『華やかな攻撃型』『地味な防衛型』営業で勝つのは?
今日のテーマは、『顧客を守るという発想の大切さ』です。
何事にも『攻撃と防御』、この二面性がありますよね。
例えばセールスの世界。
僕も今の仕事を始める前に、勤めていた広告代理店で長い期間セールス部門のマネージャーをやっていました。
すると、やっぱり攻撃型の営業マンと防御型の営業マンって分かれくるわけですよね。
攻撃型というのはやっぱり華やかですよ。
大手の大口の契約やコンペを勝ち取ったり、他の競合からクライアントを奪い取ったり、やっぱり社内は沸くわけですよね。
「うおー!」って拍手になったりして。
片や、やっぱり防御型というのは、ちょっと地味な感じがありますよね。
端から見てると同じようなことをしているように見えちゃうわけですよね。
なんだけども、『華やかな攻撃型』、『地味な防衛型』では、僕の経験から言っても、長いスパンで見た時にどっちがその会社に利益をもたらしているかと言うと、完全防御型なんですよね。
攻撃型ってどうしても浮き沈みが激しいんですよ。
もちろん理想は攻撃と防御と兼ね備えたバランスの良いタイプだけど、中々そうはならないですよね。
貴方が『顧客を守る為にやっていること』を10個挙げてみよ
これは何の世界でも同じですよね。たとえばスポーツの世界でも、最後に優勝するのは防御に優れているほう。
守りが堅いのは強豪となるうえで絶対条件ですよね。野球でもサッカーでもラグビーでも。
ラグビーって、僕は全然わからなかったんだけれども、この前詳しい方に話を聞いたら、守りのスポーツなんですってね。
見てると、ガンガン攻めている方を僕たちって注目しちゃうじゃないですか。でもラグビーって守りなスポーツなんですって。
これはもちろんマーケティングも同じなんですよ、実は。
そこでこの質問。ちょっと重要な質問を貴方にしたいと思います。
貴方が『顧客を守る為にやっていること』を10個挙げてください。
はい、どうでしょうかね?
恐らく、恐らくですよ。この質問に、スラスラと10個の項目を上げることが出来た方というのは、多分ほぼ皆無だと思います。
というのも、どうしてもビジネスオーナーの興味というのは、『新規・新規・新規』で、新しいお客様の獲得に向かいがちですよね。
新しいお客様を獲得するっていうのは、すんごいエキサイティングだし、セクシーだし、テンション上がるんだけれども、これ実際に数字見てもらえればわかるんですよね。
貴方のビジネスの80%の利益をもたらしているお客様を数えてみてください。
どうでしょう?
よくパレートの法則なんて言いますけども、80%の利益はごくごく限られた優良顧客からもたらされているはずです。
貴方の利益の80%は、ごくごく限られた20%程度の優良顧客からもたらされているはずです。
治療院さんとか学習塾とか美容室とか、一般的な物販をやっている店舗とかECサイトとか、飲食店もそうかな。
にも関わらず、この優良顧客を守るっていうのは、ほぼほぼ忘れられてるんですよね。
はい、どうでしょう?
優良顧客を1人失ったら、新しいお客様をどれだけ獲得しなければいけないのか?ということを考えてもらえたら本当にわかるんだけどね。
『顧客を守るという発想』、『顧客を守るというマーケティング』を、必ず貴方の活動の中に組み入れて欲しいわけなんですよね。
お客様の浮気が本気にならぬため『顧客を守るという発想』を持とう
貴方のお店を出た瞬間、貴方のサービスを受け終わった瞬間、貴方の商品を使い終わった瞬間、貴方の大切なお客様は、貴方の敵(競合)に囲まれます。
もちろん、同じ業種のライバル(直接競合)との戦いもありますが、間接競合との戦いは日増しに熾烈さを増しています。
以前はまだよかったんです。お客様が足を運べる範囲だけが、貴方の競合の範囲だったから。
でも、今はどうでしょう?
Amazonさん、楽天さん、メリカリさん、その他、数え切れぬ様々な通販。お客様は自ら、色んなものを様々な手段で購入出来るようになってきています。
これ考えたら、貴方が何もしなかったら、お客さんの財布を誰かに奪われちゃうわけですよね。
お客さんの財布の中だって限りがあります。優先順位で財布の使い方をお客様は決めるからです。
優先順位で貴方よりも「あ、これ面白いじゃん」「あ、これ楽しそうじゃん」「あ、これ…」でやってたら…。
というのも、人間は非日常を求める本能をもっています。
いつもと違ったことをしたいというのは人間の本能の1つなんです。僕たちもありますよね。
「あー、旅行行きてぇ」とか、「あー、なんとかしたい」とか。これはもう完全に非日常なんですよ。
これって浮気にも通ずることで、浮気の調査結果を見ると、浮気の原因は、「パートナーが嫌いになりました」じゃないんですよね。
浮気をする人達は多くの場合、刺激を求めている、非日常を求めているわけです。
ビジネスに戻って、競合への浮気が、浮気のうちは良かったとして、お客さんが「あ、こっちの方が本当は良いかも」となったらどうなりますかね?
知らないうちに、どんどんお客様がいなくなってしまい、貴方のビジネスは潰れます。
僕自身も自覚はあるけれども、やっぱり新規営業って楽しい。凄いわかります。
わかるんだけれども、今の貴方のビジネスを支えてくれているのは、いつもいつも貴方の店、貴方のビジネス、貴方のサービスを信頼してくれている顧客なんです。
こういうことを踏まえると、私達は常に、『顧客を守るという発想』、『顧客を守るというマーケティング』を活動の中に組み入れる必要があります。