心理学、発達障碍改善、認知行動療法など様々な分野を学び、実践を通じて統合する。独自の方法論に基づいた脳機能向上方法を編み出す。

企業脳科学、行動経済学、認知心理学によって解き明かされた非常識な企業成長法を提供。伸び悩んでいる企業を『平均利益率756倍の企業文化』へと変え、パフォーマンスを高めるなど数々の実績を持つ。

・社員のやる気を出させるのに苦労する
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これらの問題は、それぞれ科学的なデータによって原因の特定、予測、予防が可能です。

数千に及ぶ論文を元に、経験のみに頼らないエビデンスベースドアプローチのリーダー育成を目指します。

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