平均的な人は「誰もがやりたいこと」からキャリアスタートしたがる
今のエースは将来もエースか?というお話をします。
これは個人であっても、会社であっても、今エースに見えるような人や会社が色々あるんですけれど、じゃあ”今のエース”って10年前はどうだったのかな?って。
特に会社の10年前っていったらね本当に「日陰の商売」であったのに、たまたま!商売が大きくなって、今や「学生にも人気企業!」なんてね、そういう会社も沢山あるわけですね。
今日は平均的な人、いわゆる「一般の方」がどういうふうな形で思考が成り立っているかっていうのを、最初に考えてみようと思います。
起業開業にしても就職にしても、色々とパターンは決まっていまして、結局は誰もが「やりたがる」ことをまず始めようとするんですね。
この誰もがやりたがることっていうのは、こと商売におきましては上手くいきません。
それをみんな分からないんですよ。
ですが、それが平均的な思考の人たちであって、つまり自分が知らず知らずのうちに「多数派」になっているわけでございます。
多数派からの目からして「これで良いんじゃないかなぁ」とか、あるいは多数派の殆どの方が、これまで人生で打ち込んだ「専門性」なんて1個も技術として持っていない、これが普通の人なんですよ。
普通の人で平均的な人なんですね。
こういうことを知っておくと、商売の選び方、それから就職なんかも全部そうなんですけれど、どういう職業を選ぶか、どういう会社を選ぶかって、全然見方が違ってくるんですね。
社会において最高のスキルは「営業」である
社会に出ると、自分の目というのは「こと平均的である」、「一般的な見方でしか見ていない」のではないかって、ハッと気づくときがやってくるかもしれません。
これは学生さんなんかは信じたくない言葉かもしれませんけどね、社会での最高スキルは「営業」であると言い切っても良いかもしれないですね。
これは就職するときだって、まぁ転職するときだって、営業の成績がキチッと取れる人、それから起業開業するのだって結局は「営業で決まる」というところが多々あります。
それから我々のことは「ゲームを1回転したオッチャン」だと思ってくれたら良いんですけれど、学生さんはまだゲームが始まっていない状態ですね。
そして、我々のことはゲームが1回転終わって、これから2回転目に入っている人間だというふうに、そういう形で見て頂くのが1番良いと思うんですけれど。
1回転ゲームをやっちゃうと、次はどのスキルを上げておけばゲームを早く進めるかっていうのが分かるじゃないですか。
それが1にも2にも「営業スキル」なんですよ。
1回転やった人たちにはやっぱり分かるんですね。結局技術じゃないぞ、と。やっぱり、まずは営業スキル。
例えば100まで数字があったら、まず営業スキルを60であったりそこら辺まで上げておくことで、随分それから先の展開が違ってくる。
そういうことをオッチャン達は知ってるんです。
需要はあるのに普通の学生は営業したがらない
ところが文系の大学生とかはね、「営業なんてやりたかない」んですね。
でも、就職するとどうせ営業に配属されてしまうんです。文系の大学生の男子は、ほぼほぼ7割方は営業に配属されてしまう。
元々営業なんかやりたくもねぇのに、営業に無理矢理配属されてしまうっていう傾向があるわけですね(笑)。
そうすると、無理矢理に営業に配属された人が「営業でエースになる」って本気で思うかどうかですよ。
これね〜、リクルートにでも勤めない限りね〜、「俺ゼッタイ営業でエースになるぞ!」って最初から決めているとか、なかなかいないんですよ。
あるいは野村證券とかもあるかもしれませんね、「ゼッタイ俺は営業で、腕一本でのし上がってやる!!」とかね。
それ以外の人たちっていうのはそれ程ねぇ、なんて言うのかな「営業でエースになってやる!」なんて思って会社を選んでいないはずなんですね。
ですから営業に配属されて「もうしゃあないな」っていう感じで、その中で月の予算もあるし、年間の予算もあるから、上司にそういう指示を受けて、みんなで予算を達成しているっていうのが当たり前なんです。
営業したい人が少ない⇒ライバルがいない、というチャンス
では、営業というものの価値は一体何なんだろうっていうと、先ほどの逆です。
誰もが「やりたがらない」ことを始めてしまった、と考えれば良いんです。
世の中ってね、営業の人っていうのが山ほどいるんですけれど、その人たちは決して自分で本気で営業がやりたい!営業で1番がとりたいんだ!って思ってやっている訳ではないんです。
だから、もし営業という職種に就いたなら、みんながやりたくないことを無理矢理やっているに過ぎないし、これは商売として考えるとこちらの方が少数派なんですよ。
誰もがやりたがらない、誰もができないことを始めるんだって。
営業マンってたくさんいるんだけれど、もしかして、営業マンっていうのは社会に出たら最強のスキルであるに関わらず、意外と競争は少ないんじゃないかって感じがしてきませんか?
自分たちのクラスとか、サークルの友人と将来のことを話す場面を思い描いてみましょう。
学生の時に「将来の夢」とかなったときに、「俺はゼッタイ1番売るセールスマンになるんだ!!」なんて、普通いないですよ。
いませんよね?そんなバカタレは(笑)。
「俺は日本一のセールスマンになる!」と言ってみろ
ですからね、そういうバカタレの方の思考の方が商売というのは上手くいくと思うんです。
面接の時だって「御社で1番売る人材になりたいから、とにかく御社に入れてくれ!」なんてね、そういうバカ学生いないと思うんですよね。
言われた会社側にしてみたら、「こいつすっげー採りてぇ!」って思いますよ。だって、欲しいのにいない希少な人材なんですから。
本当に社会に出る最強スキルを身につけたいって本気で思っている人っていうのは、実はとても少数派です。
「俺が1番売ったる!任せろ!」とかこんなバカ絶対いなかったでしょう?「俺の夢はセールスマンだ!」っていう学生っていた??って話なんです(笑)。
そういう形で世の中を見てみると、今はエースになっている会社だって、本当は昔は全然人気がなかった会社だったのに、日陰の商売だったかもしれないけれど、それからどんどん大きくなっていった。
学生のみなさんがやる商売も、「誰もがやりたがる」商売を始めるのか、それとも「誰もやらない」商売を始めるのか、これで10年後が随分変わってくるし、10年後のエースは「誰もがやりたがらなかったこと」をやっているかもしれない。
その中で「俺が1番売ったる!」っていう、こういう人たちっていないわけですから、営業の面から始めて商売の全てを組み立てて行く。
実際、黒字社長さん達っていうのは、こういう思考の人が多いんですよ。
営業マンの立場から、この商品・サービスは「売れるのか・売れないのか」、そういうふうに考えて商売を組み立てて行くと、意外と誰もがやりたがらない・誰もがやりたくない商売を始めることになるし、その方が実際は成功しやすいという傾向があります。